3 死亡動機X-5
深田君の話からは、あまり収穫を得られなかった。
当たり前だ。
私は、自分自身を笑った。
呪いなんてモノを前提に考えて、まともな結論が出る訳はない。
ただ、夕刻時までは、少なくとも水島君が残っていた可能性があるらしい事が分かった。もしかしたら、天野さんが何であの時間帯に、学校のしかも私達の教室で自殺したのか、そのヒントがそこに隠されているかもしれない。
だとするなら、水島君が関係しているって事になる………、一度、話してみた方がいいかもしれない。
私はしばらくそんな思索に耽り、歩き続けた。
「天子、天子ったら」
どれくらいの時間が経過したのだろうか。気が付くと、私はいつの間にか自宅のある方向とは全然関係のない方角に足を進めていて、誰か聞き覚えのある声に呼びかけられて、ようやく我に返った。
「どうしたの?こんな所をポーッと歩いちゃって……」
その声の主は田村だった。
田村は心配そうな顔をして、私を見ている。そういえば、この辺りは田村の家の近くだ。
私は無意識のうちに、田村と会うために田村の自宅に向かって進んでいたのかもしれない。
「ああ、なんでもないのよ。ただ、考え事をして歩いているうち、いつの間にかこんな所まで来ちゃってたのよ」
私は、ちょっと恥ずかしく思いながらそう弁明をした。詳細は欠いているが事実ではある。
すると、田村はホッと息を吐き出し、
「良かった、私はてっきり天子までおかしくなっちゃったのかもって思っちゃった」
と安心した顔をしてそう言った。
「!?」
どういう意味なのか、一瞬、分からなかったけど、すぐに察する事が出来た。
田村は恐らく、私にも呪いが伝染してるかもしれない、そして私まで天野さんと同じ様に謎の自殺をするかもしれない、と不安になっていたのだろう。
葬式が終わった後、すぐに分かれた友達が、こんな所をポーッと歩いていれば、そんな不安に襲われてもしょうがないかもしれない。
でも、田村がもし本気でそう考えていたんだとしたら。それは、田村も相川さんの呪いを疑っているという事だ。
それも無理のない事だろう。呪いの噂なんてあまり気持ちが良いものじゃない、例え信じていなくたって、気にはなる。そこにこんな事件が発生したんだ、しかも噂話の通りに、相川さんに関わった者が死んでしまったんだ。不安にならない方がおかしい。
みんな、そんなに強くないんだ。
私は同類を見る思いで田村を見た。田村は、そんな私を不思議そうに見つめている。
どう受け止めればいいんだろう?この現実を。私はその時、はっきりと緊張が融けていくのを感じた。
仲間がいる。
田村に相談してみよう。
ずっと独りで考え続けてきたから、もう疲れてしまったんだ。例え、田村がどんな感想を持っていたって良い。きっと、話す事で少しは楽になれるだろう。そう思った。
それは、正しい結論を求めるための行為というよりは、むしろ逃げ出すための行為なのかもしれなかった。そしてそれは、個人の意志を支えるために、集団の意志を欲するという行為であるのかもしれなかった。
どこかの誰かの忠告を少しだけ思い出す。
でも、それでもいい。
私は、楽になりたい。
私は田村に、
「ねぇ、何で天野さんは自殺しちゃったんだと思う?」
と、まず尋ねてみた。
田村はそんな私の突然の質問に驚いたような顔をして、それからまるで落ち込む様に顔を沈ませ"分からない"と一言だけ答えた。
田村は、相川さんの呪いの話題を嫌がってる。
その時、そう感じた。
でも、田村の嫌がり方は、多分、私のそれとは違う。田村の嫌がっている理由は、呪いが実在するかどうかを疑うとか、そういった事ではなく、単にそれによって相川さんが傷つく事を恐れているだけなんだと思う。だから、田村には呪いの実在何て関係ない、私の疑問をぶつけてみても、無駄かもしれない。
でも、私には自分自身を抑える事ができなかった。例え不快に思われても良い、軽蔑されても良い、私は憤懣を吐き出したかった。
「私ね、天野さんがどうして自殺したのか考えて、その理由が知りたくて、天野さんが自殺した時の様子を、深田君に聞いてみたの、そしたら……」
私は、深田君から聞いた話をそのまま田村に話した。水島君がいたかもしれない事実、黒板の文字"勝手に女になっちまえ"。
どう思われるのか不安だった。
しかし何故か、田村はその話を聞くと、予想外に関心を示してきたのだ。
「その話……。本当なの?」
田村は、目を大きく開け、放心したような顔をして、そう尋ねて来た。
「深田君の話を信用するなら、全部、本当の事よ。ただ、彼は自分が酷いショックを受けていて、それが現実なのか幻だったのか自信は持てないって言ってたけど」
私は、そう答えた。
「そうなの……」
すると、田村はそれから何かを考え込み始めた。
何だ?
