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Create・World・Online  作者: 迅風雷
第2章 王都への旅路
47/193

09『春夏秋冬』

 彼女達の名乗りを聞いた後、こちらも自己紹介をした。そして、ようやく本題に入る事が出来た。

 ただ、なかなか話が進まない。理由は、先程まで無理矢理口を塞がれていたビウムさんが、ここぞとばかりに口を挟むからだ。出発時刻を伝えれば、


「はぁ!? 明日の朝!? なんでそんなに早いのよ! せめて昼頃にしなさいよ!」

「それじゃこっちの予定が合わないんだって!」

「こっちだって色々準備しなくちゃいけないでしょ!?」

「これでも時間としてはギリギリなんだよ! 一週間以内に王都の冒険者ギルドに着かなきゃいけないんだから!」

「そんな事知らないわよ! こっちに合わせろって言ってるの!」

「無茶言うな! 俺は別に一人でも問題ないんだ! わざわざそっちに合わせる意味はない!」

「少しは融通利かせなさいよ!!」

「ビウムさん、今回はこちらが便乗する形なのですからその辺で」

「~~~! 分かったわよ! ほら、早く続き!」


 という風に、ネリネさん達が止めるまで気に入らない部分に文句を言い続けるのだ。

 本当に厄介な。それでもなんとか話を終え、


「以上だ。何か質問はあるか? ビウムさんの質問以外なら受け付けるぞ」

「なんで私がハブられるのよ!?」

「お前は十分質問したろ!」

「質問はしてないわ! 意見を言っただけよ!?」

「ビウムさん、話が進まないのでそろそろ止まって下さい。後で私達がお聞きしますので」

「……分かったわよ! ほら、皆も聞きたい事あるでしょ!? 早く終わらせましょう!」


 ネリネさんが止めに入って、ようやくビウムさんが止まった。やれやれ、本当に騒がしい人だ。さてそれじゃ改めて、


「それで質問は?」

「馬車の乗員数は?」

「最大は35人、今回は25人」

「人数が減る理由は~?」

「馬車を引く馬の数です。最大8頭、今回は2頭」

「今回の乗員数は? 」

「俺と従魔2体、と、この卵が孵ったら3体、それと皆さん4人とユキムラ君の計6人と3体、あと、まだ分かりませんけど更に5人増えるかもしれません」

「ユキムラ君巻き込まれちゃった?」

「みたいですね~」

「かもしれないというのは?」

「都合が合えば来るかも、程度のものです。メンバーのバランスも良いですから居てくれれば助かるんですが」

「まあ、来るか分からないなら、いないものと考えていいでしょう」

「そうね、あとは、道中危険な場所は? 」

「ギルドの話だと【巨虫の森】、名の通り巨大な虫が住む森だそうです」

「巨虫、虫ですか?」


 ん? なんだろう、ネリネさんの反応が少しおかしいような? それに顔色も少し悪い?


「どうしました、ネリネさん? 何だか顔色が悪いですけど」

「いえ、なんでもありません。続けて下さい」

「そう、ですか」

「うふふ~、ネリネちゃんは虫が苦手ですからね~、きっと想像しちゃったんですよ~、黒いのとか~、脚が沢山付いてるのとか~」

「カンナさん、余計な事は言わなくていいんです」

「は~い、分かったから睨むのをやめて~」

「ほらほら、話を脱線させないで。それで、その森の注意点は? 」

「虫は魔物じゃないので、魔物除けが効かないそうなので野宿の時は注意するように、と」

「ログインしたら虫が目の前に、なんて事もあるわけだ」

「そうかもしれないですね」

「そ、そんな」


 ネリネさんの顔色が更に悪くなった。言わない方が良かったか? でも何も知らずにいるよりは良いよな?


