表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/100

竜の口その3




 ステラと別れてから、カルはしばらく歩いている。しかし、まだ、何も見つけられない。


「あれ、本当にこっちで良かったのかな?」


 ずっと一人でいたので、思わず声がでてしまう。もう、半刻も歩いているが、目指す場所は見つからない。


  喉が渇き、少しお腹も空いて来た…


「つらいなぁ、でも、冒険しなくちゃ、得るものは無いんだ…」


 自分に言い聞かせ、カルは歩いて行く。


 …やっと入り口らしき場所が見えてきた。大きな部屋のように見える。歩く、歩く、歩く…


 見えてるのに、全然近くならない…


 でも近づいているのは確かだ。また歩く…



 やっと辿り着いた。近づいてわかった事がある…


 この部屋が大きすぎて、遠くからよく見えていたのだ。


 …遠近法おそるべし…。



 やっとの思いで巨大な部屋に入ると、何故か見たことある人が…


「あ、カルちゃーん!待ってたわよ」


「え、ステラさん? どうしてここに!?もしかして、魔法ですか?」


「うん、そうよ。ほら、こっち見て。ここの扉開けて」


「は、はい…」


  ガチャっと扉を開ける。


 …………… そこは、さっきの二又の場所だった…。



「そう、さっき、左にって伝えちゃった事、寝てから思い出したのよー!だから起きて待ってたの、テヘペロ」



 多分、ステラさんに悪気は無いんだろうな…

 きっと、そう。そう思うことにしよう。

  そうか、これは魔法なんだ…?


「ごめんね、カルちゃん。お詫びにこれあげる」


 ステラは、そう言って液体の入った瓶をカルに渡す。


「これは何ですか?」

「これは、すごく貴重なものなのよ。いわゆる、神秘の霊薬って言うの。飲むと、疲れや空腹も、一瞬で無くなっちゃうの。さあさあ、どうぞ」


 カルは、ちょっとだけ迷った後、一気に飲み干す。


  みるみる体が元気になっていく。


「あ、ありがとうございます。ステラさん」


  ペコリとお辞儀をして、カルは瓶を返した。


「許してくれる?」

「はい、気にしてません」

「ありがとうー」


 ステラが抱きついて来た。カルの顔が、ステラの胸に埋まる。く、苦しい…


「本当に、ごめんねー」


 さらにギュッと抱きつく。


  カルはさらに苦しくなる、ステラの腕をタップする。


  3回タップした時、ステラはやっと気付いてくれた。


「ぶっふぁーっ!ゼイゼイ…」

「やだ、カルちゃんごめんね…」


 ステラさんって、もしかして…天然??


「ステラさん、危うく窒息するところでした…」

「やだ、もう大げさなんだから」


  ステラはそう言って、カルをバシッと叩いた。カルは反対がわの壁まで飛ばされた。多分、神秘の霊薬を飲んでいなければ、大事になっていただろう…


 ステラさんはやっぱり、天然なんだ。と確信した…。


「あれ、ごめんね、私力強いのよ」

「…いえ、大丈夫です。…多分」


 すると、その場所に、威厳のある声が響いた


《騒がしい!何をしておるのか?ゆっくり寝ることも出来ん》


 巨大な部屋に、ズシン、ズシンと足跡が響く…


 遠くが少し輝いて見える。その輝きが、だんだんと、近づいてくる…


「あ、お嬢!ごめんなさい、起こしてしまったかしら?」


  ステラがそう叫んだ。


 ゆっくりと姿が見えて来た…


 カルが、本当に大好きで、幼い頃から憧れていた存在の姿が見えて来た、ゆっくりとゆっくりと…











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 励みになりますので、評価の方をよろしくおねがいします!  なるべく続ける事ができるよう努力致します!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