「CONFIDE」
ついに10話まできました。
そしてユニーク数が500を突破しました!
読んでくれた人ありがとうございます。
2010年4月12日
「おはようハル、昨日は寝れたかい?」
ハルはこくりと頷いて、父の向かいにあるイスに座った。
「それじゃあ、お前の本当の事を話そう。」
いつもニコニコしていた父の真剣な顔を初めて見たような気がした。
「ハル、それはお前のペンダントだ。それはお前がある人から貰ったものだ」
今ので完全に理解した、自分はハルではなく暁という人物なのだと。
「隼人ね」
ハルの言葉に父はびっくりしていた。
「隼人君に会っていたのか!?」
「えぇ、高校の先輩だったから。昨日は家に来ていたわ。」
「そうか、それなら話が早い、昨日彼はペンダントに気付いたんだろう?」
「えぇ、そして私のことを暁だと言っていた。」
消えてしまいそうな声でハルは言った。
「流石隼人君だな。すべて悟ったのか…」
それなら話が早い、と言って父はついに真実を言った。
「隼人君の言っていることに間違いはない。お前は暁という人物なんだ。」
「まったく明日また行くって言ったのになんで学校休むかなぁあいつ。」
今日は明と巧は忙しいため隼人は珍しく一人でハルのクラスに行ったがクラスメイトに欠席だということを伝えられ、仕方なく一人でハルの家に向かっていた。
ハルの家に一度しか行っていない隼人は、
「あれ?道こっちであってるのか?」
などと言って道に迷っていて、ハルの家に着くのに昨日の2倍の時間がかかってやっと到着することができた。
そういえば巧のストラップも探さないとな、と思いつつ家のベルを鳴らすと、
「どうぞ。」
という隼人にはなんだか聞き覚えのあるような低い男の人の声が聞こえてきた。
誰だったかな?有名人じゃないし、なんて考えて隼人はその人物と再会し隼人は驚いた。
「やぁ久しぶりだね隼人君。何年ぶりなのかな?」
隼人は何故ここに暁の父がいるのだろうかなどと思いながら。
「どうも、暁のお父さんお久しぶりです。」
なんてしどろもどろになりながらもなんとか返答をした。
「まぁいろいろ疑問はあるだろうが、いすに座りたまえ。」
隼人は椅子をひき、暁の父の目の前に座った。
「さて、もう君は気づいているのだろう?何故ここに私が居るのか、そして何故あのペンダントをハルが持っているのか。」
隼人は首を縦に振るという動作だけをした。
ここまでくるともう簡単な話だ、ハルは暁であるからペンダントを持っているのであって、そして暁の父だからハルの家に居るのだ。
「うむ、ならば私が今話すべきことはただ一つ、暁がどうして生きているのかだろう?」
「はい、お願いします。」
隼人は力強い声で言った。
これですべてがわかるんだ、隼人はそう確信して暁の父の話を一字一句聞き逃さないようにすることにした・・・