「その、そう! 虫除け! 虫除けはありますわよね!?」

「残念ですけど、森の中にある村にしか置いてないらしくて」

「そんな! いえ、探せばどこかにあるはずです。私、探してきます」

「えっ! ちょっとネリネさん!?」


 ネリネさんは立ち上がり出入口に向かう、扉の前に立つとその姿が消えた。部屋から出る時ってあんな風に見えるんだね。しかし、ギルドが用意出来ないものが街中で見つかるとは思えないのだが、


「み、見つかりますかね?」

「さあ、でもネリネなら見つけるかも知れないわね」

「ネリネは強運の持ち主だしね!」

「ですね~」


 へえ、そうなんだ。だったら見つけられるかもね、その強運が本物ならだけど。


「他にはありますか?」

「私はこれといってないよ~」

「あたしももうないかな? ビウムは?」

「私も大丈夫よ! 聞いてた感じこっちも結構荷物を持ち込めるみたいだし! 大きな問題はないと思うわ!」

「それでは、明日の朝7:30にギルドに集合でお願いします」

「分かったわ!」「オッケー」「は~い」


 3人はベッドから立ち上がり入り口に向かっていく。あっ、そう言えば、


「最後にこっちから質問、パーティー名が春夏秋冬の理由は?」


 3人は振り返り、こちらに向き直すてから答えてくれた。


「私達の名前よ!」

「それぞれが別の季節に咲く花の名前なの」

「ちょっ~と時期が被ってるのもありますけどね~」

「最初は花にちなんだ名前にしょうとしたんだけど」

「そんなのありきたり過ぎるでしょ! だからもっと大きな意味を持つ名前にしようって事になったのよ!」

「それで、春夏秋冬?」

「一年通して色んな花が咲いてます、ってね」

「何より分かりやすくて良いでしょう! 」

「まあ、確かに」

「それじゃ失礼するわね! パーティーは解散しておくわよ! さあ! こっちも急いで準備しなきゃ! 」

「お店~、開いてると良いですね~」

「ジンさん、明日はよろしくね」

「はい、よろしくお願いします」


 3人が部屋から出ていった、一気に部屋が静かになったな。少し寂しいと思うのは気のせいだろうか? おっと、それよりこっちも買い出しに行かないと、今はPM6:25急ごう。今日はしっかりリアルで寝たいしな。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 結局、店を回り、食材を買い揃え、小物を買うのに一時間程かかってしまい、ログアウトしたのはPM8:00前だった。それでもなんとかAM1:00過ぎにこちらにログイン出来た。どうやら、自分が思ってる以上に旅と言うやつにワクワクしているようだ。

 グレイス達は疲れているのか、まだ眠っている。さすがに起こして連れ出す気にはなれないので、時間が許す限り眠らせておこう。さて、とりあえずスキルの確認をしよう、知らない内に色々増えてたしな。


【乗竜】

『竜(龍)種を乗りこなす事が出来る』


【操馬】

『馬等の動物や従魔に指示を与える事が出来る』


【魔力察知】

『魔力で周囲の魔力を察知出来る』


【気力察知】

『気力で周囲の気力を察知出来る』


【魔力集中】

『魔力を一点に集める事でステータスを上昇させる』


【射程延長】

『魔法(魔力)の射程が伸びる』


【疑似魔眼】

『魔力を目視で確認できる』


【物質化】

『非物質の物に質量と形を与える』


【属性変換】

『付属する属性を別の属性に変える』


【性質変換】

『付属する性質を別の性質に変える』


【気力集中】

『気力を一点に集める事でステータスを上昇させる』


【魔具生成】

『【魔力操作】と【魔力変換】の複合スキル

 魔力を固め形を与える。多種多様な物を作成可能

 性能はステータスによって変動する』


【魔力道具生成】

『【魔力操作】と【魔力変換】の複合スキル

 魔力を固め形を与える。様々な道具を作成可能

 性能は消費MP、持久、精神に依存する』


 一通り見たが結構始めに習得していたと思われるスキルがちらほらと、単一のスキルじゃなかったんだな。ってかもっと分かりやすく表示してくれよ、気付けないよこれ!? まぁ、これは今後の運営の対応に期待しよう。さて次はクッションの確認を、と。


【ウォータークッション】制作者【ジン】

『耐久値:47/48

 魔力で作られた袋に水に変換された魔力を詰め込んだもの』


 レシピを記載しただけの説明だけど、そうとしか言えない物だからそこは仕方ないかな。名前はシンプル・イズ・ベストって事で、さあ! 色々と作ってみようかな。まずは手袋だな、手に覆うだけでも結構魔力を使うからな。いざ!

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