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俺はチートアイテムを手にしたはずなのに  作者: りゃもぺで
序章
3/4

新しい仲間?

ムフフな表現があるので、苦手な人はブラウザバック推奨です。

「んあっ!駄目です!それ以上は...あっ...やだっ!」

「お、おぉ...こんな感じなのか...すげぇな」

「やぁ...んんっ!...うう...」

「...なあ、こっちも触っていいか?」

「ッ!!そっちは本当に駄目です!!触ったら許しませんん、んんっっ!!」

「うわあ、マジか!すげえ感触だ...」

「やああああああ!!はぁはぁ...だ、だめぇぇ!」

「やべぇ...俺もう我慢できねぇ...すまん!」








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








「あ、あのぉ...私どんな事すれば...」

「んん...まだ決まってないな」

俺は転生してから一度も口に何も入れてなかったので、腹拵えにある飲食店に来た。

内装は昔の酒場って感じで、客も雰囲気も良い感じだ。こういうのだよこういうの。

「あのぉ...出来ればここに長居したくないのですがぁ...」

顔をこちらに近付けて小声で喋る食い逃げ犯。そういえば、名前を聞いてなかったな。

「名前はなんて言うんだ?」

「無視ですか!?...はぁ、私の名前はアリサです」

イラつきながらアリサはそう言う。

...これ楽しいな。

「ふーん、アリサね。ところで何で食い逃げなんか」

そう言いかけると、

「そんな事は良いんです。ここに長居したくないんです。要件を早く言ってください」

何だこいつ、図々しいな。

「そうだな...閉店までここにいる事」

「はぁ!?何を言ってるんですか!?そんな事出来ません!いずれバレてしまいます」

「何でも言う事聞くんじゃないのか?」

うぅ、と顔を俯かせる。

あまり騒いだため周囲の目線が此方に向かれるも直ぐに目線を戻した。


...待てよ。

コイツが食い逃げ犯ってもしバレたら俺まで巻き添え食らうんじゃ...

俺は残りの食事を急いで口に掻き込み、

「店員さーんご馳走さまお題ここに置いとくんで」

そう言ってセッセとお店を出ようとする。


アリサは俺の腕の裾を掴み店の外に出してくれない。

「なんだよアリサ。おれは急用を思い出したんだよ。あ、お前はもう良いぞどこにでも行くと良い」

「何言ってるんですか。私に閉店までここにいろと言いましたよね。それって貴方が見てないと駄目じゃないですか。信用も何も無い私が貴方の言う事を守ると思いますか?」


バトルスタート


俺は服にしがみついて来るアリサの手を掴み思い切り離そうとする。

「おい、離せ!俺は良心でお前の事を見逃してやってんだ!あと急ぎの用事があるから、はな!お、おい離せ!!」

「何言ってるんですか!?なーんでもしてあげますよ!何でもしてあげますから用事なんていいじゃ無いですか!」

「すまんな!俺の大事な友が一大事なんだ!というわけで離せ。早く離せ!!お、おい大事な服なんだ引っ張るな!」

「へえ、貴方に友達がいるようには全く見えませんがね!妄想でもしてるんですか!?」

こいつ!!!顔が可愛く無かったら鼻へし折ってるとこだったわ!!

「どうしたんですか顔直視して。惚れたんですか??幾らでも見せてあげますよハーイ!!!」

そう言ってアリサは被っていたフードを跳ね除ける。

騒ぎに騒いだので客も店員もこちらを冷たい目で見ている。


「なあ、あれって...」

「だよな...」


まずい。

アリサの顔を見た客や店員がヒソヒソしだす。

咄嗟に俺は腕で自分の顔を隠す。

大丈夫、多分見られてない。


「アイツ、例の食い逃げ犯だ!!それと...男?グルか!」

背筋が凍った。ふと俺はアリサを見る。


其処には、計画通り。みたいな感じな表情でニヤケながら此方を見ていた。


「捕まえろ!!」




「ハァハァハァハァハァ!ハァ!ハァ!!」

「二人ともとっ捕まえろおお!」

やばいやばいやばいやばい!!