私はその事を訝しげに思った。
田村は何を考えている?
今、私が話した内容で、何か彼女には分かる事があったのだろうか?田村は生徒会委員だ。私よりも、天野さんや水島君達の情報を多く握っている。その田村には、何か気になる事があったのかもしれない。
私は
「田村、どうしたの?何か気になる事でもあったの」
と、その田村の反応に興味を持ち、そう問い質してみた。ところが、田村は
「なんでもない」
と一言だけ答え、私の期待するような返事はしてくれなかった。
田村は、それから私の話になんか耳を貸さず、そのまま何かを熱心に考え続けた。どう話し掛けても、しっかりとした返事はしてくれない。
私は、それで仕方なく黙って、その場を離れた。
田村は、私が去って行くのを見ると、「さよなら」とだけ、ポツリと小さい声で言い、やっぱり深刻そうな顔で何かを考え続けていた。
田村も、同類じゃなかったのか。
私はトボトボと歩きながら、少しガッカリしていた。
田村もやっぱり、同じ謎を共有する仲間じゃなかったんだ。田村は、私の話を聴いて、何かに思い当たった。でも、それを私に話そうとはしなかった。話してくれなかった。
田村は、唯一、私と同じ立場にいる人間だと思っていたのに……。
そこで、ふと、私は事件の謎よりも、孤独である事に苦しむ自分の姿を、はっきりと自覚してしまった。
……そうだ!
いつの間にか、本末転倒が起きていた。
私は、孤独を解消したくて、天野さんの自殺の事を考えていたんじゃない。その事を、忘れていた。
なら、田村が何かを知っているのだったら、私は、田村を追及して、その事を聞き出さなくちゃいけなかったんじゃないのか?
田村のあの深刻な顔。あんな顔をする田村は見た事がない。一体、田村は何をあんなに深刻に悩んでいたんだ?
まさか、呪いの存在を、あの、私の話から確信してしまったのだろうか?
否、そんな訳はない。それなら、私に何かしらの忠告をしてくるはずだ。
私は、明日になったら、絶対に田村にその事を聞いてみようと心に決めて、自宅へと戻った。
翌日。
私は登校すると、朝のまだ慌しい雰囲気の中、いきなり田村のクラスへと向かった。
一刻も早く、疑問を解消したかったからだ。
一人生徒をつかまえて、田村を呼んでもらおうとすると、田村はまだ来ていないと言われてしまった。
教室にはまだ来ていないらしい。でも、もしかしたら、既に田村は学校には来ていて、教室には居ないだけ、という可能性もある。
私はそう思って、生徒会室を訪ねる事にした。可能性は少ないけど、朝早くに来て、生徒会役員の仕事を片付けている事だって、十分に有り得るだろう。
生徒会室の前まで来ると、中に誰か人の気配を感じた。田村だろうか。
私はドアをノックすると「失礼します」と言って、中に入った。
すると、
水島君と崎森君。
中に居たのは、田村ではなく、この二人だった。
しかも、なんだか深刻そうな雰囲気だ。崎森君の目は充血している。水島君は、何だか哀しそうな、申し訳なさそうな表情をして俯いていた。
私は、どんな場面に居合わせてしまったのだろうか?
