1-9
「それでは、学校は寮か家から通うか選べるから。」
どうもラグナです。
ただいま入学するにあたっての話を聞いておりました。
え?当然最後しか聞いてないよ?
「イクトとティアーナはどうする?」
「このまま厄介になるのは悪いから寮にしようかな~」
「私もそうする。」
「じゃあ俺もそうしようかなぁ…」
「せ、せめて1人だけぇぇぇ…」
「母さん、うるさい。」
「仕方ないじゃないの!だってもう毎日会えないんだから!」
「俺はたまに帰るぞ!うん!」
「イクトぉぉ!愛してる!流石私の理解者ね!」
「当然です!」
あーコイツは駄目だ。完全情に流されてやがる…
まぁせいぜい生きて寮に帰るんだな。うん。
「ティアーナもラグナもまさか…反抗期!?」
「「な訳ないから。」」
「ま、まぁわかったわ…」
その時、ちょうどクラス分けの紙が貼り出された。
「お、俺ら同じAクラスだな!」
「イクトと同じクラスなのか…」
「…最悪。」
「おい俺への当たりきつくないか!?」
とりあえず馬鹿は置いて、クラスに行くか。
「おーい!待ってくれよ~!」
「うるさい」
「すみませんでした!」
よし、教室に入るか。なんか緊張するなぁ
俺らがクラスに入った瞬間、騒がしくなってたのが嘘のように静かになった
「おい、あれって史上初の試験官を圧倒して歴代最高スピードで試験をクリアした3人だよな?」
「あぁ…恐ろしいな…」
想像以上に目立ってました。はい。
ま、まぁ自分の席に座るか。よし、んーっと?よし、ここか。
って左前かよ…まぁいっか。
席に着いてイクトとティアーナと他愛のない会話をしてたら担任が到着した。
「皆~席について~」
その時に話し声はピタッと止み、皆各自の席に着いた。
「えー、Aクラスの担任になりました。エイルです。よろしく。じゃあ左前から自己紹介して。」
えぇ…俺かよ…
よし!かっこよく決めてやるか!
そう思って教卓に向かって歩き出したら、段差につまづいてコケた。
その瞬間、クラスは笑いに包まれた。
顔を真っ赤にし、ゆっくり立ち上がり
「ラグナですよろしくお願いします。」
その瞬間、拍手が起きた
「ナイスずっこけ!」
「案外おっちょこちょいだなあいつ!」
「顔がりんごになってるぞ~!」
…恥ずかしい。
それから、各自自己紹介をし、休み時間になった。
「ねぇねぇラグナ君ってどこから来たの?」
「ヒウロ領からだよ。」
「ラグナ君の両親って何してるの?」
「ヒウロ領の領主だけど…」
「えー!すごーい!」
「すげーなー!」
自己紹介でコケたせいで謎の親しみやすさが出てしまって、皆に囲まれてるんですけど。
まぁ嬉しいっちゃ嬉しいんですけどね!はい!
「おーし、次の授業始めるぞ~」
今日の授業は、自己紹介と、魔力の回復についてだけだった。
「えーっと、来週は学年でレクリエーションがある。んで、ウチの学年の男子は格闘大会の団体戦、女子は魔法早撃ち勝負に決まった。
格闘大会は5人チームを2つで、女子は完全個人戦だからな~頑張って決めろよ~後、格闘戦はマンツーマンだからラグナとイクトがいるからって勝てる訳じゃないからな。気を付けろよ!チーム組んだら練習を始めろ~」
皆がどれくらい強いかわからないけどそれなりに頑張ってみるか…
後、ここ付近にあるダンジョンにたまに行くためにダンジョンカードが必要だからその試験にも行こうっと!
次回、ダンジョンカード入手への試験&ダンジョンでの修行になります!
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