クッソ!!俺は何で毎回こうなんだ!?

「てかお前着いてくんな犯罪者どっかいけ!!」

「違います。私が通るルートが偶然にも貴方が進む道と同じだけです」

「屁理屈は良いんだよ!!クソッ、こっちだ!」

俺は曲がり角を曲がって直ぐに裏道が有ったので其処に逃げ込む。

アリサもしっかりここに駆け込んできた。


「クソッ!また逃げられたか!というかあの男はグルだったのか?誰か顔見たやつは?」

「いや、残念だが見ていない。」

「クソが!今日は夜通し探し回ってやる!店畳んどけ!」

料理長と思しき者は怒り狂っている。


その発言でアリサの肩がピクリと震えた。

「......お前、何でこんな事してるんだよ」

「......。」

まあ言わなくとも誰でも分かるだろう。

こんな夜にまで外ほっつき歩いて、身形は良いとは言えない。細い身体で痩せて窶れている。そして食い逃げを繰り返す...。

「...はぁ、仕方ないな。ほら来い」

俺はアリサの細い腕を掴みある所に向かう。

「え!ちょっと私は!」

「良いから来いよ!お前ここほっつき歩いてたら危険だろ!匿ってやるから」

アリサは怖いのか嬉しいのか分からないような表情で付いてきた。








ガチャ


「あら?もう、店は閉まって...あらお兄さん如何したの?って...その女の子もしかして...」

「すまないお姉さん、匿ってくれませんか?」

「んん...分かったわ。これはツケよ?」

「また危険な目には遭いたくないんですけどね...」

俺がそういうとお姉さんはフフッと笑い、

「大丈夫よ。安全な依頼を任すわ。奥の部屋に布団二枚あるからそれ使って」

「では、遠慮なく」

アリサは困ってる様な顔をしている。そのアリサにお姉さんは此方をチラチラ見ながら何か耳打ちしている。


「良い?あのお兄さん襲って来たら助け求めて来て良いのよ?」

「な!?そんな危険な人なんですか?」

「フフ!そういう人では恐らく無いけど、万が一ね?」


何言ってんだろ。聞き取れながったが、今日は色々と疲れてる。早いとこ寝させてもらうか。

「すいません。寝床どこですか?」

「ハイハイ。こっちよ」




俺は狭い部屋に間隔を空けて布団を引き、片方の布団に仰向けになる。

はぁ...。と溜息をつき気持ちを落ち着かせる。

今日は色んなことがあり過ぎた。


殺人鬼に殺されたと思ったら、憧れのファンタジー世界に転生!!したかと思えば自称神があんなガラクタを授けやがって。忌々しすぎるわ!

で何とかお姉さんのお陰で食い凌いだが、オオカミに殺されそうになって。

ようやく眠れると思えば謎の食い逃げ犯に巻き込まれ危なげなく逃げたり...まあ元はと言えば俺から巻き込まれに行ったんだが。


なんで俺は冷静に居られるのだろうか。

これが本当のどったんばったん大騒ぎな筈なんだが...。

で、これから如何しようか。

まず俺は胡散臭い転生者として名を馳せている。というか転生者と思われてない。なら、魔王も倒さなくて良いんじゃ無いか?

なにか安定した収入を得られるようになったらのんびり気ままに過ごすか?


いや、せっかくファンタジーな世界なんだ勿体ないだろう。

だけど、オオカミに殺されそうになってちゃいつか死んじまう。それだけは避けたい。

手っ取り早いのは仲間を集めることか...

