炎の鎖
スピカは誰かに腰を引かれた。
「僕の大事な人に手を挙げるということの意味。分かっていますよね?」
男性にしては高い声に高身長なのにすらっとしたスタイル。決めつけはスピカよりも濃い黄色、ハニーイエローの髪。そう、ルーズベルトだ。スピカに振り下ろされかけるの剣を問答無用で剣で支え、力で押し倒した。兵士を見る目には殺意が篭もる。いつものおおらかなルーズベルトとは大違いだ。美しい顔は睨むと普通の人の数倍怖い。兵士も怖がってその場から逃げる。
「ルーズ様!」
「怪我はしてないですね、間に合って良かったです」
スピカに声をかけられ、いつものルーズベルトに戻った。
「くそ!」
アルベルトが階段を走り登った。
「逃すかよ!」
ノエルが指パッチンをすると、壁の照明に灯されている炎が揺れ始める。右手を上げ一回転をすると、小さな灯火は集まり大きな炎となり、八方向からノエルの元に集まり、大きな炎の鳥の鳳凰の形をした。
「行け」
ノエルが命令すると、「キュイーーーー」と鳴きながら鳳凰はノエルの手から飛び立ち、アルベルトの方に飛んで行く。鳳凰が走っているアルベルトの前に飛んで降りると大きく翼を広げる。すると、鳳凰の形をしていた炎が鎖の形となった。炎の鎖はアルベルトの周りを漂っている。ノエルがもう一度指パッチンをすると炎の鎖はアルベルトの身体を縛り付ける。
「あいつらに手を出したこと後悔しろ」
「この態度が許されると思うなよ、あの者たちを処刑し「待ちなさい」」
アルベルトの反対側の階段に現国王、ウィリアム・ダイヤモンド・エルセノア国王が立っていた。
「これ以上、この国の威厳を汚すでない。アルベルト」
「そんな、俺はこの国を思って」
「黙れ!言い訳なんぞ聞きたくない!私はこのパーティーの流れは全て見ていた。これでもそれが言えるのか?」
国王の言葉アルベルトは顔を青ざめる。
「アルベルト、おまえはエルセノアの時期国王ではない。勘違いするな」
「何故です!叔父上の子供は亡くなったではありませんか!だったら、甥である俺が次期国王となるにふさわしいです!」
『亡くなった』どこからその噂が広まったのだろう。ここにしかも4人全員がこの場に現国王の血を引いた子がいるというのに。希望をいつまでも信じている国王の逆鱗に触れた。
「亡くなっただと?不愉快だ!あの者を牢へぶち込め!」
国王が命令するとさっきよりも豪華な兵士いや、騎士が登場しアルベルトを捕えた。ノエルはその瞬間にふぅーと息を吐き炎の鎖を解いた。炎の鎖は生み出したノエルではないと解けないのだ。
「申し上げありません!叔父上!、お許しください!」
アルベルトはやっと自分がやったことを理解し、国王に謝ったがもう遅い。アルベルトはそのまま連れて行かれた。
「パーティーは中止だ、皆の者この度はすまなかった。それと、魔法を使った者達よ少し良いか?」
『魔法を使った者達』おそらく、クレアたちのことだろう。クレアは起きあがろうとしたが、足が震えて立ち上がることが出来なかった。怖かったのだろう。立てなかったクレアを見てフィンセントがクレアをお姫様抱っこをした。
「揺れるけど、我慢しろよ」
「、、、はい」
クレアは顔を赤くしながら、嬉しそうに返事をした。スピカはルーズベルトにエスコートされながら、他の貴族たちは帰るために扉に向かうが、クレアたちは反対に階段の方へ向かって歩き出した。




