双子
「久しぶりに誰かと食事をした」
「お一人でお食事をなさっているのですか?」
クレアは一口が小さいのでゆっくり食べながら聞いた。
「親は二人とも忙しい。まぁ、当たり前なんだがな。、、、事故で唯一の双子の兄も亡くなったからな」
「、、、双子のお兄様がいらっしゃったのですね」
「あぁ、俺が8歳の時に亡くなったがな。似てなかったけどな、顔も性格も」
フィンセントの瞳は悲しそうにしていた。きっと大好きだったのだろう。
「兄弟はいるのか?」
クレアは返答に困ったがいつも通りに答える。
「弟が1人。身体が弱くて基本寝たきりですが」
ここ最近は体調が良く、外を少し散歩している。クレアは姉として心配だが。
「弟の変わりに騎士を?」
「そうですね、あながち間違ってはいないですね」
自分の力を向上させるためにやってはいたが、身体の弱い弟の変わりにサファイア家の顔を守っている。サファイア家とノエルのルビー家は代々騎士の家系でそこに生まれた男児は騎士なる定めなのだ。アクアも調子が良いときは軽く稽古をしているがやはり、限界はあるしクレアには追いつかないのだ。
「私は弟の変わり。もちろん嫌なことはたくさんありました。でも、、、」
クレアは胸のペンダントにそっと触れる。
「ペンダントのこと聞いていいか?無理に聞き出すつもりはないが」
「少しなら、お話ししますよ。さすがに中は見せらませんが」
「構わない」
クレアは食べ終わったハンバーガーの包みを畳み、ハンカチで口を拭いた。