「それなら、オレ、馬鹿みたいじゃねぇか」
崎森君は、私が入ってきたにも拘らず私の存在を無視して、話の続きだろうか?吐き捨てる様に一言、そう呟いた。
水島君は、困ったような顔をして、ただ黙っている。
バンッ
崎森君は机を平手で叩き、半分怒りながら、出入り口に突っ立っている私を押しのけて、そのまま出ていってしまった。
………。
「どうしたの?何か用?」
水島君は、呆気に取られている私に向かって、そう話し掛けてきた。
動揺を無理に抑えこんでるみたいで、その表情は、苦しそうだ。
「いや、ちょっと、田村に用があって」
私は、そう答えた。
すると、水島君は、少し涙ぐみながら、こう言った。
「田村さんなら、ここには来てないよ。教室の方なんじゃないのかな?」
感情の昂ぶりを我慢できなくなってきたのかもしれない。私は、水島君のその姿を見て、ここには居てはいけないような気がした。
多分、水島君も、しばらくは独りきりになりたいはずだ。
私は、逃げる様にして、その場から離れた。
結局、私は朝一番で、田村に会う事は出来ず、1時限目と2時限目の間の休み時間に、田村を訪ねた。
田村は、私が何かが分かったのなら教えて欲しい、と頼むと、「別に、はっきりと何かが分かった訳じゃないの。それに私が、悩んでいた事は、天野さんの自殺とは直接には関係のない事だから…」と、困った顔をして、私の問いに答えてはくれなかった。
天野さんの自殺の事前に起きていたらしい事を、私は田村に伝えたんだ。それから田村は悩み始めたのに、田村は直接には関係のない事だと言う。
訳が分からない。
なら、田村は一体、何の事について悩んでいたというのだ。
教室内では、さわさわと、相川さんの呪いの噂話が囁かれていた。天野さんの"謎の"自殺以降、呪いの噂は再び膨れ上がり、それどころか、更に根深いものへと発展していた。
しかし、私にとって、それが今までの噂と一番大きく違うところは、私自身が、その噂話に対して、怒りを感じられなくなっている点だった。
つまりは、私も相川さんを疑うその他大勢の一人になってしまったという事だ。
他のクラスメートと同じ様に、相川さんから目を逸らす。話し掛けられない。周りの目が恐いのじゃなくて、本当に、相川さん自体へ疑念を抱いてるのが原因だ。
呪い何て、馬鹿馬鹿しい。噂なんて信じられない。
でも、本当だったら?
相川さんの、あの発言は何なんだ。もし、何か知っているなら教えて欲しい。それじゃなきゃ、疑念が晴れない。にっこりと笑えない。田村も、お願い、教えて。
私は、この状況になって、はじめて私の中にある、それまでとは違う、意志のベクトルを発見した。
私は多分、謎を解く事よりも、呪いの有無を確認する事よりも、きっと何もかもの疑念を晴らして、またみんなと一緒に笑いたいんだ。
今が厭だから。
でも、何もできず、そのままに、厭な時はだらだらと流れた。
そして、そんな状況に異変が起こったのは、その日の放課を告げるチャイムが鳴り始めた瞬間だった。
いきなりガラッと教室のドアが開くと、そこには崎森君の姿があった。
何?
