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更新おそくなってしまいましたが、投稿します。
僕の担当受付嬢である、ステラさんに声をかけて事情を説明する。
「この子はエリザベスっていうんですけど、迷宮に行きたいらしくて」
「アルドさん、いま、お名前なんておっしゃいました?」
「エリザベスですけど……」
「エリザベス……あかみかかったピンクの髪、小柄、巨乳……ちょ、ちょっと失礼します!!」
ステラさんは何かぶつぶつ言ったと思ったら、奥の方に引っ込んだと思うと、しばらく、すると、ステラさんは、きっとエルフだろう、金色のさらさらしたまっすぐな髪に華奢な身体のすごい美人と、フードを目深にかぶった人とともに帰ってきた。
エルフの女性が目の前に着てステラさんの代わりに席へと着いた。ステラさんは後ろに控えるように立っており、このエルフの女性が偉い人ということが想像できる。もう一人の人は誰なんだろう?エルフの女性が横に来るようにと手招きしたようだが、ステラさんと一緒に後ろに控えている。あまり背も高いようには見えないので女の人なのか?そう思っていると、エルフの女性から声をかけられた。
「アルドさんと、エリザベスさんとおっしゃいましたか?」
「あ、はい」
「そう」
エルフの女性が、こちらに話しかけてきた。
「えーっと、あなたは?」
「ああ、ごめんなさいね。この冒険者ギルドのギルドマスターをしているアンダリエルといいます」
ギルドマスターだって?ギルドマスターといえば、この街でもかなりの実力者じゃないか……それにこんなに美人なんて……
すると、アンダリエルさんは、僕の視線に気が付いたのか、意味ありげに微笑んで話を続ける。
「アルドさん、あなたのことについては、いろいろ伺っておりますわ。その年で、単独で20階層まで潜られているとか、ほかにも、いろいろなお友達がおられるようですね」
そう言われて、僕は思わず振り返って、人ごみにもみくちゃにされているアンの方を見てしまった。ふと冷静になって正面に向き直すと、アンダリエルさんが変わらずに僕のことをじっと見つめていた。口元には微笑みを浮かべているけれど、その目は、僕の心を見透かすように僕の瞳をまっすぐにとらえていた。
「ごめんなさいね、お時間をいただいて。あなたたちのことを、この目で実際に見てみたくて。そこの彼女、エリザベスさんの迷宮への入場許可の件だったわね。理由は私もわかっていませんが、中央の方から、エリザベスさんの容姿の女性が訪問してきた場合には、入場許可を出すように連絡を受けているわ」
「あ、ありがとうございます。えっと、あと中央って?」
「深くは話せないけれど、信頼のできるところとお答えしておくわ。ステラ、許可証を持ってきて頂戴」
「わかりました!」
そう言って、ステラさんが慌てて奥の方に走っていく。
「えっと」「それでは、お時間を貰って悪かったわね、あなたのような優秀な冒険者が当ギルドに所属してもらって、ギルドマスターとしても感謝させていただきますわ。あとはステラが許可証を持ってきますので、説明もステラから聞いてくださいね」
気にしすぎかもしれないが、僕の質問を少しさえぎるようにして、ギルドマスターが要件を告げると、後ろのフードの人を連れて、再び奥の方へ下がっていってしまった。
パタパタと足音を立ててステラさんが戻ってきた。
「お待たせしました、アルドさん。こちらが、迷宮入場の許可証となってます」
ステラさんから一枚の羊皮紙を渡された。
「これは、特殊な染料をつかって、ギルドマスターが署名をしてくださったものなのでなくさないでくださいね。迷宮の職員には連絡がはいってますので、こちらをみせていただければ入場していただけます」
「はあ、ありがとうございます。ところでステラさん、さっきのフードの人は?」
「すみません、私の口からは……」
ステラさんのその様子に、正体が非常に気になったけれど、ステラさんを困らせるわけにもいかず、それ以上聞けなかった。
……
「アルド、そろそろ次のフロアにいくよっ!」
「あ、ごめんいまいくよ」
アンの声で我に返った僕は、地面に散らばった魔石を拾うと、先を行く二人の後を追いかけた。
若干仕事におわれておりました、、、
読んでくださってありがとうございます!
新作の構想をねりつつ、このお話はもうちょっと更新をするつもりです!




