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Create・World・Online  作者: 迅風雷
第0章 プロローグ
3/193

チュートリアル

11/24、11/25

誤字修正しました。報告ありがとうございます。

 左の扉を開ける。今度は部屋でなく、辺り一面の草原だった。

 遠くには森も見える。ここがチュートリアル専用空間なのか。


「ここがチュートリアル専用空間【始まりの草原】になります」


 後ろからケイトさんが話しかけてきた。どうやらケイトさんも扉から入ってきたようだ。


「ここで最初に選んだ5つのスキルを、実際に体験する事が出来ます。ですがジンさんの場合、【調教術】はテイムしたモンスターがいないと効果を発揮出来ませんので、4つのスキルを体験する事になります。どのスキルから始めますか?」


【調教術】以外なら【鞭術】【気配察知】【魔力操作】【気配操作】、ならとりあえず、【鞭術】から順にいくか。


「【鞭術】でお願いします」

「分かりました。それではメニューより、装備を選択し、装備画面から【武器1】に鞭を装備してください。ゲーム中のメニューは左右どちらでも良いので、中指を正面に向け、下に降ってください。メニューを開く指や、メニュー画面の開く場所は、オプションで変更が可能ですので、変更したい場合はオプションを開いて下さい」


 指示通りにメニューを開く。変更は実際にプレイしてやりにくいと思ったら変えよう。改めて装備を選択。


『武器1:【】

 武器2:【】

 頭防具:【】

 体防具:【初心者の胸当て】

 腕防具1:【初心者の小手】

 腕防具2:【初心者の小手】

 腰防具:【初心者のベルト】

 足防具:【初心者の靴】

 アクセサリー:【】【】【】【】【】』


 初心者の胸当て?自分の身体を見下ろすと、確かにそこには防具だとわかるものを着ていた。全然気づかなかった。メニューを開くときは、簡単なTシャツとジーンズだったはずだが。

 防具を選び説明を読んでみる。


【初心者の胸当て】

 防御:5 耐久値:∞

 初心者が付ける胸当て、壊れないが性能は低い。

 セット効果:運を除く全ステータス+1


【初心者の小手】

 器用:3 耐久値:∞

 初心者が付ける小手、壊れないが性能は低い

 セット効果:運を除く全ステータス+1


【初心者のベルト】

 持久:5 耐久値:∞

 初心者が付けるベルト、壊れないが性能は低い

 セット効果:運を除く全ステータス+1

 

【初心者の靴】

 素早さ:5 耐久値:∞

 初心者が履く靴、壊れないが性能は低い

 セット効果:運を除く全ステータス+1


 初期装備だけに性能は低いが、壊れないのは良いな。

 まぁ、人によっては初期装備だけで十分戦える訳だから、問題は無いんだろう。


 さて、それでは武器1の空白を選択。

 装備出来る武器は一つだけだから迷うことはない。


【初心者の鞭】

 攻撃:10 器用:5 耐久値:∞

 初心者が振るう鞭、壊れないが性能は低い


 さて、装備完了。すると、左の腰辺りに、先を螺旋上にまとめられた鞭が現れた。これで装備が完了したようだ。


「装備しました」

「では、的を出現させます。的に3回連続で当てると、次は実際にモンスターと戦う事が出来ます。ジンさんが納得するまで練習することが可能ですので、終わったら声をおかけください」

「分かりました」


 俺は武器を手に取った。すると、3mほど先に的が現れた。

 形は円、中央に赤い丸、よくある的だった。

 俺は鞭を伸ばした、長さは結構長い、5m位だろうか?鞭の先は革製、持ち手も同じ感じだ、先端はひし形になっている。

 後で調べると牛追い鞭ブルウィップという鞭によく似ていた。

 さぁ、練習開始だ。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~


 一時間ほど経過しただろうか?既に的に3回当てる事には成功したが、命中率が悪かったので、ケイトさんに終了を待ってもらい鞭を振り続けた結果、5回に一度外す程度には振れるようになった。


「ふぅ、これくらいで良いか。え~とケイトさん、次のチュートリアルをお願いします」

「はっはい!次はモンスターと実際に戦闘して頂きます。モンスターの種類はウルフ、【アイン】周辺に生息するモンスターですので、戦闘に慣れればゲーム内でそれなりに有利になるでしょう。準備はよろしいですか?」

「大丈夫です、よろしくお願いします」


 妙にテンションが上がったケイトさんにそう答えると、的が姿を消し、同じ場所に犬が現れた。数は一匹、体の上にはゲージがある、ゲージ一杯に見える色は緑色、あれがHPだろう。

 大きさは大型犬位か、毛の色は灰色、姿勢を下げ、うなり声をあげ、口許からは白い牙が見えている、どう見ても臨戦態勢。

 こわっ‼これと戦うの!?


