表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/39

1:遺跡までの道中

どうも、こんばんは。まめみいです。ギリギリになってしまいました。

次の日、レイとセレスは町の門の前に立つ。近くには二人が乗るための馬車が置かれている。

「よし、準備は良いか?」

レイがセレスに話しかけるとセレスは自分の荷物を持って確認する。

「武器良し!アイテム良し!包帯と薬草良し!全部オッケーだよ!」

「よし。それじゃあ行くか」

そしてレイは馬車の操縦席にセレスは荷台の方に乗り込む。

「それ!」

レイは馬につながれている縄を手に持ち、馬車を発車する。

レイは荷台に乗っているセレスに向かって声を掛ける。

「道案内は頼んだぞ」

「任せといて!」

セレスは地図を手に持ちそう自身満々に答える。


今回の依頼の内容は遺跡の調査の依頼である。この町の近くにははるか昔に栄えていた文明の遺跡が残っている。

遙か昔の文明の痕跡が残るその遺跡では考古学の専門家などが遺跡を調査することが度々あるのだが、遺跡の近くに人里などはなく周りには魔物が住んでおり周辺状況の調査の依頼と調査員の警護の依頼がギルドに届けられるのである。

しかし二人のランクでは調査員の警護は出来ないが、調査の依頼は受けることは出来るので二人とも遺跡に興味がわいて依頼を受けたのである。

そして目的の遺跡は町からは少し離れており、二人は馬車を借りて遺跡に向かっているところであった。

「それにしてもレイって馬操れるんだね」

セレスは地図を眺めながらレイにそう言う。

「まあな。親の手伝いで馬車を使うことはあったからな。セレスは乗れないのか?貴族だったら馬術とかはやらないのか?」

レイがセレスにそう尋ねるとセレスは苦い顔をしながら答える。

「いやあね・・・。私もやったことはあったんだよ。だけどさ、どうしても馬がなついてくれなくてね・・・」

「そういえば、さっきも馬をなでに行こうとしたら頭をかまれていたよな」

レイは出発する前のことを思い出す。

最初に馬車がある所に移動したときにセレスは馬の方に駆け寄っていたのだがセレスは馬に頭をかまれていたのだ。

「あれは馬の精だと思っていたんだけどな」

「残念ながら私のせいなんだよね。なぜか怖がられるんだよね」

セレスは落ち込んだ表情で呟く。

「前だってさ。城にさ珍しい猫獣種の動物が来たんだけどね。周りにはすごくなついていたのに私だけすぐに逃げられるんだよ・・・」

セレスは落ち込んだ表情でそう言う。

「ま、まあ。大丈夫だって」

レイはセレスに言う言葉が美味く見つからず、慰めるようにセレスに語りかける。

「そ、それよりもだ!地図の方は大丈夫か?」

レイはなんとか話題を変えようと地図の方に話を移すためにセレスに現在地を尋ねる。

「えっとね・・・」

セレスは思い出し悲しみのせいで少し気分が落ち込みながらも地図を見て現在地を確認する。

「もう少しで森に入るでしょ?森に入ったらそのまま真っ直ぐ進んでいって。途中で目の前に小さな滝が見える所で曲がるんだけど、その時になったらまた私が言うね」

「頼んだ」

セレスの持っている地図はギルドで支給された物であり、遺跡までの道なりで目標にするためのもののメモが地図自体に書き込まれている。

そして馬車は目の前にある森の中に入っていき進んでいく。

しばらく進んでいるとセレスが先ほど言っていたように目の前に小さい物ではあるが滝が見えてくる。

「そこがさっき言ってた滝だからそこを右に曲がって」

「分かった」

「後、この辺りは魔物を見ることが多いらしいから周りを警戒しろだって」

「魔物か・・・。セレスは後ろの方を見ておいてくれ」

「了解」

二人は森の中を慎重に進んで行き、セレスは次のポイントに着くとレイに伝える。

「レイ、目の前に石柱があるのが見える?」

「ああ、見えるな。あの木に埋まっているやつだよな?」

「そうそう。次はその石柱の所を左に曲がっていって」

「左だな」

レイは馬車を左に曲げる。

「あとはそこからまっすぐ進んで行ったら石畳の道が見えてくるって書いてあるね」

「あとは真っ直ぐだな」

馬車は森の中をまっすぐ進んで行く。進むにつれて周りの木々も徐々に増えていき森は深くなっていく。

「森は深くなっているのになぜか道みたいな物があるよな」

レイは馬車を走らせながらそう思う。普通なら森の奥深くに進めば木も生い茂し、地面には根も出たりするので馬車を進ませるのは難しいと思っていたが、森の中には通り道のように地面は平らで幅もあるので馬車で問題無く通れている。

「これも古代文明の残りなのか?」

「どうだろうね?だけど周りは根が出たりしているのにここだけ出ていないもんね。古代文明魔法の技術による物かも知れないね」

古代文明の魔法技術は今の魔法技術では解明出来ない部分が多い。それは古代文明の言語を完全に理解出来ていないこともあるのだが、解読できた魔法技術の中にも現在の技術では不可能な魔法技術もあるのである。

すると馬車の前に光がまぶしく差し込む。

「出口だな」

「個々を出れば遺跡のはずだよ」

馬車は森を抜けるとそこにはかつて栄えていた古代文明の遺産の象徴であるウィドミル遺跡が目の前にそびえ立っているのであった。

明日も投稿します。(今日よりは早めに出します)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