おちゃらけた友人?
すると、急に後ろの扉が開いた。1人の青年と複数の少女たちが入ってきた。クレアはあまりにも驚きすぎて、ワンピースのスカート部分をたくし上げ、ガーターに控えていた銃を出し構えた。あまりにも怖かったのか、青年は顔を青ざめ、少女たちは悲鳴を上げた。
「クレア、刺客じゃない。一応俺の友人。ネロ・ジュネーブ」
クレアは銃を下ろし、ガーターに締まった。
「驚かせてしまって申し訳ございません。グレイシア・サファイアです」
「いえいえ、こちらこそ。ネロ・ジュネーブです。貴方様にお会いできて光栄です、エルセノアの騎士姫殿」
キャラメル色の短髪の髪にオリーブグリーンの瞳をした青年のネロはクレアの通り名を知っていた。クレアは驚いた。
「あの構え、ただの令嬢ではない。それに貴女様の腕前は噂になっています、今度お手合わせ願います」
「お手柔らかに」
クレアは騎士の構えをし、ネロとお辞儀をする。すると、隣から腕が伸びてきてネロの頭を殴った。
「ネロ、ボロボロにされるぞ。後、その癖辞めろ」
「やっぱり、フィンには隠せないや。許して!」
さっきの態度とは逆にもの凄くおちゃらけな雰囲気になった。
「どういうことですか?フィンセント様」
「ネロは女を詮索するのが趣味なんだよ」
クレアはネロの印象が変わった。俗に言う女たらし。まるで、どっかの誰かさんのような。
「詮索って。僕はただ女の子が大好きなだけなんだよ。もちろん、グレイシア嬢の事も好きだよ」
ネロがクレアの手を取り、手の甲にキスをしようとした時クレアはネロの手を逆に取り手を捻り上げる。
「好意は嬉しいですが、丁重にお断りさせて頂きます」
「ネロ、クレアは俺の。触んな」
フィンセントはクレア手を取り、クレアからネロを遠ざける。
「なんだよ、少しぐらいいいじゃん。女嫌いなくせに」
ネロの言うことにアンソニーが言っていたフィンセントの女嫌いが明らかになった。
「クレアは俺の婚約者。俺の愛したたった1人の女性だ」
フィンセントのクレアを見つめる瞳は愛おしさを感じる。クレアは照れて顔を隠す。
「恋すると変わるんだなぁ、あ!今から海に行くんだけど一緒にどうだ?」
「クレアも行きたがってたから行くよ」
「よっしゃ!じゃあ、行くぞ!」
ネロがフィンセントの肩抱いて歩き出そうとした時にクレアはリーフたちとした約束を思い出した。
「私やることがあるので、フィンセント様を連れて先に行っていてくださいな」
「城の目の前の海にいるから、グレイシア嬢も早く来てくださいね。行くぞ、海だ!」
「俺はクレアと一緒に、、、ネロ!!!」
ネロにがっつりホールドされてしまったフィンセントはネロに連れて行かれた。フィンセントはクレアと一緒に居たかったらしくネロのことを怒っていた。
「あ!ネロ様待って」
「置いてくなんて、酷い!」
ネロと一緒に来ていた令嬢もネロたちに続いて、部屋を後にした。部屋は急に静かになった。いつの間にかコーラルシア帝王夫妻も居なくなってた。クレアたちに気を使ってくれたのでだろう。




