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第二楽章 奏で始めるメロディー

 明優夢は自分の元いた世界に戻れるまで、カナデを立派なシンガーになるまで育てていき、1週間後の音楽発表会で成功するように育てていく。明優夢は今の自分がまるでプロデューサーみたいだと気づいたのは言うまでもない。それはとても新鮮かつ不安が大きいものだと思う…


        *

 まずは明優夢とカナデは近くのレッスン所に行き、その支配人に許可を明優夢が得ることに成功した。使える様になった所は環境が整っていてカナデを育てていくうえには申し分の無い状態だ。明優夢はここで育てていく…と気合いが入る中で、カナデは初めての場所で少し興奮してるが緊張してるのが伝わる。

明優夢「これからカナデちゃんには色んな事を教えるね!まずは歌のレッスンからだね!」

カナデ「はい…!よろしくです…」

 まずは発声練習だ。明優夢はピアノを経験してるので弾きながらリードしていく。カナデは思ったより透き通る声をしていて感情が伝わりやすくていいなと言う第一印象。それと対照にまだ声の出し方が弱い(出し方が一定でない)などの課題が出てきた。発声練習の後は課題練習を設け、しばらくの間カナデは練習に没頭していた…


        *

 しばらく経った後に休憩を軽く入れ次のレッスンに移る。

明優夢「さて、次に演奏のレッスン…といきたいけどカナデちゃんが弾きたい楽器は何かあるの?」

カナデ「私は…弾きたい楽器は決めていないけど…できるならピアノ…がいいかな」

明優夢「ピアノなんだ~なんでなの?」

カナデ「私…色んな演奏聴いてきて…ピアノが一番輝いていて…とても素敵だと思ったから…!」

 カナデちゃんはキラキラな目をして語った。明優夢は感銘を受けたと同時に育てる

明優夢「よし!分かった!今からカナデちゃんにピアノ教えて上げる!」

 こうしてカナデが弾く楽器は決まった。あとは明優夢が指導の下、ピアノを使いこなす技術を身に付けていくこととなる…


        *

 明優夢とカナデはこの1週間は練習漬けな日々を送り、次第にカナデの知力も付き始めた。その成長はとても著しいものだった。明優夢もこの1週間を通じてカナデと共に厳しいながらも楽しい日々を送り、カナデとの絆も深まった。

明優夢「明日が本番だし早く寝るか~」

カナデ「そうですね…おやすみなさいです」

 2人は明日への音楽発表会に向けて成功を祈りながら体を休んだ…

        *

(本番当日、会場にて)

カナデ「ここが会場ですね…すごい人…私…あそこで演奏するんだ…」

 カナデが会場内で最初にこう言った

明優夢「そうだよ… こんな大舞台でみんなに私達の歌と演奏を聴いてくれるんだよ!すごく楽しみになってきた!」

 カナデは明優夢の言葉に少し疑問を持ったようだ。

カナデ「明優夢さんは緊張しないのですか?」

明優夢「緊張は…するけどどっちかと言ったら楽しみが大きいよー」

カナデ「そうですか…私は慣れていないせいか緊張が勝ってます…」

 カナデの発言を聴いて明優夢が答える

明優夢「まぁ最初の頃は緊張の方が大きいよね… でも最初は自分もそんなことあったんだけどある日仕事で活動してた時にあることを思ったんだよ」

カナデ「あること?」

明優夢「お客さんの顔を見てみたんだ… そしたらみんな笑顔で私の歌を聴いてくれてたんだ~ その時私は忘れてたんだよね… 聴いてくれる人がちゃんといるって!」

 明優夢は熱心にこう語った。カナデはその言葉をまじまじと聞いていた。しばらくして音楽発表会が初まり順番に色んな人達の発表が始まる頃、明優夢とカナデは準備完了していて次の番まで待っている。

 そしていよいよ彼女達の発表が始まる。そして表舞台へと移動する。


    これから始まる…


明優夢「みなさん!こんにちは~!これから私達の音楽を聴いてもらいます!」


   彼女達が旋律を奏でる時


  それは自分が1番輝く時となる


       そして…


カナデ「今まで積み重ねた練習を最大に活かしたいです!」

2人「それでは聴いてください『夢花』」


   彼女達がまだ見ぬ世界を


     感じることを…



 憧れてた あの日の想い出

 華やかな花道 二人で歩いていたね

 どんな事でも 乗り越えて行く力

 それは夢があるから乗り越えれる

 どこまでも 咲き続ける

 これからも 頑張れるから

 夢花を 今

 叶え続けよう


 歌い終わると同時に会場から大きな拍手が聴こえてきた。彼女達は成功したのだ。多くの人にこの歌を伝えたことを。


         *

 音楽発表会を終えた夜。愛音宅に帰り2人だけの打ち上げをした。

明優夢「今日の発表会楽しかったね!もう今日の歌は人生で一番歌い心地が良かったよ!」

カナデ「そうですね…!自分でもこの衝撃は今でも心に残っていて…とても歌っていて楽しかったです…!」

 今日の発表会について2人はしばらくの間楽しく会話を交わしていった。

カナデ「あの、明優夢さん…あの…」

明優夢「どうしたの?」

 というとカナデはとても感情のこもった言い方でこう言った

カナデ「今日まで色んなご指導…本当にありがとうございました!これからも私はいろんな人に歌を伝えていきたいです!」

 その言葉に明優夢は感動していた。1週間前の時とはかなり変わっていて、成長していて、嬉しかった。明優夢は自然と涙を流していた。そしてカナデが慰めようとそっと抱擁してくれた。すると、

カナデ「あれ?明優夢さん?明優夢さん!?」

 明優夢の意識が遠のいてくる…次第に彼女の声も聴こえなくなる…

カナデ「まだはな…………とが……あ………ま……言いた……あるのに……………」


         *

 明優夢が目覚めた時そこはアイドル事務所のある部屋のベットの上だ。

トレーナー「明優夢ちゃん!?良かった…起きてくれた!」

 自分は元の世界に戻ったと安心感の次に彼女と別れた罪悪感が大きくなった。

明優夢「わ、私は…?」

 明優夢は混乱していて頭が回らない。カナデはどこに行ったのか…あの後どうなったのか…

 明優夢はしばらくの間ベットで体を休めた。そして、ようやく混乱が収まりトレーナーや周りの人達に迷惑をかけたことを謝った。そしてカナデはもういないものだと頭に叩き込んだ。

 なんで私は異世界に行ったのかは知らないけどこの出来事で思ったことがある。それは音楽は人を繋ぐコミュニティなのだと。明優夢はこれからのアイドル活動は人に想いをしっかり伝えることを第一として活動することを心得えるようになった。

 明優夢は今みんなにこの歌この想いを伝えていることだろう…今日もどこかで…

明優夢「みんな~!私のステージに来てくれてありがとう~!!」


fin


            

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