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即興短編

みんな菊池が好きなんだよ

作者: 菊池心美

「あたしを……許してくれるの?」


 夕陽の中、あたしを見るみんなの笑顔が優しく並んでた。


「あんなこと……したのに?」


 ごめんなさい、ごめんなさい──頭の中ではその言葉ばかりが巡るのに、なかなか口から出てこない。

 唇を震わせるばかりのあたしに、笑顔のみんなが口々に許しの言葉をくれる。


「いいんだよ」

「大丈夫、気にしないで」

「どうせ前半すっ飛ばしてるから読者さんには何があったかなんて、わからないよ」

「笑ってよ、菊池」


「……なんで?」

 あたしは泣きそうになりながら、震える声を振り絞った。

「なんで許してくれるの? あたしは……自分が許せない!」


 するとリーダーが前に出てきて、あたしの肩をぽんと叩いて、夕陽とにっこり笑顔がぴったり重なって、あたしはその言葉を聞いた。


「みんな菊池のことが大好きなんだよ。理由なんて、それだけでしゅうぶんだろ」



 言葉が胸に染みた。


 あんなことをしたあたしをみんな許してくれた。


 もう、絶対にあんなことしないから。


 だからいつまでも、菊池を好きでいてほしい。


 ──なんて


 そんなお願いをするまでもなく、みんな無条件に菊池のことが好きなんだな。


 心から愛してくれてるんだな。


 そう思ったら、同時に笑顔と涙が止まらなくなった。




                      (了)




長い間のご愛読、ありがとうございました(•ᵕᴗᵕ•)⁾⁾ぺこ

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― 新着の感想 ―
[一言] 皆んな、なにかヤバい薬をキメてるの?
[一言] 拝読させていただきました。 何とも不思議なお話ですね。
[良い点] 作者さんまで菊池さんになってる!Σ(゜Д゜)
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