第二章 いつもと違う春
3.11以降、大会が次々と中止になる。
当然といえば当然だ。
1週間程、外出を躊躇ってはいたが、僕も走りだした。
最初は、家の周りを。
すぐに、鎌倉トレイルに。
鎌倉の裏トレイルをひとりでゆっくり駆けている時、バックパックに入れた携帯から緊急地震速報が鳴り出した時には、びっくりしたね。
3月の最終週。
2月末の田浦梅の里の「梅」に続き。
大楠平への「菜の花」へ。
コースは、逗子駅~仙元山~<南尾根>~乳頭山~畠山~大楠登山口~大楠山~大楠平。
大楠平での菜の花を堪能。
大楠芦名コースを下って。
「SYOKU-YABO」へ。
屋台では、糅飯と60種類の味噌から選べる味噌汁。
みんな、東北地方の味噌を選んでたね。
それから、関口牧場まで駆けて、ソフトクリーム。
大楠山までくるなら、ここにも寄らないと。
4月の第1週に開催されるはずだったハセツネ30kも、いろいろと論議があったようだが、中止となった。
毎年のことではあるが、スタッフにて参加する予定だった。
4月の第1週は、ちょうど桜の季節。
前々年までは毎年のようにハイランドに桜を見に行っていた。
土曜日にハイランドでの花見、日曜日に青梅高水。
しかし、前年からハセツネ30kが4月の第1週となり、前日朝からのスタッフ入りすることになり、数年続いた恒例行事が途絶えてしまった。
そのハセツネ30kが中止となった。
ハイランドで桜が見れる。
そう、思った。
結局、この年の桜の開花は、遅かった。
4月の第2週に『ハイランドの桜を見に行きましょ。』という企画で。
事前に決めたのは、池子やまなみコースとハイランドを決めただけ。
結局は、定番のコース。
港南台駅~いっしんどう広場~市境広場~天園~朝比奈切通~池子やまなみコース。
清寿苑脇からハイランドへ。
やっぱり桜はここだね。
これで、恒例の「梅」「菜の花」「桜」、ミッション・コンプリート。
翌々週は、ランニングコミュニティでのトレランイベントに参加。
主催者は別にいるんだけど、実質的には自身の企画。
なので、主催者はルートを含め、なんにも知らない状態。
自身を含め、20名余りとなり、その数に少し慌て。
朝から、メロンパンを予約。
六国見山入口で。
指示差し棒を取り出し、説明。
そして、走り始める。
一応、トップをつとめる。
大平山。
ここは、鎌倉最高峰。
159メートル。
下ったところで、2チームにわけた。
Aチームは、助っ人の友人にまかせて、自身はBチームのナビ。
Bチームはのんびりとした感じ。
池子やまなみコース。
旧日本海軍の弾薬庫の扉。
そして、清寿苑・ハイランド分岐。
ロードで。
歩き。
ハイランドの桜は最高なんだよね。
ようやく、メロン館。
予約しててよかったよ~。
メロンパンを食べて。
散在ヶ池森林公園。
そして、本日、最後のトレイル。
西念寺近くでロード。
大船駅到着は、14時30分過ぎ。
21キロくらい。
準備とか、たいへんだったけど、青い空のもと。
とっても楽しかった。
そして、ゴールデンウィークもトレイルへ。
自身は、例年と同じようにトレイルで遊んでばかり。
けれど。
この年の春は、いつもはトレイルを一緒することのない人達とでかけることも多かった。
長野やかすみがうらなどのマラソンシーズン最終のレースがなくなってしまったことも一因だろう。
3.11以降、ひとりでの行動をできるだけ避けたことも一因かもしれない。
皆、人恋しかったのかもしれない。
そう。
“いつもと違う春”だった。