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堕落生徒の騎士物語  作者: なるる
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学校に行くなんて…だるい…

だるい…


ひたすら


だるい…


僕は新年度の始まる今日から、ぐずぐずと学校へ行く準備をしていた。


何故学校になんて行かなければならないのだろうか?


生きていく上では別段学校なんで行かなくて良くないだろうか?行かなくても死にはしない…


そんなことを考えながら朝食を食べる。父も母もいない一人暮らしである。まともに朝から朝食など作るはずもなく、買っておいたパン一枚。何もつけずにムシャムシャと、口を乾かしながら食べ、適当に飲み物で流し込む。美味しいとかまずいとかではない。ただの栄養摂取…


そんな栄養摂取を終えて、僕は一応学校へ向かう。


こんな性格のせいか留年した学校へ。

いや出席日数は足りていたはずなのだ。嫌だ嫌だと言いながらも留年する方がめんどくさい。


最低限の出席日数を高校一年生の春。学校の始まったその日に計算した僕は、その日数分だけ学校へ通った。めんどくさいことをしないことにかけては自分には自信がある。絶対に留年などするはずはなかったのだが…


春休みに入る前(僕は学校に行っていなかったのでその出来事で春休みになったことに気付いたのだが…)に、僕の家のポストに一通の書類が入れられた。普段なら手紙なんて無視して家で寝ているのだが、なんだか嫌な予感がしたんだ。面倒くさがりの勘かな…その中にはこう書かれていた。




1年4組 夜空 リン


上記のものを、留年とする


ただし、来年度初日に規定条件を満たせば今回のことは見送りとする。






そんなことを考えながら歩いていると、学校の門の前へついていた。あんな呼び出しがなければ学校なんて絶対に来ない…なんだか億劫になってくる。やっぱり帰ろうか…


「あっ!リン君やっときた!待ってたんだよ!」


そんなことを言いながら、黒い服…まぁスーツだが…に身を包んだ女性が寄ってきた。


安藤 はるな。


去年まで担任だった先生だ…正直会いたくなかった。この人の明るさを見てると、自分の暗さをはっきりと自覚させられる。


僕は踵を返し、帰ろうとしたが…


「今日は返しませんよ!」


腕を掴まれた。台詞だけ聞いたら嬉しい台詞なのかもしれないけど腕に込められている力が尋常ではない。絶対に逃がさないつもりだ…僕が学校へ来なくなってから、たまに外に出ると彼女が待っていたりした。僕はあの手この手で逃げてきた…めんどくさい…


「今日はリン君に用事があるの!来て!!!!」


鍛えたりも何していない僕の体は文字通り浮かぶようにして、彼女に引っ張られていった。


周りの生徒が変な目で見ている…


これだから外は…


やっぱり…めんどくさい…

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