「ウォン‼」


 一声あげると、こっちに走り出した。速い‼あっという間に距離を詰め、跳びかかってきた。


「このっ!」


 急いで横に飛ぶ、さっきまで自分のいた所をウルフが跳び抜ける。俺は振り返って急いで鞭を振るう。狙いが逸れてウルフの右後ろ足に当たりウルフは着地に失敗、ゲージが1割ほど減った。


 動きながらだと上手く狙えない。だけど当たりは良かったようだ。ウルフは立ち上がったが、右後ろ足を少し上げている。これならさっきみたいに走ることは出来ないだろう。


 俺は落ち着いて今度はしっかり狙って振るう。狙いは頭だ!俺は鞭を上から降り下ろす。ウルフは横に跳んでかわす。

 何やってんだ俺!相手は動くんだからかわすのは当然だろ!


 ウルフは突っ込んでくる、だが、速さはそれほどでもない。向かってくるウルフに鞭を振るう、今度は胴体を狙って鞭を横に振るう。ウルフは気づいたようでまた跳び上がるつもりのようだ。足を痛めてるのによくやる、俺は鞭の軌道を調整する。跳んだウルフの胴体に鞭が当たる。


「キャン‼」

「よし‼」


 ウルフが地面を転がる、ゲージが5割を切った。当たった時は3割程減った事から、落下ダメージもあったんだろう。ゲージの色が黄色に変わる。ゲージ量に合わせて色が変わる仕様のようだ。

 ウルフが立ち上がろうとする。その前に俺は鞭を振るう、今なら上から強烈なのが当たるはず、鞭が当たる。ゲージが3割程減った。

 残り1割程、ゲージの色が赤に変わる。後少しだ!と思ったらウルフが仰向けになり腹を見せた。たしかあれは、犬系の動物が見せる降伏のポーズだったか?

 すると目の前にウィンドウが現れた


『ウルフがテイム可能ですテイムしますか?』

 yes/no


 ちょっと待て、チュートリアルでテイムが可能なのか?

