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プロローグ:憧れと愛しさと諸々の感情




    …金色に輝いていた。


  今までに見た事のない輝きだ。美しさとともに、神々しさも合わせ持っていた。彼は()()をこんなに近くで見るのは初めてだ。


 もし、彼でなければ、恐怖すら感じたかもしれない。


 しかし、彼は()()が大好きだった。


 幼いころからずっと、ずっと憧れていた。目にすることを夢にまで見た。



  彼は今その夢を実現することができた。しかも、触ることが出来るほどの距離に()()はいる。


 彼の目から、薄っすらと涙が流れている。



 何も出来ずにただ、ただ()()を見つめ続けることしか出来なかった。


《人の子よ、何故涙するのだ?我は其方を襲うつもりなどない。久しく人を目にすることも無かった。よくこんな処にたどり着いたものだな》


  彼は()()に話しかけられた。


 それは竜族を統べる、「ゴールド・ドラゴン」、またの名を「竜王」と呼ばれていた。


「は、初めまして、り、りゅうおう様。僕、あ、いぇ、わ、わたしは、キンクウ村の、カル・エイバースです」


《キンクウのエイバースよ、用が無ければ立ち去るが良い。我はまだ覚醒するつもりは無い。人の世が終わる頃には目覚めるかもしれぬ。じゃが、まだ時では無い。直ちに立ち去るのじゃ》


「り、竜王様、僕は、貴方の、貴方様の弟子になりたくてここに来ました。これを、これをお持ちしました」


 カルはその手に金色に輝くネックレスを持っていた。古い物だが、輝きは褪せていない。ずっと大切にされていた物だろう。


 竜の王は、その金色に輝くネックレスを目にすると、しばらく考え、懐かしむように喋り出した。


《キンクウのエイバースよ、それを何処で手に入れたのだ?我にとってそれがどんな意味を持つのかを知って話しておるようじゃな?…ふうっ、弟子にとは、また、おかしな事を言う者よの?》


 カルには、何としても竜王の弟子になりたい理由があった。





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