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願わくは  作者: 桜木春緒
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あとがきと参考文献

 あとがき


 こちらの作品は、今年の一月に頂戴した、サイトのカウンターのキリ番のリクエスト「二次大戦ごろの日本海軍さん」のために、書かせていただいたお話になります。

 何となく、時代の「気分」だけが漂っているような雰囲気の恋愛風味の作品ですが、お楽しみいただけておりましたら幸いです。


 かなりネタバレしておりますので、以下は、読了後に自己責任でお読みくださいますよう、お願いいたします。


 歴史は好きなのですが、全ての時代を網羅するほどの知識はなく、昭和史は恥ずかしながらかなりうろ覚えでして、いろいろと調べている内に、書き上げるまでえらく時間がかかってしまいました……。

 でも、新しいことを知るのは大好きです。

 この時代についていずれ調べなくてはと思っていたので、勉強するきっかけをいただけたこととても嬉しく思っております。

 これまで手を出さなかったいろいろな書籍も読みましたし、思わずゼロ戦の実物を見学に行ってみたりもしましたよ。



 このお話の時代は、だいたい昭和十五年(一九四〇年)あたりを想定しています。

 真珠湾攻撃が昭和十六年十二月なので、それ以前ですね。日中戦争(日華事変?)の頃になります。

 この時代に何があり、何がなかったか。

 というところも、ちょこっとだけ調べました。

 タクシーと、電話について。

 wikipedia先生によると、タクシーは、明治四十五年頃、日本に登場しています。

 電話は、一八九〇年(明治二十三年)頃に日本に登場、一九四一年には百万ほどの電話加入者が居たそうです。(固定電話の歴史 http://www.kogures.com/hitoshi/history/tushin-denwa/index.html)

 電話、タクシーなど使うと、妙に現代じみていますが、戦前にもありましたよ、ということです。


 友祐乗艦の空母「飛龍」について。

 昭和十一年七月八日起工(横須賀海軍工廠)、昭和十四年七月五日竣工。ミッドウェー海戦にて昭和十七年六月六日沈没。

 乗員定数一千百一名。

 この時期に「飛龍」の修理があったかどうか? 

 艦の動向については調べが及びませんでした。このときは全く別の場所で「飛龍」が活動しているという記録をご存じでしたら、ご指摘ください。艦名を別のものに変えます。


 一臣さん療養後の赴任先「霞空」について。

 霞ヶ浦海軍航空隊。

 一九三六年(昭和十一年十一月一日)開隊。

 一九三九年(昭和十四年三月一日)横須賀海軍航空隊より、海軍飛行予科練習生教育を移す。


 西行の歌について。

 西行は平安時代後期の歌人です。元武士。

 願わくは 花の下にて 春死なむ その如月の 望月の頃

 というのが全文かな?

 山家集、という歌集にあるそうですが。

 花、が梅を歌っているのか、桜を歌っているのか。そのあたり、実はよくわかっていませんが、正解が必要でも無いことと思いますので、ご想像にお任せします。

 死を歌っているために「辞世」と思われがちですが、研究者さんの本によると、どうもそうではないようです。

 願わくば、か、願わくは、か?

 どっちかな? というところが、少し悩んだところです。

 昔は、平仮名に濁点の表記がなかったらしいとどこかで読んだような気がして、今回は、は、に濁点をつけるのをやめました。

 


 第二次大戦については、日本にとっては最も記憶に新しい戦争であり、最も痛手の大きい歴史上の事件であったかと思います。

 あの戦争で、三百万人近い日本人が命を落としたそうです。


 この時期のこと。

 調べるにつけ、考えるにつけ、人としてこみ上げてくるものがあるのは否めません。

 もろもろ述べるべき機会は、今後もあることと思いますので、感情的なことについてはあまり申し上げないこととしたいと思います。



 この作品は、フィクションです。

 真希子も、友祐も、一臣も、架空の人物です。友祐・一臣は、だいたい海軍兵学校六十一~六十三期頃卒業で想定していますが、実際にはそんな人物の名前は名簿に残っておりません。

 書き終わって思ったのが、真希子が割と小悪魔だなあ、なんて(笑)。

 友祐さんと一臣さん、どちらが皆様のお好みでしょうか?

 好きな人を黙って奪いに行く友祐さん、好きな人の幸せをひたすら願う一臣さん。

 どちらも、捨てがたいんですよね、春緒としては。


 ある一面ではハッピーエンド、もう一方では……? という、はなはだ微妙な後味の作品ではありますが、ご意見、ご感想など心よりお待ちしております。

 お読みくださってありがとうございました。




 参考(?)文献・サイト


 ジパング 全四三巻 (かわぐちかいじ著 講談社)

 思い出のネイビーブルー (松永市郎著 光人社)

 海軍くろしお物語 (福地周夫著 光人社)

 同期の桜 (豊田 穣著 光人社)

 奇跡の雷撃隊 (森 拾三著 光人社)

 新版 きけ わだつみのこえ (岩波文庫)

 【図解】これならわかる!日本海軍のすべて (三野正洋著 PHP研究所)

 太平洋戦争連合艦隊軍艦列伝 (宝島社)

 連合艦隊全艦艇大図鑑 (宝島社)

 太平洋戦争日本帝国海軍 (成美堂出版)

 日本の軍装 改訂版 (中西立太著 大日本絵画)


 

 役に立たない海軍用語(隠語・略語)集

 http://www.kuen-sanbo.com/PMIOL/Navy_Top.html

(春緒が一番好きな言葉は「MMK」)


 鎮魂の旧大日本帝国陸海軍

 http://cb1100f.b10.coreserver.jp/

(チェリーマークの写真を拝見しました)


 海軍兵学校

 http://www2b.biglobe.ne.jp/~yorozu/

(建物、卒業生名簿など)


 ネイビーブルーに恋をして(ブログ)

 http://blog.goo.ne.jp/raffaell0/c/998677046463f67f009f54f100df471f


 wikipedia



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