 確認しよう。扉の前にいるケイトさんに話しかける。

 というか、扉あんなに遠かったっけ?少しだけ大きな声で話しかける。


「ケイトさーん!チュートリアルでもテイムは可能なんですかー?」

「今回のウルフは【アイン】付近に出るモンスターを呼び出して弱体化してますから、可能ではあると思いますが、もしかしてテイム出来たんですかー?」

「まだしてませんが、選択肢は出ましたー!」

「では、どうするかはジンさんが決めて下さーい!」


 システム的に問題がないならテイムするか。ウルフに向き直ると行儀よく座って待っていた。

 期待してるんだろうか?選択肢に戻って『yes』を選択。

 するとウルフが寄ってきた。足は上げたままだ。俺からも近付き、頭を撫でた。


「く~ん」


 甘えた声を出し、体を寄せてくる。なかなか可愛いな。

 しばらく体を撫でていると、


「テイムは成功したようですね」

「あっ、はい、成功しました」

「せっかくですから、テイムモンスターの説明をしますか?」

「そうですね、お願いします」

「では、テイムモンスターの説明を始めます」


 ケイトさんが説明を始める。おっとその前に。


「すいません。ウルフのダメージの回復はどうすればいいんでしょう?まだ足を痛めたままのようなので、どうにかしたいんですが」

「あ~そうですね、少々お待ちください。」


 ケイトさんはそういうとウィンドウを操作しだした。そして、


「はい、準備出来ました。それでは、コホン、『癒しの光よ、彼の者の傷を癒し欠損を補え、ハイヒール』」


 ケイトさんが呪文と思わしき言葉を発するとウルフの体が光った。


「お~、今のは魔法ですか?」

「はい、ですが詳細はまだ話せません。いずれはゲーム中で見かけるようになるはずですので、それまでは秘密にしておいて下さい」

「分かりました」

「ふふっお願いしますね。それではテイムモンスターの説明を始めます」


 ~~~~~~~~~~~~~~~


 従魔の説明が終了した。まとめると、

 ・ゲーム内において、テイムモンスターは従魔と呼称される。

 ・従魔は、プレイヤーのパーティーメンバーとして加入し、経験値を得て成長する。ただし、プレイヤーと違いレベルが上がるとステータスも上昇する。

 ・従魔は種類によって騎乗する事が可能

 ・従魔も、プレイヤー同様にデスペナルティが発生する。プレイヤーは3時間のステータス7割低下、従魔は丸1日パーティーに加入が出来なくなる。

 ・従魔は10体まで確保することができ、それ以上は拠点を持たなくては確保することが出来ない。拠点の大きさにより確保出来る数が増減する。

 こんなところだ


「あとは、同時に連れて歩けるのはパーティーに加入したメンバーだけになります。それ以外は所属ギルドに預けられる事になりますのでご注意下さい」

「分かりました。ところでギルドとは?」

「すみません、私にはそれを説明する権限がありません。ですので、あちらに着いたら、ジンさんがご自分で探して下さい」

「そうですか、分かりました」

「そういえばステータスの確認がまだでしたね? 従魔は、プレイヤー同様、メニューからステータスの確認ができますから、確認してはいかがでしょうか?」

「そうなんですか。ではさっそく」


 メニューを開く、メニュー内に従魔の欄が加わっていた。選択するとウルフと書かれている欄がある。選択するとウルフのステータスを確認できた。


『名前【】※変更可能

 種族【ウルフ】状態【良好】

 Lv1

 LP80/80

 MP50/50

 SP120/120

 攻撃:12   魔攻:4

 持久:12   精神:5

 防御:7    魔防:4

 器用:4   素早さ:12

 運:5

 土:3 水:4 火:2

 風:5 光:2 闇:2


 スキル

【嗅覚Lv1】【俊足Lv1】【危機察知Lv1】

 アクセサリー【】【】【】』


 攻撃、持久、素早さが並んでるな。それに合わせてSPが高いのだろう。スキルの内容は、


【嗅覚】

『匂いを嗅ぎ、隠れているモンスターや人を見つけ出す』


【俊足】

『走る速さが上がる』


【危機察知】

『自分のHPが0になる攻撃を予測出来るようになり、自分より強い相手を認識出来るようになる』


 まさに狼だな。名前はゲームを始めてから考えよう。


「確認しました」

「それでは、テイムモンスターの説明を終了します。次はどのスキルのチュートリアルにしますか?」

「次は【気配察知】でお願いします」

「分かりました。ではチュートリアルを始めます」


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~


 あの後、【気配察知】【魔力操作】【気力操作】のチュートリアルを行った。


【気配察知】は周囲に意識を向けると、いわゆる何かの気配を感じる事が出来るようになるスキルだ。これは自分以外の魔力や、気力を感じ取れるようになるようだ。感じ取った気配が魔力ならMPを、気力ならSPを少しづつ減少する事もわかった。