仲間...この世界に集会所とかあるのだろうか。明日お姉さんに聞いてみるか。

それにしてもお姉さんには色々迷惑かけてるな、集会所の事聞くついでに感謝しておくか。


ガチャッ


アリサがドアを少しだけ開け此方を覗いている。


「...襲わないで下さいね」

「襲わねえよ!」


アリサは部屋に入ると同時に、空いている布団を部屋の隅まで動かし布団に潜るように入った。

やっぱコイツ図々しいな。


寝るか。


「あのっ」

アリサが布団から顔だけ出して小声で言う。

「どうしたんだ。トイレか?連れてってやるよ」

「違いますよ!!...何で私を匿ってくれたんですか?貴方だけで逃げれば良かったのに...」

「...そう言えばまだ何でもするって言って何もしてないよな」

「無視ですか!?確かにそれらしい事はまだしてませんね...ッ!?まさか夜にこの状況でそれを聞くという事は!」

布団の隅の隅まで移動するアリサ。

「ちげえよ!そんな事しねえから!...何でお前は食い逃げしてるんだ?この問いに答えろ」

アリサはそれを聞くと口を空けて離そうとするが、何か躊躇して口を閉ざす。

「言えないなら仕方ないな...よし今からやばい事要求するがいいか?」

俺がそういうと

「うう...分かりました!言いますから!その嫌らしい表情やめて下さい!」

アリサは悩みながらも口を動かす。


「私は...その...幼い時に両親を亡くして...誰も私を引き取ってくれなくて...」

やっぱりか。それで一人ぼっちでずっと...ん?

「何で誰も引き取ってくれなかったんだ?」

「……。出来れば貴方を信用したく無いですが、信用しますよ?」

いきなり何を言いだすんだコイツは。

「私...実は...その...」

決意したかの様に立ち上がり目を見開いて。


ボフッ!!


!?!?


「私、亜人なんです!!」


いきなり煙が立ち上がりアリサは姿を変える。

頭にはモフモフそうな耳、尻尾は丸くて太くて長い、そしてモフモフ。

亜人って、マジか。マジかよ!?こんな間近でモフモフの人が見れるなんて夢にも思ってなかった!!

「俺、亜人とか獣人の事一度でも良いから見たかったんだよ!!」

そういうとアリサは仰天した顔になった。

「あ、憧れ!?というか、そんなマジマジと見られると恥ずかしいんですが!?」




「私は、この国で密かに両親と暮らしていたんです。ですがある日母親が病で亡くなってしまい、父親は私の事を一生懸命養ってくれたのですが...数年後に母を追う様に病で亡くなってしまって...」

「そんなことが...祖父母とか、親戚は引き取ってくれなかったのか?」

「祖父母は私が産まれる前にとっくに病で死んでしまっていましたので...私たち亜人は病に侵されやすいのです。私たちは亜人なので周りの人間達は私を避けて...」

祖父母も両親も居ない。差別されて誰も引き取ってくれない。

俺がアリサの立場だったらと考えると胸が苦しくなる。

「だから私は...そうするしか...」

顔を俯かせ、目尻に涙を浮かべるアリサ。

「私はこれからもこんな生活を続けるのでしょうか...」

アリサは枕に顔を埋める。

確かに俺も胡散臭い目で見られてとても不快だった。アリサの状況は、今の俺の状況と少し似ているかもしれない。




「...なら、俺と一緒に冒険してみないか?」

「えっ?」

アリサは此方を見る。

はぁ...俺はこういう奴だったか?

「飯もちゃんと食わしてやるし、宿にも泊めてやる」

あの殺人鬼が出没してからだ。俺はいつから...

「その代わり、お前には一緒に旅をしてもらう。どうだ?」

自分でもよく分からないままそんな事を言った。何やってんだか...


「うう...ううううう、うう...」

急に大声で泣きだすアリサ。

ええ!?ちょ。なんか悪いこと言っちまったか??

ええとこういう時はなんで言えばぁ?

「...初めてなんです」

「え?」

「初めて助けてくれて、初めて他人に優しくされて、初めて仲間になろうって言われたんです...それが嬉しくて!...嬉しくて...」

泣きながらそういう事を言うアリサ。

何だろう、この気持ち。

「...でも私犯罪を犯してるんですよ?凄い迷惑だと思いますよ?...」

「確かに堂々と町を歩いていれば即捕まるな。でもそれもまた楽しいだろ!!」

アリサはポカンとしている。それもそうだこんな意味不明な事言ってるからな。


アリサがいきなり笑い出した。

なんなんだよコイツ泣いたり笑ったり忙しいな!


