1-5
ん?ん?なんかいきなり抱きしめられたんですけど?
父よ…鎧が痛いぞ…
やっと解放されたと思ったらいきなりビンタされた
「なにやっているの!」
「すみません…母さん」
こんな時には平謝りが一番だ。うん。
「あの魔族が逃げてくれたから良かったものの、本来なら死んでいたのよ!」
「はい…すみません」
「だけど…本当に無事でよかった…」
泣いている両親の姿を見て、自分の行動がいかに愚かだったかを思い出した。
「父さん、母さん、本当にごめんなさい…」
「もうこんな危ない事は控えなさい!」
「そうよ…アグニの言う通りこんな事したら駄目。ラグナや領民のためなら私達は領地なんて絶対に捨てる。だから命を大切にして…」
俺はこの時、両親も死にそうになっていたではないかと思ったが、口にはしなかった。なぜなら、この2人はさっきの戦闘でも生きる事を諦めていない目をしているのを見たからだ。
「そういえば、ラグナ。お前のステータスを見ていなかったな。見せておくれ。」
「あ、そういえばそうね。見せてご覧。」
俺はこの時、すぐにありのままのステータスを見せた
「ステータス」
名前:ラグナ
年齢:6
レベル:10
体力:∞
魔力:∞
スキル:神々からの祝福(魔法がどの属性でも使える、無尽蔵の体力、魔力)
スキル②:作成(魔法、スキルを作れる)
備考:神の力を持ちし者。ステータスの隠蔽も可能。
案の定、両親は絶句した。
開いた瞬間、俺が思ったのは「あっ、レベル上がってる。」と言うことだけだった。
「もしかして…魔族が逃げてくれたんじゃなくて…」
「ラグナ、お前が追い払ったのか?」
「う、うん…」
その瞬間、両親は真面目な顔をして頭を下げた
「「ラグナ、ありがとう!!」」
俺は、照れくさくなった。
「おーい!」
「よーし!やってやるぜ!」
「魔族でもなんでこい!」
領民が武器をもって勇んで突っ込んできた。
まさか、守ろうとしてくれたのか!
「皆、もう大丈夫よ。魔族は逃げていったわ。」
「どうして!?」
「何か、急用を思い出したらしいわ。」
「そうか~」
「よかった~」
「助かったぜ!」
なんだよここの領民。まじでいい奴らだなおい!
後領民可哀想だな。なんかほら、もーちょい出番与えてあげろよ!
「とりあえず皆、戦おうとしてくれてありがとう!」
「おう!」
「2人で戦おうとせずに皆も呼んでくれよ!」
「おう!ありがとうな!皆!」
「おーし!家帰って酒飲むぞー!」
皆が去った後、俺ら3人も家に帰った。
まず、口を開いたのは父だった。
「ラグナ。お前学校はどうするか。」
「行きたい!行ってみたい!」
「ラグナなら行かなくてもいいんじゃない?勉強は個別で家庭教師を雇えばいいし。」
「だけど、行ってみたい!色々な人に会って話してみたい!」
「そう…わかったわ。」
「え?許してくれるの?」
「えぇ!愛する息子の願いだもの!」
「ありがとう!父さん!母さん!」
~1ヶ月後~
「じゃあ!行ってくるね!」
「ラグナぁぁぁぁ!行ってらっしゃいぃぃぃ!」
「ちょ、ウル!泣きすぎ!受験だけだから!後で帰ってくるから!」
いや、父よ。あなたも泣いているのにそんな事言えるのか。
「ラグナぁぁぁぁ!頑張れよ!」
「絶対受かれよ!」
「どんな女の子がいたか教えろよ!」
1つ目と2つ目が頑張るが、3つ目か…まぁ考えてやるか!
それにしてもお前らいい奴すぎ…泣きそうだぜ!
「あぁ!皆!ありがとう!」
俺は、王立オルフェース学園へと受験に行った。
オルフェース学園はいわゆるエリートが集まる場所で、結構な難関校らしい。
よし、頑張ってみるか。
まだ投稿します!