もしかして、水島君に用があって来たのかもしれない。今朝のあの様子は普通じゃなかったから。
ところが、私のそんな予想に反して崎森君は、つかつかと真っ直ぐに深田君の席の前まで行くと、「お前が、深田信司か」と言って、ボカリと彼を殴ったのだ。深田君は、ただただ驚いた顔をしていた。
そして、崎森君は
「天野が死んだのは、お前の所為だ」
とだけ言うと、そのまま出て行ってしまった。
彼の様子は今朝と同様、尋常じゃなかった。多分、深田君が現場に居合わせながら、天野さんの自殺を止められなかった事を責めているんだろうと思う。
でも、気持ちは分かるけど、それなら深田君を恨むのは少し酷な気がする。深田君は、偶然居合わせただけだし、自殺しようとしていた事にすら気付けていなかったんだ。
そして私は、何故かその時、ふと、そんな事を思いながら、相川さんの事が気になってしまった。彼女を見る。彼女は、
彼女は、
何か、尋常じゃない、妙な表情をしていた。崎森君が去って行った方向をにらんでいる。
悲しい表情?怒り?歯を食いしばっているような、涙を零し落としそうな、そんな表情で、とにかく興奮していた。
相川さんは、チャイムが鳴り終わるのを待たずに、席を立つと、そのまま教室を出て行ってしまった。
私は、そんな彼女の跡をすぐに追いかけた。
普通じゃない。
不安を感じたんだ。
そして、昇降口、下駄箱の所で、崎森君と相川さんが話しているのを見つけた。
やっぱりだ。
彼女は、崎森君を追いかけて、教室を出て行ったんだ。
そんなに近くにいたわけじゃないから、二人が何を話しているのかは聞き取れなかったけど、二人の様子は見て取れた。
相川さんは、崎森君に何か、必死に話しかけてる。崎森君は、それを聞き流す様な態度で、相川さんを無視しようとしている様に見えた。
しばらくすると、崎森君が何かを言い返した、相川さんはそれに応える。二人とも、激昂寸前に見えた。それでも、相川さんは、無理に自分を落ち着かせるよう、冷静になろうと努力している様だった。
二人は……、二人は、その後も何かを言い合いながら、そのまま校門の外に出て行ってしまった。
何が、二人の間にあったんだろう?何で、崎森君のあの行動に、相川さんは、あんな表情を見せ、そしてあんな行動を執ったんだろう?
二人が、何を話していたのか………。
訳が、ますます、分からなくなった。最近の私は謎だらけだ。理解できない事がどんどん増えてくる。
私はこれから部活があるので、二人の跡を追う訳にはいかなかった。
まるで何かに取り憑かれたみたいだった。
有耶無耶が、頭の中に残っている。
部活をやりながらも、集中できず、その事ばかりを考えていた。
そんな態度でも、もう3年生は引退しているので、怒られはしなかったが、それでも、同年代の仲間達からは心配された。
つまり、傍目から見ても私の様子はおかしかったんだ。
私は部活が終わると、しばらくの間迷ったあげく、相川さんのアパートを訪ねる事に決めた。
相川さんのアパートに行くのは久しぶりだった。
暗い道を歩きながら、私は思いを巡らせる。
天野さんが自殺してから、私が相川さんのアパートへ行くのは、これが初めてだ。そんなに時間は経過していない筈なのに、随分と前の事の様に感じる。
本当に、楽しくやれていたんだ。それなのに、何でこんな厭な状況になってしまったんだろう?
