第一楽章 始まりのメロディー
これから始まる…
彼女達が旋律を奏でる時
それは自分が1番輝く時となる
そして…
彼女達がまだ見ぬ世界を
感じることを…
*
女の子が1度は憧れる仕事 アイドル
その夢を実現するために頑張る女の子。柳瀬 明優夢がアイドル育成所にいた。それは高校3年の歌が大好きな明るい女の子だ。まだデビューするほどの実績はないが彼女自信も夢に向けて努力し続けている1人のアイドル候補生だ。
そんなある日のことのお話。今日もアイドルとして輝く自分を想像しながら、ボイストレーニングは無事終わった…
明優夢「今日はどうでしたか?」
トレーナー「うん!今日は自分らしさが出ていて良かったよ!」
明優夢 「ありがとうございます!それではこれで失礼しま…」
トレーナー「あ!あゆむちゃん待って!カバン忘れてるわよ!」
明優夢 「え?ってうわぁ!?つ、つい…すみません…えへへ…」
こんな平和な(少し違う気がするが)やり取りはしょっちゅうあることだ。笑顔溢れる会話は他にはないだろう。
しかしこの会話が終わると同時にこの物語の始まりを予兆することを知る由もない…
明優夢「それではこのへんで失礼します…て、うわぁあああ!?」
トレーナー「どうしたの!?」
明優夢「誰か助けて!!!」
明優夢は謎の渦に呑み込まれ、この世界から姿を消した…トレーナーは急いで彼女が叫んだ所へ駆けつけるも、そこには誰もいなかった…トレーナーは周りを見回ったが彼女の姿を見ることはなかった…
*
ここはとある世界にある町 通称 ミュージックタウン
あちらこちらから音楽の絶えないそんな町に1人の少女がいた。
少女「みんな…歌上手いな…楽器も上手だな…わたしには…何ができるのだろ…」
その少女はまだ見習いのシンガーソングライターだ。まだ歌があまり上手くなくて楽器も弾けない。まだ歳が若いからって言う理由もあるが、とある理由で焦っているのが今の心境だ。
そんな少女に突然の出会いが訪れる…
少女「誰か…倒れてる…!?え、え~と…ちょっと…起きて…起きてください…!」
明優夢「ん~ふぇぁあ~ ここはどこ?」
少女「良かった…起きてくれた…!とりあえず…心配だから…私の家で休んで…もし怪我でもしてるなら治さないと…」
明優夢 「ここはどこか分からないし自分だけじゃ心配だし…じゃあお願いしようかな!私は柳瀬 明優夢!よろしくね!」
少女「あゆむさん…よろしくです…!わたしは…愛音カナデです…!」
明優夢「うん!よろしくね!」
2人はこうして出会うことになる…
夢への旋律はゆっくりとだが流れていく…
*
少女の家へと足を運び休憩すると同時に明優夢はこれまでに起こったことを細かく話した。
明優夢「…ってなわけで今ここにいる訳だけどまずここはどこなの?」
カナデ「ここは…ミュージックタウン…」
明優夢「そんな町聞いたことないな…分からないだけかな~?」
カナデ「あなたは…どこから来たの?」
明優夢は自分の住んでいるところを言った
カナデ「ごめんなさい…聞いたことないですね…」
明優夢「そう…分かった!とりあえず私を助けてくれてありがと!」
カナデ「い、いえ…どういたしまして…」
カナデは照れた。この後長い間会話は弾んだ。そしてカナデはこんな事を話した。
カナデ「わたしはこの街にいることもあって…わたしは歌が好きで…いつかは楽器も使って…みんなにその歌を聞いて欲しいの!でも…」
明優夢「でも…?」
カナデ「わたしは…歌も上手じゃないし…楽器も弾けない…みんなのように…なりたいけど…わたしは…みんなより人と話すのが苦手で…教えてほしいけど…」
明優夢「じゃ私が教えよっか?」
カナデ「え…?」
明優夢「私こう見えてアイドルなんだ!まだデビューはしていないけど、歌い方とか教えれることは教えれるんだけどどうかな?」
カナデ「本当に…こんなわたしに教えてくれますか?」
明優夢「うん!助けてくれたのも何かの縁だし、お礼もしたいからね!あとカナデちゃんのやりたい事とても素敵だし!」
カナデ「あ、ありがとうございます!!」
カナデは明優夢とあって以来の声を上げた。明優夢はビックリした。それ以上にカナデが自分でも出たことがないくらい上げたことにビックリしてた。
明優夢「静かな子だと思っていたけど意外と…んふふ♪」
カナデ「ちょっとあゆむさん!からかわないで下さい//」
こうして明優夢はカナデのやりたい事(夢)を叶えるために孤軍奮闘することになる…
次章へ続く




