lonelygirl
世界は私を嫌っているのだとつくづく思う。なんで私だけこんな思いばかりしないといけないのだろうか、何故いつも一人ぼっちなのか。神様は人々に祝福を齎すと言うが、それは嘘偽りでしかない。私は、今の今まで神様にハグされた事なんて1度もないのだ。でも私はそんな事を思っていても願ってしまう。
おお神よ、もしもまだこの世界が私を見放していないのならば力をください。誰にも負けない、誰でも守れる力を、、、
私は今日も願うのだった。
第1章:lonelygirl
今日は待ちに待った誕生日である。一年に一回の最大のイベントだ。前から欲しかった新しい洋服なんかが貰える、私の好きなチーズケーキが食べられる、友達、親戚の方々、そして大好きなパパとママ、皆が私を祝ってくれている。
「「「藤里ちゃん!!!お誕生日おめでとう!!!」」」
「藤里ももうこんな歳か。ほんの最近までは俺の手の平サイズだったのにな!!!こんなに大きくなりやがって!!!この〜!」
パパは、嬉しいような、寂しいような表情を浮かべて私の頭を強く撫でてくれた。
「もう、やめてよパパ〜!」
私は必死に抵抗するがまだまだパパの方が強い様だ。
「それにしても、大助の言うとうり大きくなったわね〜春風家の女としてもっともっと、立派になってもらわなきゃね」
おばぁちゃんは顔を合わす度に、微笑みながらプレッシャーをかけてくるのだ、けれど全然嫌ではない、なんならおばぁちゃんの言葉で頑張れる事だってある。私はおばぁちゃんが大好きだ!!!と、心の中ではいつも叫ぶけれど言葉にするのはちょっぴり恥ずかしいというものだ。
そして楽しい時間は、あっという間に流れて行きいつもの日常に戻る、、、。
「おい!!!藤里!!!さっきはよくも俺にやめろなんて言ってくれたな!!!お前は俺の言うことだけを聞いてれば良いんだよ!!!お前が俺に反論するなんて事は絶対に許されない!!!」
叫びながらパパは、私を思いっきり殴りつけて、蹴りあげる、、、
「ごめんなさいパパ、、、ごめんなさいパパ、、、」
私は何も抵抗出来ずに殴り、蹴り続けられる。痛いのはもう慣れっこだと思うがやはり殴られるのは痛いし、蹴られるのも痛い。ガードすればもっと殴られるからガードはしない。避けようとしたらもっと蹴らるから避けようとはしない。私は昔から怪我の治りが人よりとても早かった。痣も全然できない。そんな私はパパのサンドバッグとしてはちょうど良いのだ。
「あなた〜うるさいわ〜。やるならもっと静かにしてよね〜」
ママはそう言いながらSNSに夢中だ。ママは私の裸の画像をネットで売っているようだった。顔は隠してもらえているが、やはりとっても恥ずかしい。外に出ると人に見られている様な気がしてまともに外出もできない。
この事をしらない友達やおばぁちゃんは、外ではいい顔をするパパとママを見て、
「藤里ちゃんの家族って、とっても仲がいいんだね。羨ましいな〜。私も藤里ちゃんの家に住みた〜い!」
私が反応に困っていると、パパは私の頭を撫でる様に髪の毛を掴み、鬼の形相で
「俺たちは仲いいもんね〜」
と大きな圧をかけくる。他の皆はパパが壁になって気がついていていないようだ。私はできるだけ嬉しいそうに、楽しそうに
「うん!!!」
と言うのであった。
なぜ私はこんなにも酷い事ばかりされないといけないの?
