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5話と6話とが重複してたようで修正しました。


「おやおや、思ったより早かったな。人間もなかなか物分かりがよいな。貴様が二人目の勇者か?」


二股大岩につくと、大岩の真下に、一人の男、たぶん男だろうがたっていた。

なぜ、曖昧かというと、およそ人ではない姿かたちをしていた。実際にあったのはこれが初めてだが、魔族はおよそ人のようなものから、異形のものまで千差万別らしい。この男は、その中間くらいであろうか?ライオンのような顔つきに、手は4本あり、そのうち下の2本で腕を組みながら、肩の部分から生えた両手に大ぶりのシミターを掲げている。


「残念ながら、勇者じゃないよ」


すると男は、少し驚いた顔をすると、口を開く。


「ふむ、勇者でないとすると、何をしにきた、人間?」

「それは、この後すぐわかると思うけど、アンを傷つけたのはあんたってことでいいのかな?」

「アン?ああ、あの女勇者か?人間にしてはまずまずであったが、吾輩の足元にも及ばんな。盛大に吹き飛ばしてやったが、元気にしておるか?カカカカッ」

「じゃあ、死んでもらう前に聞いておくけど、なぜ勇者を狙っているのかな?」

「我を殺すと?カカカ、威勢がいいな、人間。笑わせてもらったお礼に教えてやろう。勇者とは人間の希望なんであろう?すべての希望を殺しつくして、魔王様に歯向かう愚かな人間に絶望を与えてやるのよ。その後、絶望にゆがむ人間を、一人ずつ人を狩りつくしてやろうとな、考えるだけで楽しいだろう?このアルトバイ様の深淵な考えが、貴様にも理解できよう」

「話にならないか……」

「勇者でもない、ただの人間が偉そうに口を利く。貴様どのように殺してやろうか……」


そう言いながら、アルトバイが組んでいた腕をほどいて、腰に下げている鞘からさらに日本のシミターを引き抜いた。

それに合わせるように、僕も剣を抜くと、下から斜めに一閃した。アルトバイと僕の距離は、50メイルはまだあるだろうか。


キョトンとして何かを言おうとしたアルトバイの身体が左右に傾く。

いや、正確には、アルトバイの上半身が斜めに滑り地面へと滑り落ちた。


「はっ?」


そんな音がアルトバイの口から洩れた気がした。というのも、アルトバイの背後にあった二股大岩の上の部分も同じく斜めにずれて、轟音を立てて地面へと落下したため、何も聞こえなかったからだ。


物言わなくなったアルトバイの上半身と下半身を少し念じただけで現れた炎できれいに焼き尽くす。すべてが灰になるのを無感情に見送ると、僕は一枚のカードを取り出した。


転移(SSR):念じた対象(場所、人)のもとに瞬時に移動する。


アルトバイのいうとおり、すべての原因は魔王にある。


「転移、魔王」


目の前の景色が少しゆがんだと思ったら、辺りが白い靄に包まれた空間に僕は立っていた。


転移を使ったわけだが、SSRの魔法だ、効果も絶大なものに違いない、きっと近くに魔王がいるはずだ。白い靄を払うように少しずつ進んでいく。

肌にまとりつく靄はどこか温かい、思ったより南に位置している場所なのだろうか……

そんなことを思いながら、細かい石模様の床を歩いていく。


その時、靄の向こうで水音が鳴った。


足を速め、自らも水の中に、いや、お湯の中へと進んでいく。

靄に大きな影が映った。


魔王か?魔力を込めて手を振ると、風が起こって、辺りを包む靄が晴れていく。そして、靄の向こうから人影、魔王の姿が明らかになっていく。


魔王?


靄の向こうから、少し首を傾げた一糸まとわぬ小さな少女がこちらを見つめているのと目が合った。


読んでくださってありがとうございます。


十分な時間がとれてないのも一因ですが、われながらもうちょっと一話を膨らませて書いてもいいな~と思います、、、


そろそろ一度ストックをためる期間に入るかもしれません、、、

キリのいいところまでは早いうちに書き上げるつもりです。


あ、今日はさり気に13日の金曜日ですねw



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