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薔薇の騎士姫  作者: 四季 七草
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雪だるまは恋を呼ぶ

しばらく、泣いた後にクレアをゆっくり顔を上げた。

「、、、雪、見せて上げる」

クレアはその男の子の腕の中をモゾモゾとして、バックハグ状態になった。クレアが口の前に手を持って来て「ふぅー」と息を吐いた。吐いた息が逃げないように手を優しく包む。

「見ててね」

その男の子の目線が手に行き、そっと手を開いた。すると、色々な形の雪の結晶が宙に浮きクレアの手のひらの上でふわふわ漂っていた。

「綺麗。本で見た時の何倍も」

「触ってみても大丈夫だよ」

その男の子は驚いて、恐る恐る雪の結晶を指で触れる。指で触れた雪の結晶は弾けて溶けていった。

「雪ってあんなに綺麗なのに。冷たくて、すぐに溶けるんだな。クレア、もう一回!もう一回見せて」

「、、、いいよ」

さっきまではもの凄く大人っぽかったのに、今はもの凄く子供っぽい。そんなギャップにクレアは思わず笑う。

「、、、、、、そうだ!」

クレアは足元に雪をたくさん出して、何かを作り始めた。

「そこの赤い実と葉っぱを2枚取って」

その男の子はクレアの指す赤い南天の実とその南天の細長い葉っぱを2枚取った。その間にクレアは雪を楕円型の整えていた。

「はい、、、、何してるの?」

「うふふ、内緒!」

その男の子はずっとクレアの行動を不思議に思っていた。クレアはニコニコしながら最後の仕上げとして、耳に葉っぱを目に南天の実を付けた。

「できた!はい、雪うさぎだよ!」

そうクレアが作っていたのは雪うさぎだ。雪うさぎを初めて見たその男の子はもっと目を輝かせた。

「え!?すげぇ、俺にも作れる?」

「もちろん、作ろう!」

クレアはその男の子の膝の上から降りて、隣に座った。その男の子は初めて雪に触れるので最初は渋っていたけど、慣れてくると普通に触れるようになった。でも、やはり難しいみたいだった。

「難しいなぁ、楕円型にするの」

「じゃあ、雪だるまにしようか、雪うさぎより簡単だよ」

クレアとその男の子は雪を一回崩して今度は雪だるまの胴体と頭を作り始める。クレアの作る雪の玉は綺麗な球体になったがその男の子の作る雪の玉は少し表面がボコボコになっていた。

「クレアみたいに綺麗に出来なかったなぁ」

「初めてにしては十分だよ」

クレアはそういいながら、小さな小石と小枝を拾って来た。

「雪玉を重ねて、小石と小枝を刺せば完成だよ」

その男の子に小枝と小石を渡して、クレアを見ながら胴体に左右に小枝を指して、頭に小石をはめていった。クレアとその男の子は完成した雪だるまを見て、

「「完成!!!」」

と、ハイタッチをした。クレアはニコニコと雪だるまを見ているが、その男の子はクレアを見ていた。クレアはその視線に気付き顔を見る。

「やっぱり、クレアは笑った方がいいな」

クレアは初めてその男の子の前で笑った。警戒心が無くなったのだ。それに自然とクレアを元気付けて笑顔にしたのだ。

「ありがとう、○○○」

「うん!クレアが元気になってよかった!」

その男の子の髪が満月の光に照らされて、綺麗なビクトリアレッドがキラキラと輝いてそして、その男の子の笑顔にクレアは初めて恋をした。

「また、会える?」

「もちろん!またこの場所、この時間で会うね!じゃあね!」

その男の子は木の幹を蔦って木々をどんどん飛んで行き夜の林の中に消えていった。クレアは仲良く並んだ雪だるまを見た。朝になれば雪だるまは溶けて無くなってしまう。それでも、もしこの2つの雪だるまが溶けてしまっても離れないようにそっと壊れないようにくっつけた。そっと動かすと雪だるまはまるで微笑んでかのように見えた。それから、クレアもサファイア邸に戻った。

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