5-10(番外編?)
「おーし!こっからは自由行動だ!」
「はーい」
「おう!」
…修学旅行かっつの。
イクトは目がキラキラしてるしティアーナは絶対すぐに肉やお菓子を食べに行くだろう。
閑話休題。
後にまた集合するとは言え、一人になったのだ。
…やっと好きな事が出来る。
正直な話、俺には気になる人がいる。
…誰だかわかるか?
まぁわかんないだろうな。
─魔族だよ。
俺は、他人にはれっきとした好意を見せられたことがない。
それはそれで良いんだが(何が良いのやら)、まぁ、心惹かれて来ているわけだ。
…と言う訳で、サタナへの土産を買う事にした。
服とかで良いかな。甘いお菓子?魔道具?
…悩む。とにかく悩む。
久しぶりだ。ここまで悩んだのは。
ここで俺はサタナへの土産を含む買い物を済ませ、街をぶらぶら歩いていると、段々裏路地に入っていった。
ただ、なんとなくなのか。吸い寄せられたのか。
裏路地を入って歩いていると淀みのない綺麗な魔力の源へたどり着いた。
そこには、空になった瓶を片手にいびきをかきながら寝ている老人がいた。
老人を起こし、背負い、のしのし歩いていると住居を失った人が多数いた。
1人だけの老人を助けるのは少しアレなので、1人1人にそれなりに多額の金と、色々機能がついた服を渡した。
神のように崇められ、感謝されたが、礼には及ばない。
俺は聖人君子と言う訳ではないが、このセトモの情報を仕入れるのはこの裏路地の方々がそれなりに使えるのだ。
当然、悪い輩もやってくる。
「お兄さ〜ん俺らも金に困ってんだよねぇ分けてくんね?」
とジャラジャラした物をつけ、明らかに困ってなさそうな男が来たので、100スン渡して去ろうとすると…
「あ?お前舐めてんのか?」
と男が言うので、
「さぁな。」
と流して去ろうとすると、金を無心してきた男を含め、5人に囲まれた
「今お前の有り金全部とお前らの金も置いたら命だけは助けてやるよ。」
とニヤニヤしながら言ってくるのに対し、
「恩人様に指1本触れさせるな!」
と、老人方が俺を中心に囲んで守ってくれているので感動しつつ、このめんどくさいヤンキー共をボコボコにする方が後にも安心して生活できるだろうと思ったので、少々力を貸すとする。
「お前ら!こんな若造に負けてどうする!俺らは負けない!こんなの返り討ちにしてやる!」
「な、なんか力が湧いてくるぞ…」
「俺らなら勝てる!」
「負ける訳がねぇ!!」
覇気スキルの鼓舞を使い、士気を上げた。
皆が着ている服には魔法防御や物理防御や、攻撃力上昇があるため、この雑魚共では勝てない。
「うぉぉぉぉぉ!」
そのまま、ヤンキーがひたすらボコボコにされ、結果ヤンキー達が老人達に土下座して終わった。
その後、
「恩人様、これからは私達も頑張って生活しようと思います。恩人様にご武運がある事をお祈りしています。」
と、拝みながら言われたので、少しはかっこつけても罰は当たらんだろうと思い、俺はそのまま(老人を背負ったまま)その裏路地を後にした。
─その後、セトモでは悪さをする輩が老人達に成敗される事件が多々起きた。
その老人達はとてつもなく強く、魔法も殴打も効かない上にパンチやキックが相当強い事で有名になり、いつかセトモの町長の親衛隊になり、華々しい戦績を残し、天寿を全うするのであった。
この話はいつまでも童歌として、語り継がれるのであった。
…サタナへの土産?それは後にわかりますよ。
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