2-5
途中で視点変わります！
「「思い知ったかこのクソ野郎！」」
兎、いやラビッツキングの短い手で殴った後に２匹ともそう言った。
やっぱ親子だなぁ…
「い、今…一体何が？」
「転移したんだよ。お前のすぐ近くにな。」
「ど、どうやって…？転移魔法は魔法具がないと使えないはず…」
「ん？どういう事だ？教えてくれグルボ。」
「いや、俺もわからない。」
「って事なんで今度友達に聞くわ。そんでおい、お前には聞きたい事がある。魔族よ。」
「ぐっ…話すことなどない！逆に私が貴様らを拷問し、さっきの転移を聞いてからぶっ殺してやる！」
「そうか。」
魔族に一瞬で近付き、腹パンする。
「ぐは…っ！貴様は一体何者だ！」
「ラグナ。ただの人間だよ。」
「魔族がただの人間に対してこうもやすやすやられるものか！」
「じゃあお前が魔族じゃないんじゃない？」
「き、貴様…」
おお、魔族がキレて行くのがよく分かる。
キングラビッツ親子は震えてるし。
一般的に見たら相当強いんだろうなぁ…うん。
「もう力の出し惜しみはせんぞ！人間よ！」
「あぁ、別に良いぞ、かかってきな。」
そう言いつつ俺は、作成魔法で魔力の鎖を作った。詳細を見てみると、不可視の鎖で相手を縛る。縛られた相手は魔法を使えなくなると言う能力だった。
「黒魔法、影の連撃！装備、黒の鎧！行くぞ！人間よ！這い蹲るが良い！」
…ふむ、口だけではなく本当に強い様だな。
身体強化MAXで全て避ける。
「鎖、発動！」
「な、なんだ！？…ふっ、ただのハッタリか。見苦しいな！人間よ。喰らえ。影の連撃！」
だが、何も起きなかった。いや、「発動することが出来なかった」と言う方が正しいか。
「ティアーナ！イクト！こいつとやれ！
…魔族さんよ、早く分裂しないとまずいんじゃねぇの？」
「貴様…本当に何者だ…良いだろう！見せてやる！分裂！」
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「あの人間は何なんだ…」
自分が呪いをかけたキングラビッツを見抜き、そして救った挙句一瞬で自分の後ろのつきリードが短いキングラビッツのパンチを喰らった。
それだけでも有り得ないのに魔法まで封じられるとは…
こうなればあの手を使うしかないか。
だが、私の身が果ててもこの地下にいるあの御方にまで気付かれたらまずい。
「魔族さんよ、早く分裂しないとまずいんじゃねぇの？」
なんで私の本気が2体での攻撃と知っている！？
まあ良い。本気を出した私に敵うとでも思っているのかこの人間は。
とりあえず冷静になれ。私の今の目的はあの御方の護衛。そして邪魔者の排除だ。
「貴様…本当に何者だ…良いだろう！見せてやる！分裂！」
その瞬間、私の体は２つになった。
さぁ、ここからが本番だ。こんな雑魚供蹴散らしてあの人間を拷問にかけてじっくりいたぶってから殺してくれよう！
魔族さん頑張ります！
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