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Create・World・Online  作者: 迅風雷
第1章 始まりの町【アイン】
19/193

16『魔力』

 出発して、しばらくして、


「ねえ、ジン? 」

「何でしょう? アネットさん」

「アネットで良いよ、それでさ! 」


 アネットは、俺の腰からぶら下がった卵を指差し、


「なんで卵が浮いてんの? 」

「え~っと、アネットには見えないんですね。これは魔力で編んだ網に入ってるんですよ」

「魔力で編んだ網? そんなのどこで売ってるの? 」

「売ってるかどうかは知りませんが、これは、自分で作った物です」


 アネットは、不思議そうな顔をして


「作った? どうやって? 」

「【魔力武具生成】って、スキルがあれば作れますよ」

「なにそれ!? 初めて聞くよそんなスキル!? セネル知ってる? 」


 アネットは、隣のセネルさんに尋ねる。


「僕も聞いたことがないなぁ、どんなスキルなんだい? 」

「名前通り、魔力で武具を作れる様になるスキルです」

「でも網って武具だっけ? 」


 アネットの言葉に、今更ながら疑問に思う


「そういえば、そうですね。何故でしょう? 」


 理由を考えていたら、セネルさんが、


「ん~、縄なんかは武器として扱われるから、その系統として作れたんじゃないかな? 」

「なるほど、確かジョブスキルにありましたね、【縄術】」

「見えない網か~、奇襲にはもってこいだね。でも、見えないと何処に有るのか、わからなくない? 」

「俺には見る方法が有るので」

「ジン君は、【魔眼】を持ってるんだね」

「【魔眼】? そんなの持ってないですよ」

「【魔眼】が無いのに魔力が見えるのかい? 」

「【魔力操作】で、目に魔力を集めるんです。そうしたら見える様になりましたね」

「【魔力操作】なら、セネル持ってたよね! 試してみてよ」


 セネルさんは頷いて


「早速やってみよう。目に魔力を集めたらいいんだね? 」

「はい、俺はその方法で見えました」

「分かった」


 セネルさんの周りに、魔力が集まってくるのが見える。それが目に集まると、セネルさんが、


「お~! 黒い靄みたいのが見える、これが、魔力か! ジンの腰にある網も見える。それに、右腰にも武器を装備してたんだね、黒い剣が提げてあるのも見えるよ。これは、すごい! 世界はこんなにも魔力に満ちてるんだね! 」


 セネルさんは、子供の様にはしゃいで、辺りをキョロキョロと見渡している。


「なんか、さっきと雰囲気が」

「セネルは魔法の事が大好きなんだ。そして~、ああなると長いから放っといて行こう~。大丈夫! あの状態でも自分の身くらい守れるからさ。むしろ邪魔する方が面倒くさい事になるしね」


 そう言うと、アネットはランディとジオンさんの後に走っていった。セネルさんは気掛かりだが、アネットは、ああ言ってるし、ランディ達は気にも止めてない様子。俺達もその後を追う。

 森を抜ける直前に、セネルさんが戻ってきた。


「いやぁ~、面白い体験だったよ。教えてくれてありがとうジン君」

「い、いえ、喜んでくれたのなら幸いです」

「これは便利だけど、魔力の消費が激しいね。それでも偉大な発見だよ。これで、魔法使いなら誰でも魔力を視認出来る様になる。素晴らしい話だよ。だけど」


 セネルさんは、苦笑いして、


「これを、まだ公表するわけにはいかないね。話すとしても、魔力を一定以上持つ上位クラスの人達だけになるかな。新人の頃からこれに頼ると、いざと言うときに魔力不足で、戦えなくなるだろうし。だからジン君も、あまり使用しないようにね」

