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バタバタしてて、投稿が遅れてしまいました、すみません。

「本当にごめんなさい」


痛む頬をさすっていると、僕がマジックバックからだしたマントに全身を包んだ彼女があやまってくる。


「いや、僕もデリカシーがなくてごめん」


口調が男のものでなくなって、マント越しに見える身体のライン、そしてその中世的な顔を改めてみてみると、どう見ても女の子だった。


普通にしていたら、女の子にちゃんと見えるのに、あの口調とかはロールプレイ(?)なんだろうか。

そんなことを疑問に思ったりもするけど、いつまでも迷宮の中にほぼ裸で彼女をおいておくわけにはいかないだろう。


「とりあえず、いったん外にでようと思うけど?」


そういうと、彼女もこくこくと頭を振って同意した。

そりゃ、その恰好で迷宮に残りたいとは思わないよね。


彼女を見つけたのは5層もかなり奥に入ったところだった。

このまま1層に歩いて戻るより、このまま5層のボスを倒して転移で帰ったほうがよさそうだ。

彼女にそれを提案すると


「わた……おれも、手伝います」


といって、地面に落ちてる剣を拾い上げた。


「その恰好で?」


思わず疑問を投げかけると、彼女はちょっと赤くなって、泣きそうな顔をした。

ちょっとその顔をいいなとか思ってしまったのは秘密だ。


地図を見ながら、5層のボスのところまでまっすぐと向かう。

かなり奥まで来ていたらしく、少し歩くとボスの居室と思われる大きな扉が見つかった。


ちなみに、ボスは、大きなカエルの魔物であったが、まだに鎧袖一触という感じで、一撃のもとに粒子に帰っていただいた。

彼女はその様子に若干ぽかんとしていたようだが……


ボスの部屋の次の小部屋には、1層でみた祭壇と同じ祭壇があり、僕らはそれをつかって1層へと転移した。

マント1枚で身体を覆った彼女のことを、衛兵や冒険者たちが奇異の目でみていたが、その視線を振り払うように外へでて、

ワンバックの街へと僕らは歩き出した。


「なんで、男言葉でしゃべってるの?」


街へと歩きながら、気になっていたことを聞いてみると


「そ、それは……」


彼女は少し渋った後、少しずつ彼女の置かれている事情を話してくれた。


彼女の父親は、勇者だったらしい。つまり勇者の天才持ちであったらしい。

勇者の天才は非常にレアな天才ではあるが、唯一の天才ではないということだ。

勇者の中には、大勇者といわれるように成功して有名になるものもいるが、うだつが上がらずに怪我などで引退するものも少なくない。

さらに言うと、これまで魔王を倒したような勇者もいない。


彼女の父もかなり若いうちに大怪我を負ってしまい、勇者としては全く活躍ができなかったらしい。

彼女の母親も彼女を産んですぐなくなってしまったらしく、彼女の父は、娘を自分の無念や夢をすべて押し付けて

幼いころから勇者となるべく育てられてきたらしい。


彼女も父親から勇者の天才を引き継いだようで、冒険者カードを見せてもらったが、職業は実際に勇者だった。


アン・フランクリン

トゥキャット

勇者

Fランク


「アン・フランクリン……」


それが、僕がのちに伝説の勇者といわれるアン・フランクリンの名前を初めて知った時だった。


明日は、正午あたりに投稿する予定です。今のうちに予約投稿しておきたいと思います!


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