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Create・World・Online  作者: 迅風雷
第1章 始まりの町【アイン】
10/193

07『女神』

章を作ったら名前が被ったので

名前をプロローグから初期設定に変えました

『ウルフを倒した経験値40を得た』

『ニードルラビットをテイムした』


 今、チェックしたログの表示だ。ウルフの経験値は1頭80の様だ。俺はベッドの上でメニューを操作している。

 あのあと敵の襲撃もなく無事町に帰りついた俺達は、門番の人に担架に乗せられ神殿についた。今は神殿の別館で治療待ちだ。しばらくかかると言うので、今は草原で確認出来なかったステータス等のチェック中だ。グレイスは子犬姿になり、シロツキは角が消え体が一回り小さくなった。姿は完全にラビットだ、2体はベッドのそばで一緒に丸くなっている。ステータスでも確認するか。


【魔力変換】

『魔力の形状、性質を変える事ができる』


 こんなスキルが追加された、ウルフに使った斬撃の結果だろう。Lvもステータスも上がった。グレイスのLvが上がってたから期待はしていたが、上がっていて良かった。必要経験値は200ほどだったようだな、ログにLvが上がった時の情報はなかったが、設定で変えられるだろうか? あとステータスのHP上昇は何でだ? あれか? 背負われてる時にあった状態異常のダメージか? 背中の上とはいえ安定はしてなかったしな。背負われてた俺が文句の言える事じゃないが、今度しっかりお礼を言わないとな。


「ジンさん、お待たせしました。これより治療を開始します」


 扉から女性が部屋に入ってきた。見た目は完全に修道女、ジョブもそうなんだろうか?


「ジンさんの症状は骨折なので魔法で治療可能です。これから魔法をかけますので動かないで下さい」

「分かりました」

「では右腕から始めます。『清浄なる光よ 彼の者の崩れた均衡を正せ キュアサークル』」


 俺の右腕の真下が輝き、溢れた光が腕を包む。光が収まると修道女は言った。


「右腕を動かして見てください。痛みは無くなっている筈です」


 俺は指示通りに右腕を動かす。さっきまでの痛みが消えている。


「お~! これが状態異常を治す治癒魔法ですか」

「はい。この魔法は身体的異常、たとえば今回の骨折や、麻痺、毒、混乱、後は部位切断等も治療可能です。切断されたものは揃ってないと治療出来ませんが」

「基本的に生きていれば治せる、と?」

「そういう事になります。ちなみに今回の骨折は最も簡単なものになります、折れてるだけですからね。これが毒だと全身をサークル内に納めないといけないですから。それじゃ残りもやってしまいますね」


 この後右足、左足の順で治療した、治療完了だ。左足の時には魔方陣が下に見えた。キキの時はなかったな、魔方陣がないから治療出来なかったのだろうか?


「これで治療は終わりです。治療費はキュアサークル3回分で6000zlとなります。プレートが確認出来ないのですが、お支払はどうしますか? 」

「ちょっと待ってください、今出します」


 転送ポーチからプレートと6000zl取り出そうとすると、残高が3700zlになった。どうやら硬貨なんかは存在しないみたいだ。使った実感がわかないな。


「これで大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です。只今入金が確認されました。それではお気を付けて」


 神殿の別館から出て本殿へは建物が繋がってるから迷うことなくまっすぐに進めた。グレイスとシロツキは俺の後ろをついてくる、小さくなっても速さは変わらないようだ。

 たどり着いたのは大きな教会だ。縦長のステンドグラスが5枚、真ん中以外は両手を前で組んだ女性の像が台座に置かれている。まあ教会だしこういうものが置いてある事もあるだろう、この教会が奉ってる女神様かな?


「あれは、4柱の女神様の像ですよ」


 声に振り返ると、そこにはおじいさんが立っていた。

 服装は教科書の資料なんかに載ってる宣教師の様だ。違うのは資料では黒色の部分が白色のこと位だ。手には白に金色の装飾の分厚い本が、聖書だろうか?