【魔力操作】は自分の周囲にある魔力を集め、魔法や武器の威力に上乗せ出来るようになるスキルだ。何でも魔力は心臓から生み出され、体の中を血管などに沿って広がり、少量づつ体から漏れだしているらしい。このスキルは漏れだした魔力を威力の上乗せに使うそうだ。リサイクルだな。ただそれでも操作のために魔力を使用するため、MPを消費する。


【気力操作】気力は臍よりしたの丹田なる場所で生み出され、体を動かす時に必要な分だけ消費しているそうだ。このスキルは、普段使われない気力を体の各所に送り身体能力を上げるスキルだ。そのためSPを消費して使用する。

 どれも使いこなす事が出来れば、相当強力になるだろう。その分クセも強いがなんとかしてみせよう。


「これで全てのチュートリアルを終了しました。本当にお疲れ様でした」


 チュートリアルもようやく終了か。すでに3時間が過ぎている。思っていた以上に時間がかかったな。他のプレイヤーはもう始めているんだろうか?


「最後に、【アイン】への扉を開ける前にこのゲームの説明を行います。よろしいですか?」

「お願いします」


 俺が答えを返すと、ケイトさんは満面笑みで語りだした。


「ありがとうございます‼実は皆さんチュートリアルをせずにゲームを始めてしまう方ばかりで、最後までチュートリアルをしてくれた方はジンさんを入れて24名、今現在チュートリアルを受けてる方も100人に満たないのです。その中でも5つのスキル、全てのチュートリアルを受けた方はジンさんだけです。皆さん『別にいいよ、やってればわかるし』と言って、扉を開けて行ってしまうんです。人によっては、ゲームの説明も要らないと言って、扉を開けるんです。私の仕事は説明をする事だと言うのに、失礼だと思いませんか?」

「そ、そうですね」


 急にたくさん喋りだしたと思ったら、えらく鬱憤が溜まっていたようだ。皆、チュートリアル位受けてやれよ。んっ?でも待てよ。


「あの、俺は【調教術】のチュートリアルは、してないと思うのですが?」

「その代わりに、テイムモンスターのチュートリアルをしましたので問題ありません。あれは【調教術】の範囲に入りますから。さて、そろそろ説明をしたいのですがよろしいですか?」

「ど、どうぞ」

「ありがとうございます‼それでは始めます。まずこのゲーム内での時間はリアルと6時間の差があります。よって現実時間が午後4時前ですので、現在は午前10時前になります。

 それとNPCに関してですね。このゲームでNPCは【ノルン】と呼称され、プレイヤーは【異人】と呼称されます。彼等ノルンも皆さま同様゛生きて゛います。現実同様に法も存在します。決して彼等の命を軽くみないようお願いします。それと、最後にチュートリアルを完了しましたので、初心者用アイテムが与えられます。お使い下さい。これで私の話はおしまいです」

「分かりました」


 俺は頷きながらそう答えた。


「ありがとうございます。それでは扉を開けて先にお進み下さい。その時からジンさん、貴方の物語が始まります。この世界では、どんな事でも出来ます。どんな物でも作れます。貴方だけの物を作り、この世界を楽しんでください」

「まぁ、俺なりに頑張って見ますよ。それでは!」

「ウォン!」


 俺は扉の前に立ち、ドアノブの掴む。俺の右隣にはウルフがついて来る。ケイトさんがその姿を見て、歓迎の言葉を口にした。

「ようこそ!『クリエイト・ワールド・オンライン』へ!」

 その声を聞きながら、俺は扉を開く。

「さぁ、行ってみようか!」


 ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

 ステータス

 『ジン』

 種族【常人種】状態【良好】

 職業【捕縛師Lv1】【調教師Lv1】

 TLv2

 LP :120/120

 MP :110/110

 SP :130/130

 攻撃:8(18)  魔攻:7

 防御:8(13)  魔防:7

 持久:13(18)  精神:8

 器用:13(24) 素早さ:11(16)

 運:10

 土:5 水:5 火:5

 風:5 光:5 闇:5

 JP:0


 ジョブスキル

 【鞭術Lv1】【調教術Lv1】

 スキル

 【気配察知Lv1】【魔力操作Lv1】

 【気力操作Lv1】

 種族【常人種】

 職業【捕縛師Lv1】【調教師Lv1】


 テイムモンスター

 名前【】※変更可能

 種族【ウルフ】状態【良好】

 Lv1

 LP80/80

 MP50/50

 SP120/120

 攻撃:12   魔攻:4

 持久:12   精神:5

 防御:7    魔防:4

 器用:4   素早さ:12

 運:5

 土:3 水:4 火:2

 風:5 光:2 闇:2


 スキル

【嗅覚Lv1】【俊足Lv1】【危機察知Lv1】

 アクセサリー【】【】【】』

 ()内は装備したときの合計値

_______________________

とりあえず、チュートリアル終了まで投稿

しばらく説明会ですので、長いのは許してください。

ではまた次回!お会いしましょう

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