「決めました。一緒に冒険がしたいです!!」

歳相応の笑顔を見せる。

何だろう、なんか!甘酸っぱい!

「大丈夫か?俺弱いし、結構茨の道だと思うが」

「貴方から誘ってきたんじゃないですか!...それに、そういうのが楽しいんじゃないんですか?」

「...そうだな」

「では、これからよろしくお願いします!えっと...そういえば名前は?」

「まだ名乗ってなかったな。俺はケンジだ」

「ケンジ...さん。これからよろしくお願いしますね!」

「あぁ!宜しくな!」

アリサの透き通った青色の髪が月明かりが照らし、まるでサファイアみたいに光る。黄緑色の目は真っ直ぐ俺を見つめてくる。


あぁ...これが前の世界で体験出来なかった青春って奴かぁ...

なんか悲しくなってきた。


「さてとじゃあ」

「寝ましょうか!」

「...え?何言ってんの?」

「え?」

「寝る前に、そのモフモフなモフモフをモフモフさせろ」


バトルスタート!!




俺はアリサに摑みかかる。

「いやあああああ!!結局私が目当てだったんですね!この卑怯者!!薄情者ぉ!!」

アリサは必死に抵抗する。

「いやお前が目当てじゃない!!そのモフモフを触るのが目当てだ!!」

「じゃあ!私の耳とかしっぽを触りたいが為に仲間に誘ったのですか!?やっぱり貴方は最低です!!」

「違う!お前を仲間に誘ったのは別の理由だ!!取り敢えず今そのモフモフがむしょおおおに触りたくなっただけだ!」

「ワガママやめて下さい!」

「お前が何でもしてあげるって言ったんだぞ触らせろこの!」

「嫌です!何が何でもそれだけは嫌です!」

ぐぬぬ、こうなったら!

俺は掴んでたアリサの腕を押しアリサを押し倒す。

「キャア!!」

アリサは布団に倒れこみ、俺がその上に乗っかってる形だ。

そして、俺はアリサのモフモフに手で触れた。

「あっ駄目!!」

おぉ...これは...!!


やばああああいハマってしまいそうだ!!


「んあっ!駄目です!それ以上は...あっ...やだっ!」

「お、おぉ...こんな感じなのか...すげぇな」

両手でアリサの両耳に触り感触を確かめる。

「やぁ...んんっ!...うう...」

アリサはもう抵抗できないのか、止めようとしない。

「...なあ、こっちも触っていいか?」

しっぽを指差す

「ッ!!そっちは本当に駄目です!!触ったら許しませんん、んんっっ!!」

そんな事聞かずに無意識に触る。

モフモフ。

「うわあ、マジか!すげえ感触だ...」

「やああああああ!!はぁはぁ...だ、だめぇぇ!」

やばい。我慢できない。スリスリしたい。頬っぺたでスリスリしたい!

「やべぇ...俺もう我慢できねぇ...すまん!」

俺はしっぽを頰に!!!


なぁ、これって。

なんか俺襲ってるみたいじゃないか?

なんだ?俺はなんだか知らないけど悲しい感情が湧き出てきてそれを収めようとしたのだが...

無意識のうちにこんな事をやっていた。

これ、ヤバイんじゃないのか?


「騒いでるから来てみれば。お兄さん。随分といいご身分ね」


背筋が凍るどころか身体が凍った。

何とか口を動かし、

「すぅうううう。これはですね、お姉様。違うんですよ。違わないけど違うって!お姉様やめて下さい!お姉様!!おねえさまあああああああ"あ"あ"あ"あ"!!!!」




その後、店の外で寝かされました。




















残念、期待してたのと違いましたね。そういうのはこれからも書きません、多分。

書いてて楽しかったので1日で二本投稿です。

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