答えは分かっていた。私が本物の春風家、パパとママの子供ではないからである。
元々子供を産めない体のママは、養子として私を引き取ったのだ。最初はパパとママもたのしくやっていたのだが、ある日を境に態度が急変した。私の部屋の私物が何にも無くなっていたのだ。
「ちょっとママ!!!どういう事!?」
私がママにそう怒鳴るとパパが
「全部売った、布団だけは用意してやるから安心しろ」
全く持って意味が分からない本当にくだらない冗談は勘弁して欲しい、ドッキリか何かなら早くネタばらしをしてほしい
「何いってるの!!!意味が分からないんだけど!!!だいたい人の部屋に勝手にはいらないでよ!!!」
この時、その場の空気が変わるのが分かった静かに私に近ずいて来るパパ
「おい藤里誰に向かってものいってんだ?」
「へぇ?」
意味が分からなすぎて変な声が漏れたと同時にパパの拳が私の子宮付近にめり込んだ。
「ッッッッ!!!!」
痛すぎて、苦しすぎて、何よりもいきなりの事で頭は働いていなくて声が出なかった。初めて受けた男の人の本気の拳は、固くて、重たくて、暑くて、冷たかった。
「お前も子供作れなくしてやろうか?」
と、一言言い捨ててパパとママは外に出ていってしまった。とっても怖いパパと私が殴られても何にも言ってくれなかったママ、私は春風家に来て初めて涙を流した。体も心もとても痛い、痛すぎる。一週間二人が帰って来ることはなかった。あの時は、帰って来て欲しいと願ったが、今では、、、
こんな私の家族でも、しっかりと学校には行かせてもらえている。でも学校も楽しいものではない、高校一年生の私は早速いじめられている、私に理由があるのか?私が悪いのか?もう私に理由があるとしか思えない、だけどそれは多分一生解けない問題だと思う。
昔は沢山友達がいたんだけれどいつの間にか誰も口を聞いてくれない。
「あっ!蛆虫ちゃん今日もちゃんと学校に来れて偉いでちゅね〜」
気持ち悪い猫なで声で私に話しかけてくるのは四尾 優香だ。私をいじめるグループのリーダーだ。
「お おはよう四尾さん」
「おはようございます四尾様、だろ?」
髪の毛を引っ張って私にそう言う。
「おはようございます。し 四尾様」
「あら、おはよう、あっ明日から学校来ないで良いわよ藤里ちゃん」
取り巻き達と一緒になって大爆笑である。お笑い芸人になれるかもしれないな
心の中でそう悪態を着いていると放送が流れる
「んっんっゴホッゴホッあーあー これ聞こえてる?」
とっても綺麗で可愛い声が校内に響き渡る。
「えーっとー今から体育館に全校生徒集まってくださーい。今すぐですよ。死ぬかもしれませんよ?」
えっ?死んじゃうかもしれないってどういう事?誰かのイタズラかな?状況が理解出来ずに皆が戸惑っている中もう一度放送が入る
「残り5分です。じゃないと本当に殺します。」
いきなり何を言っているんだ?この人は
「いきなり何を言ってるの?この子」
優香も同じ事を考えていた。私が優香を眺めていると
「あんたここに残っときなさいよ。そしたら楽に死ねるんじゃない?」
優香と取り巻き達は大爆笑である。
「い 嫌だよ。まだ、、、死にたくないかな?」
私がそう言うと
「あっそ何かつまんな、お前」
ずっと笑ってたくせに、、、心の中でムッとするが表情には出さない
気がつくと周りに沢山いた人達はみるみる少なくなって行った。皆体育館に急いでいるのだ。
さて、私も行くとしましょうかね
そう思い歩みを進めて行くとまた放送が入る
「え〜まだ来てない人、後一分ですよ、本当に死んじゃいますよ。」
先生たちは放送室に行ったのか?まーそんな事をどうでも良いや、と思いつつ体育館に到着する。
皆は突っ立ったまま唖然としている。いきなり嘔吐する生徒もいた。皆の視線の先を見たいが何せ私は身長がちょっとだけ小さいのだ。ちょっとだけだ。
立ち並ぶ生徒達の間をすり抜けて行くとそこには、先生達の死体がまるで人形の様に転がっていたのだ。
今回、初めて小説を投稿するsunです。この話を読んでくださり本当にありがとうございます。面白い作品を作れる様に頑張りますのでよろしくお願いします。
ところで、この話に出てくる主人公の春風 藤里ちゃんが親や友達からされていた事は私の話ではありませんが身近な人の体験談を少し変えたものなんです。その人と、藤里ちゃんの大きな違いは、頼れる人がいたかいなかったかです。その人は頼れる大親友がいましたが、藤里ちゃんには頼れる人が誰もいません。やっぱり友達がとかって大切だよなぁとつくづく思います。この話も次の話から新しい展開になりますよ!!!と、言っても今回の話は藤里ちゃんが酷い扱いされてただけですけど、、、、次回も頑張りますので応援よろしくお願いします。




