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4月10日、お花のついたブスになる

4月10日


 【朝】


 鏡を見る。

 昨日、特別過剰に水分を摂取したというわけではないのに、むくんでいる。

 元から一重の瞼が、いまや0.5重になっている。


 ドブスである。


 テレビを見た。


 【昼】


 中学時代からの唯一の友人、(とも)に会うため、外出準備をする。


 メイク道具はどこかの、100均で買ったものを愛用している。

 なんで、ブルーのアイシャドーなんて買ってしまったんだろうか。


 一応、女性。それもまだ20代前半なのに、中年のオカマが完成した。



 ―――――――――


 一通りの身支度を終え玄関に向かう。

『24cm』の色気も何もない靴を履き、可愛げのない錆びた鈴の付いた鍵で戸締りをする。


 ―――チリン。


 その音色の余韻も消えない内に、隣の部屋の山咲美織(やまさきみおり)と鉢合わせる。


 華奢な体。

 白い肌。

 手入れの行き届いたさらさらの薄茶色の髪。

 大きな瞳。

 儚げな、美人。


 なんて不公平なんだろう。

『私に無いものを、すべて持っている』

 と思った。


 ―――――――――



 【夜】


 昼間、友人、(とも)とお揃いで買った花のピン留めで前髪を飾ってみる。

 お花の付いたブスが出来上がる。

 

 仕事に行く。

 さっそくピンを落とし、壊した。

 

 ドブスには飾り1つ、許されないらしい。

どこかの。

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