ハンバーガーの誘惑
クレアはペンダントを首に着けて、近くのベンチに腰を下ろす。クレアは鞄の中を漁り、リーフから貰ったハンバーガーを出した。
「それはなんだ?」
「ハンバーガーですよ」
やはり、コーラルシアにもハンバーガーはない。いや、あったとしても皇子は食べないとクレアは思う。王族なのだから。フィンセントは恐る恐る受け取った。クレアは包み紙を取ってハンバーガーにかぶりつく。
「う〜ん!美味しい」
リーフの特製ハンバーガーは絶品だ。パンに卵とチーズ。細かくした玉ねぎやピクルスに千切りのキャベツ。そしてメインのパティ。噛めば噛むほど肉汁が溢れ出てくる。味の極め付けはリーフの秘伝のソース。少し、ピリッとした甘辛ソースが美味しさを際立たせている。ちなみに冷めても美味しい。クレアの食べる様子を見て、フィンセントもハンバーガーにかぶりつく。
「うまい、初めて食べた。特にこの肉がうまい」
相当気に言ったのかフィンセントはハンバーガーを夢中で食べる。
「お口に合って良かったです、お城で美味しいものたくさん召し上がっていらっしゃるので不安でした」
「城の料理には飽きた。面白みがないし、基本冷めてて美味しく感じない」
城ではおそらく毒味があるのだろう。使用人たちが先に食べ、後から自分たちが食べるので冷めているのであろう。
「ハンバーガーも冷めてますよ?」
「なんだろう、なんか暖かさを感じた。これが真心ってやつか?」
「きっと、そうですよ」
クレアは少しずつフィンセントに心を開いていった。
「ちなみに魚もありますよ」
「本当か!?」
フィンセントはそれから3つも食べて大満足した。




