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93話

遂には、俺様が神様に昇華してしまったアデル。

なんか言い出した…と、引いた視線でアデルを見る私と、


『曖昧な表現でノエミを惑わすな、貴様は邪神だろ!』


感情的になりながらも、 うまいこと言った。そう言わんばかり得意気カスト。

結局は、端から意固地に否定することしか考えていないおかげで話が進まない。


いい加減、少しは話を進めようと口を挟みかけたとき、

突如ジェズが呻き声あげだした。


「ゥ…ゥウ……ウガァアァアアアア!」


全身の血管を浮き立たせたジェズが吠える。

横たえたまま、ビクンビクンと全身を痙攣させ、挙げ句、風船のように身体が膨張していく。

外洋を巡った末に打ち上げられた、土左衛門の様に脹れあがったジェズの身体は、遂に ”ニュチャ” と生めかしい音をたてて破裂した。


(えっ?)


生暖かい血飛沫を頬に感じる。

意味が解らず、先程までジェズの身体が有った血溜まりに気を取られていると、カストの後ろにいつの間にか二人の老人が浮いていた。


(今度はなに???)


一つも状況について行けないままに、理解できない新事が次々起こるのは勘弁して欲しい。


兎も角、済んだことより先のこと…二人の老人に注意を払う。

老人は、アデカス同様に半透明に透けていた。しかし、輪郭を縁取る様にうっすらと光を帯びていて、なんだかとても神々しく見える。


『あれほどの力をやった言うのに、不甲斐ない…』


一人の老人が深い溜め息を吐きながらそう言うと、


『あぁ。不甲斐ない』


並ぶもう一人の老人が、呆れ果てた目で、そう繰り返す。


『どれ、最後の力を振り絞って、一矢報いる位の気概を見せてみろ』


『あぁ。見せてみろ』


『…………?』


二人の老人の視線から察するに、言葉はカストに向けられたもの。しかし、当のカストは、私同様事態が飲み込めていない。


『何じゃボーとしおって。己が崇める神にすら気が付けんとは情けない。』


『あぁ。情けない』


『……あ、貴殿方が神と……』


『『そうじゃ。』』


未だ戸惑うカストの言葉に、ハモって返す二人の老人。


『そ、それにしては酷く邪悪な……グアァ!』


私には神々しく見えた老人が、カストには邪悪に見えるらしい?

しかし、言い切る間もなく叫びと共に膝をつく。


『ホホホホホホ。我らを邪悪言うて退けるとは、全く見込み違いじゃったワイ』


『じゃったワイ』


神を名乗る二人の老人は、笑顔こそ見せながらも、膝を付くカストには一別もくれず、只一笑してゆっくりと天に上るように浮き上がり始めた。


『ノコノコ姿を現しやがって。只で逃がすと思ってんのか?!』


そこへ、強い口調でアデルが叫んだ。

その口ぶりから、アデルだけはどうやら現状を理解しているらしい。

それと同時に、私は、貧血にも似た眩暈を感じたのだが、

『少しお前の魔力も使わせてもらったぞ』

なんて囁かれたアデルの言葉から、魔力が減った時の感覚なんだと理解した。

見回すと、深赤い分厚い障壁がこの場の全員を包み込むように展開されている。


『なんとわしら2人を封じるだけの魔力を持つのかその娘は。…だが封じてどうする?飲まず食わずでその娘がいったい何日持つのか見物だの。』


『あぁ。見物だの』


そんな風に言いながら、ふてぶてしく私を見下ろす2人りの老人。


『カスト!そいつらを切れ!!』


『えっ?!』


『お前も感じ取ったんだろう、そいつらの邪悪さを!』


『ホホホホホホ。儂らを邪悪言うとは、小僧も偉うなったもんじゃの。』


『ああ。偉くなったもんじゃ』


『其奴に与えたその力は、確かに我らの次元まで届く刃。やけんど…残念ながら斬れんよ、そやつ適度の力では』


『『ホホホホホホ』』


癇に障る二人の笑い声がハモって癪に障る。

見ているだけで無性に苛立つ二人の仕草からそうそうに目を反らせ、次の段階をアデルに急かす。


(んで、どうすんの?)


相変わらず事態は飲み込めないが、大雑把にこの二人は敵なんだろうと想像はつく。しかし、カストじゃ無理と言われてる以上、アデルも何らかの手を持っているんだろうし、とっととその手を出してこの苛立から開放して貰いたい。


『……。』


だが、深く考え込むように黙るアデル。

よほど躊躇われる手段なんだろうか?険しい表情で老人を睨み続けている。

あまりにも鬼気迫る表情をしているので、もしかして捨て身なんだろうかと不安になってきた。

なんせ、文字通りアデルとは一心同体だ。

事と場合次第じゃ、命を懸けるのも吝かではないだけの情は感じてるけど、アデルと老人の間にどんなわだかまりがあるのかも知らずに果てるのは、流石にご面倒被りたい…。


『…なんかねぇか…』


(ん?)


アデルが小声で呟いた。


『素人考えでも構わねぇ。なんか彼奴等を倒す考えは浮かばねぇか?』


(無策かい!!!)




なんの連絡もなく、長らくご無沙汰してしまいました…

完結させる意思は十分にあるのですが、日常に大きな変化がありましてなかなか書き進めることができていません。

稚拙な文章で読みにくいとは思いますが、長い目で見守って頂けますようお願いします。

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