 おじいさんは神父なのかな? 教会だし。


「女神様、ですか?」

「はい。我々を見守ってくださっている女神様の像です」


 ふむ、俺は像を見上げる。高さは3(メートル)程、顔は一緒に見えるがそれ以外の容姿は皆違っていた。


 一番右の像は腰よりも長い真っ直ぐな長髪、服装は修道女達と同じだ。


 その隣は肩に届かない程度に切り揃えられた髪に、重厚な鎧を身に付けていた。


 その左の像は耳にかからない様に短い髪に、右の像に比べて軽装な鎧姿だ。


 最後に一番左の像。髪型はウェーブのかかった長髪長さは腰まで届かない位で服装はローブだ、魔法使い、いや、ここなら魔女か。


 ケイトさんの像は目の前に無い、女神と認識されてないのか?


「あの、女神様はこの方達だけですか?」


 神父と思わしきおじいさんが、驚く様に目を開く。


「ほう、何故そう思ったのかお聞きしても?」

「俺は異人です。ここに来る前に女神に会っています」


 おじいさんが疑う様な目でこちらを睨む。


「何故その方が女神様だと?」

「加護を貰いましたので、そうじゃないかなぁっと思ったので」

「なるほど、そうでしたか」


 おじいさんは納得したようで頷いた。


「そう言う事なら御説明いたします」


 おじいさんは沢山並んでる長椅子に俺に座るように促すと、隣に座り女神像を見ながら語りだした。


「まずは4柱の女神様の話から。まず、1番右の女神様。

 彼女は【治癒の女神】、回復魔法や治療行為を司ると言われる女神様です。我々教会のノルンは最も彼女に近しい者だと思っております。

 続いて、左の女神様は【守護の女神】、盾や鎧等の守りを司る女神様です。守衛等の仕事に着いたノルンは彼女に祈りを捧げます。

 その左が【戦武の女神】です。ありとあらゆる武器を司る女神様です。冒険者はこちらに祈りを捧げます。

 そして、一番左の【魔道の女神】、全ての魔法を司る女神様です。魔法使いや魔女の方は彼女に祈りを捧げます」


 おじいさんは一度目を瞑り、祈りを捧げてるように見える。


「さて、次は4柱の女神様に仕える3柱の女神様達についてです。

 戦武の女神様には、【剣の女神】【槍の女神】【鎚の女神】

 名前の通りそれぞれの武器、並びに斬撃、刺突、衝打の属性を司ります

 守護の女神様には、【盾の女神】【鎧の女神】【装飾の女神】

 よく言われるのは、装飾の女神が何故守護なのか?これは女神様の力がそれぞれに力を授けるものだからです。

 魔道の女神様には、【四精の女神】【双極の女神】【付加の女神】

 四精の女神は4属性、土、水、火、風を、双極の女神は光、闇を、そして付加の女神が身体能力を上げる魔法を司る女神です。

 最後に治癒の女神様、彼女には【癒しの女神】【清浄の女神】【親愛の女神】

 LPを回復する魔法は癒しの女神、状態異常を治す魔法は清浄の女神、親愛の女神は家族や友人、仲間の危機を伝えると言われる女神です」


「親愛の女神だけ、なんか違いますね」

「ええ、彼女は最もノルンの傍にいてくれると言われていまして、かつての英雄達は皆、彼女の声を聞き、仲間の危機を救ったとされています」

「他の女神は、声を届けたりは」

「私の知る限りはありませんね、声を聞いた者は皆、親愛の女神様の名前を挙げますから。それゆえ彼女の名前だけは、我々も知っているのです」

「ケイトさん、有名なんだな」

「本当に加護を得ているのですね。彼女の名前は教会で話を聞くか、おとぎ話の絵本でしか知る事が出来ません。ノルンは彼女の名前を教会以外では、死ぬ間際にしか口にしませんから。彼女には他の女神の橋渡しをしてくれると言う逸話も残っています。今も王家に伝わる聖剣は、彼女が剣の女神から受け取り、王家に託されたと教会の古い資料に残っています」

「へぇ~」

「後は女神達を生み出し、我々ノルンに神託を残す神様です。これは代々教会の長たる教皇様がお受けになります。この神様については、以上の事しかわかっておりません。声を聞けるのは教皇様のみで、教皇様も人には話さないので」


