夜鷹 琴音の存在
彼女を一言で言うならばサイボーグだ。
いや、サイボーグじゃないけれど。
サイボーグのようだということ。
ストイックで才能に胡座をかかない。
ひたすらに努力して自分を磨きあげる。
努力は彼女にとって美徳なのだ。
上を見ることしかしていない。
求めるものはもっと高いところ。
大好きな兄に追いつこうとする愛らしい思い。
それが彼女。
自分を追い込んでまで進み続ける彼女を尊敬する。
ボクには到底真似できないと思うから。
どんなに辛くても彼女は笑うんだ。
一人で立ち上がって一人でも進もうとする。
そんな意志の強さを持った子。
こんな意志の弱い曖昧なボクから生まれるなんて思わないよね。
でも生まれた理由はわかってるんだ。
ボクが弱いから。
意志の弱い曖昧な存在のボクだからこそ、意志の強くてはっきりした存在の彼女が生まれた。
ボクにとって彼女は反面教師のようなもの。