「分かりました、気を付けます。ところで、魔力が見える様になると、どんな事が出来るようになるのですか? 」

「そうだね。例えば、相手の撃とうとしている魔法の種類を判別したり、魔法のトラップを見つけたり、といったところかな」

「つまり、相手の行動を予測出来ると言う事ですか? 」

「まぁ、そんなところだね」


 この世界では、MPは魔力と呼称されているようだ。ノルンと話す時は気を付けよう。しかし、魔力を見ると言うことは、思っていたより、重要な事だったようだ。早い段階で使える様になって良かった。これも、シロツキのお陰だな。


「それと、卵は手で抱えた方が良いよ。町中で腰に提げてると、必ず追及してくる人がいるから、極力人に見られないように注意してね」

「はい、分かりました」

「よし! それじゃ行こうか! 町まであと少しだ」


 話を終えて10分程で町に到着した。卵は忠告通りに抱えている。シロツキは兎の姿に、グレイスは黒い子犬に変わった。毛の色は現在の姿に依存するのかな。

 門を抜けたところでランディが、


「さて、俺達はこのままギルドに行くが、ジンはどうする? 」

「俺も行くよ。帰る前に報告はしておきたいからな」

「そうか、なら、ギルドで解散だな」

「あぁ、分かった」


 俺達は揃ってギルドに歩き出した。

 現在時刻はPM5:12。結構ギリギリだ、買い物は明日だな。

 ギルドに到着。中は閑散としていて、人が少なかった。


「えらく人が少ないなぁ」

「大半の奴は、俺達みたいに森の調査に向かったんだよ。あの森は、南の町に行く近道だからな。あそこが使えなくなったら、森をぐるっと、まわらなくちゃ行けなくなるからな」

「はぁ~、なるほどな~。ちなみにどれぐらい差が出るんだ? 」

「森を突っ切れば丸1日、森をまわったら3日ってとこだろう」

「それは、一大事だな」

「あぁ、だから今頃、皆森の中を歩き回ってるだろうさ。さて、それじゃ報告に行くか」

「了解」

「それじゃあ、俺は受付に行くよ」

「そうだな。それじゃまたな、ジン」

「ジン、まったね~」

「ジン君、森に行く時は気を付けてね」

「さらばだ」


 俺達は、ランディ達と別れて受付に。ランディ達は2階に上がっていった。誰に報告に行くのかな? きっと俺達はまだ会えない人だろう。さて、


「クエスト完了の報告と、クエスト内容の確認に来ました」

「分かりました。プレートをこちらに、内容確認は口頭でお願いします」

「分かりました。それでは、グレイウルフの討伐依頼なんですけど」


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 俺は森の中で遭遇した、グレイウルフリーダーを中心とした群れと、ポンドアリゲーター、フライカープの戦闘について話をした。受付のお姉さんは、


「なるほど、プレートの討伐情報とも一致しますね。分かりました。その話は上に通しておきます、何かしらの補償がされると思うので、しばらくお待ち下さい。それと、クエスト達成報酬がプレートに加算されましたので、お返しします。他には何かありますか? 」

「それじゃ、倒した魔物の素材や魔石は、どこで売れますか? 」

「素材や魔石の買取りはギルドで出来ますよ。他には武器屋や防具屋等でも可能です。薬草等は、向かいの薬剤師ギルドにお願いします。他にはありますか? 」

「いえ、今はありません」

「そうですか、ではまた何かご用がありましたら、お立ち寄り下さい」

「はい。失礼します」


 所持金は8000zlになった。グレイウルフの依頼も成功扱いの様だ。買い出しに行きたいが、時計はPM6:07になっている。早くログアウトしないと。

 俺達はまっすぐゲートに向かいマイルームへ。最後にステータスと、卵の孵化までの時間を確認。さぁ、ログアウトだ。

【卵】

 孵化まで、28:28

___________________

ちょっ~と、プライベートが忙しく

更新が難しくなってきました。

遅れる事もあるかもしれません


修正は報告して頂いた部分は一応している筈です

感想の返信がまばらですいません


それではまた次回!


次の話に書く予定のステータスを書いてたので消しました

失礼しました

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