 話は終わりらしくおじいさんは立ちあがり、こちらを振り返った。


「どうです? 加護を持っているのならお祈りでもしますか? もしかしたら新しい加護が貰えるかも知れないですよ」

「そんな簡単に加護って、貰えるもの何ですか?」

「それを決めるのは女神様ですよ」

「それじゃあ一度やってみます。作法とかはあるんですか?」

「特にはありませんが……そうですね、良く見かけるのは女神像と同じように手を胸の前で組む姿ですね」


 俺は中央のステンドグラスを正面にひざまずき祈りを捧げる。左側にはグレイスが、右側にはシロツキがそれぞれ腰を落とす。う~ん、何て祈ろうか?


 よし! グレイスとシロツキの無事を祈ろう。俺と共に戦うということは、俺の事情に少なからず巻き込むと言うことだ。それにこの子達だってノルンと同じくNPCなんだ、ノルン同様自分の意思を持っていることを俺は知っている。内容は、


(俺の従魔達に、そしてこれから仲間になる従魔達に女神様のご加護を)


 ログには祈りを捧げた事だけが載っていた。どうやら加護は得られなかったようだ。まぁ、貰えたら儲けもの位だし、気にする必要は無いな。


「どうやら加護は得られなかったみたいですな」

「えぇ、そのようです。やはりそう簡単には貰えないみたいです」

「実際に加護を貰えるのは本当に一握りの方だけですから気を落とさないように」

「はい。ありがとうございます」

「それではもう行くといいでしょう。老人の長話に付き合わせてしまいましたし」

「いえ、半ば自分で望んだ様なものですから」

「ほっほっほ謙虚ですなお。~そういえば、自己紹介を忘れておりましたな。わしの名はガウスと言います」

「俺はジンです。それとグレイスとシロツキ」

「ジンにグレイスにシロツキですね」


 ガウスさんは俺たちの顔を見ながら名前を確認するとどこからか1枚の紙を取り出した。転送ポーチの様な物を持っているんだろうか?


「これを差し上げましょう。あっ気にする必要はありませんよ、いわゆる老婆心、と言うやつです。わしは爺ですけどね」

「あっはっは、ありがとうございます!」

「ほっほっほ、貴方に女神の加護があらんことを」


 俺たちはガウスさんと別れ教会を後にする。

 時刻は午後5時前、プレートを確認してウルフの牙が指定数に達しているのを確認、プレートはアイテムボックスと連動しているのが確認できた。今日はこのままマイルームに行ってログアウトしよう。現在地は南通りと東通りの間。ギルドの前を通った記憶は無い、だけど、今のステータスなら30分もあればゲートにたどり着ける筈だ。


「よし、帰るぞ! グレイス、シロツキ」

「わん!」「キュー!」


 俺達はこのあとゲートに向かって駆け出した。

 途中SPが危なくなったグレイスとシロツキを両腕に抱えながら走ったりもしたが、予想通り30分ほどでゲートに到着した。明日は日曜日、朝からログインできる。さぁ、明日こそラビット討伐だ!

 【ジン】 冒険者rank:F

 種族【常人種】 状態:【良好】

 職業【捕縛師Lv2】↑1【調教師Lv2】↑1

 TLv4 ↑2

 LP :170/170 ↑30

 MP :150/150

 SP :240/240


 攻撃:18(28) ↑3 魔攻:14 ↑2

 防御:15(20)  魔防:7

 持久:25(30) ↑2 精神:16 ↑4

 器用:23(34) 素早さ:20(25) ↑

 運:16 ↑1

 土:5 水:5 火:5

 風:5 光:5 闇:5

 JP:3 ↑3


 ジョブスキル

 【鞭術Lv3】↑2【調教術Lv3】↑1

 スキル

 【俊足Lv1】【気配察知Lv3】↑2【魔力操作Lv3】↑2

 【魔力変換Lv1】new!【気力操作Lv2】

 称号

 【世話好き女神の加護】

()内は装備の合計値

_____________________

今回は女神様の説明会です

ストックを作るのが遅くて大変

定期的に更新出来るように頑張ります


それではまた次回!

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