別に、相川さんに落ち度が有った訳じゃないのに。そうだ、彼女は何もしていない。それなのに、私は彼女をほとんど何の根拠もないままに疑っている。
周りが、呪いだとか騒いでるだけじゃないか。それと、あとちょっと相川さんが、謎の発言をしただけ。
私は、それだけで疑心暗鬼になっていたんだ。
馬鹿みたい。
全てを、相川さんに打ち明けて、何もかもを明らかにすればいいんだ。きっと、つまらない勘違いか何かで、二言三言の会話で、元の関係に戻れる。
私は、自分自身に言い聞かせる様にして、何度もそう反復して歩いた。
相川さんのアパートに着いた。
部屋には、薄明かりが点っている。
私は、少しだけ嫌な予感を覚えた。だって、何で薄明かりにする必要があるんだ?まだ、寝る時刻じゃない。
何か、変だ。
相川さんの、呪い以外の悪い噂を、私はその時思い出していた。
『彼女は、すぐに男を寝取る悪女なのよ』
相川さんは、崎森君と一緒に学校を出て行った。
『友達の彼氏だって関係なしなんだって』
ドアノブを握る。チャイムは鳴らさなかった。再び、疑念が…。
開ける。
相川さんのアパートは、部屋の仕切りがなく、襖さえ開いていれば、相川さんの部屋まで、玄関から通して見る事ができる。
「オレが悪いってのか!」
開けた瞬間、中から崎森君の声が聞こえてきた。
薄暗い中、相川さんと崎森君は、ほとんど全裸の状態で、そこに居た。暗くって、二人の表情までは、読み取れなかった。
そして、
私が、ドアを開けた事によって、二人が私に注目したのが分かった。
私は、茫然自失となり、その光景を見つめる。
中から、声が聞こえる。
「木垣さん、何で?」
相川さんの声だ。
あの噂話、本当の事だったの。
相川さんが、すぐに男と寝るって。
崎森君の事、田村が好きなの知ってるくせに………
崎森君が、中からもの凄い表情で出てきた。急いで、服を着たらしい。彼は私を押し退けると、そのまま出て行った。そういえば、今朝もこんな事があったな。デジャビュだ。
私は、何でかそんな関係のない事を考え、
涙が、出てきた。
「オレは、悪くないからな!」
崎森君が、後ろから怒号を発した。そうだ、なんで?崎森君だって、田村があなたの事を好きなのを知っていたのじゃないの?
私は、振り返って崎森君を見る。
何故だろうか。その時、崎森君は凄く情けない表情をして泣いていた。
まだ、こちらを見ている。
「嘘よ。あなたの意志だわ。あなた達が悪いのよ、あなたはよく考えもせず、その原因を他の人に押し付けてるだけだわ」
今度は、相川さんの声が背後から聞こえてきた。
崎森君は、その言葉を聞くなり、まるで逃げる様に走り出した。無我夢中で、全速力で走ってる。
私は我に返ると、今度は再び相川さんを顧みた。
「相川さん!」
私はそう叫び、相川さんの部屋に上がろうとした、その瞬間。
キキーーッ、ドコッ
車の、ブレーキ音、何かがぶつかった鈍い音が聞こえてきた。
(えっ!)
「キャーーーーッ!」
誰か、女の人の悲鳴。
「誰か、救急車を呼んでくれ。高校生くらいの子が跳ねられた!」
そして、また誰かの叫ぶ声が。
まさか。
その、まさかだった。
悪い事は、連続して起こる。そんな、一般論がそういえばあったけ。
相川さんが、ノソノソと出てきた。
崎森君が、倒れていた。その前には、車が止まっていた。運転手がオロオロしている。
私は、再び自失となった。
崎森君が、車に跳ねられたんだ。
この状況はなんだ?
もう、現実がどんな場所であるのかすら分からなかった。
嘘だ。
多分、相川さんの呪いも、噂話も、今のこの現実でさえも。みんな、みんな嘘なんだ。崎森君が車に、跳ねられたって?嘘に決まってるじゃないか。
天野さんが死んだのも、相川さんが、崎森君と寝ていたのも、全部、嘘。
多分、私が生きてきた現実はみんな嘘なんだ。だって、こんな事、おかしいよ。こんな偶然が重なるはずがない。
{もしもし、稲尾病院ですか?実は、今、私の家の前で、人が跳ねれて。それが私の友達みたいなんですけど…。救急車を。えっ?場所ですか……ここは、}
どこか私の主観以外、脳の外で、そんな嘘の現実の言葉が囁かれていた。