表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

華麗なるラブ米

作者: +プッチ

この物語の世界では、主食(米・パン・麺など)は女の子、

それ以外の具材(野菜・肉など)は男の子として描かれています。

一緒に食べてもらえたら、ゴールインです。


セリフ省略表

玉 → 玉ねぎ に → 人参 じ → ジャガイモ 肉 → 肉 米→米



【玉】なぁ、これカレーで間違いないよな? 勝ち確でいいか?


【に】あぁ、カレーだ。最初は肉じゃがの可能性もあったが、途中で肉が鳥だとわかり、そしてこのスパイスの香り……間違いない。まぁ、肉じゃがでも悪くはなかった。けどな、白米ちゃんと一緒になれる確率はカレーがダントツだ。

なぜなら、初めから同じ皿で出されるからな!


【肉】よっしゃー! 白米ちゃん達とのハーレムだ!


【玉】お前は、ほぼ平気だろ!大体、女の子とマッチするし!

俺とか人参なんて、サラダになったらマジで終わりなんだからな?あぁマジでカレー最高だぜ!


【じ】せっかくカレーになったんだ、白米ちゃん達に会う前に、溶けてなくならないように頑張らないと!玉ねぎ君も一緒に気をつけようね!


【玉】はぁー。つーかお前、鍋の下でくっついて、焦げるのだけは勘弁してくれよ?味が落ちる。


【に】落ち着け、玉ねぎ。ここの家の主婦はベテランだ。この香り、わかるだろ?

ガラムマサラとクミンが別で入っている。ルーも二種類いれていた。そんなことはまず起きない。途中、トマトの奴もいたが……あいつは消えていった。お相手が白米ちゃんの場合、タコライスやロコモコくらいでしか、あいつは原形を保ってゴールインできない……くそ!


【肉】ははっ、まあ細けえことはいいじゃねえか!勝ち確ってだけで気分は最高!


【玉】鶏肉、お前ほんとテンション高いな……。見習いてーぜ。


【じ】でも、ちょっと不安だな。

おいら、白米ちゃんと一緒に食べられること少ないし……。


【玉】まぁ、それはあり得る。でも心配すんなって、流派にもよるが、最低でも2~3粒はお前にベタ惚れだろ?ぴったりくっついて離れない子がいるって聞くぞ。


【に】そうだな、それがジャガイモの強みだ。逆に僕は運が悪いと独り身のままで終わることになる。カレーの場合、最強なのは玉ねぎ、君だ。お前はほぼ白米ちゃん達と一緒になれる。


【玉】そう……だな。ジャガイモ色々言って悪かった。それに俺は、お前らとも一緒になる可能性は高い。その時はよろしく頼む、一緒に白米ちゃんを愛そう。


――――――――――


【米】ねぇねぇ、この匂い、今日カレーじゃない?

【米】うわー、最悪。匂いきついの私ダメだわー、くっさ。

【米】私は好きだけどな!あのワイルドな感じ!牛肉君と一緒になりたいよー!

【米】うちは玉ねぎ君がいい!あのトロっとした感じで包み込んでほしい!

【米】なんとか逆ハーのスプーンに乗りたいなぁ……ふひ

【米】ジャガイモちゃんと一緒になりたい。噂によると、海外のほうでは、あの子……女の子扱いされることもあるんでしょ? なんか、ドキドキする……。


【米】最近(3秒前)思うんだ、男っていいよね。ハーレムだし、ほぼ残されることないし……。私たちなんて、結構な確率で行き遅れて米生終わる子が出るに……。特にカレーなんて、2~3粒誰にも会えずに……うぅ、怖いよぉー。

【米】ホントそれ!ズル過ぎ。マジでクタバレばいいのに。死ね死ね死ね死ね死ね。

【米】あ、あんた。よく見たら体真っ黒じゃん!ちょっとこっちに引っ付かないで!

【米】うげー、向こうに死米がいるってよ。かわいそー。


【米】ね、ねぇ。もっとくっつこ?ここら辺、ねちょねちょして気持ちいいよ?

【米】あん!ここすごい濡れてる。どんどん一緒になっちゃうね♡


【米】はぁー、私たち同じ出身地のはずなのに、なんでこんなに個性的な子が多いのかしら……。


――――――――――


「たかしー、ご飯できたわよー!」


 小学生の弟・たかしは、居間でテレビを見ていたのを飛び上がり、駆け足でダイニングに駆けつけた。

 テーブルの上には、湯気の立つカレーと、彩りのきれいなサラダが並んでいる。


「はい、カレーよ。今日は大好物のカレーなんだから、いっぱい食べなさいね」

「わーい! カレーだ!いただきまーす! 」


 中学生の姉・あかりは、制服を着たままスプーンを手に取り、ふと顔を上げた。

「いただきまーす……あ、テレビのチャンネル変えていい?」


 父はテーブルの端に置かれたラッキョウの瓶を取り、カレー皿の横に盛りつけた。

「やっぱカレーにはラッキョウだな。これがないと始まらん」


 母は微笑みながら、サラダにドレッシングをかけ、みんなの皿に取り分ける。

「ほら、野菜もしっかり食べなさいよ」


 たかしはスプーンを手に、さっそくカレーを一口。

「あっつ! でもうまーい!」


 あかりは苦笑しつつ、そっとニンジンを皿の端に寄せる。

「あかり、ニンジン残さないの!」

「はーい……」


 にぎやかな家族の食卓に、カレーの香りと笑い声が広がっていった。


――――――――――


たかしの皿


【玉】うわぁぁあ、ぐちゃぐちゃに混ぜるタイプだぁー!すげぇー!

【米】キャーッ、楽しー!あ、玉ねぎ君もっとこっちきてー!

【に】さ、最高だ。さいこうだぁあああああ!

【肉】うぉおお!お米ちゃーん!もっとくっつこうぜー!

【米】う、うん。肉君ならいいよ?……あれ?鶏肉?ま、いっか。

【米】ドロドロの恋がしたかったの!誰でもいいから私を抱いて―!

【米】さ、最悪。私の白い肌……穢された……。誰でもいいから早く終わりたい。

【じ】ゆ、夢みたいだ……。

【米】ふふ、いっしょになろうね。じゃがいもちゃん?


あかりの皿


【玉】おいおいおい、お前完全に避けられてるぞ?大丈夫か?

【に】くっ!早く!お母さん、早く注意してくれ!白米ちゃんがいなくなる前に!

【米】あーん、ニンジン君といっしょになれないよー!

【じ】お、おいらでごめんね。でも幸せにして見せるから!

【米】う、うん。信じてるよ?

【肉】うわー!俺だけ先に食べるんじゃねー!あぁぁああ白米ちゃーん!

【米】ちょ、ちょっと。この子、私たちだけ食べてるときもあるわよ?

そういう趣味ないんですけどーーーー!

【米】あぁ最高!くっついたまま誰にも邪魔されずにゴールできるなんて♡

【米】神様ありがとう!

【に】うぅ、うぅ……。


父の皿


【に】たまねぎ……、一緒になったな。頑張って白米ちゃんを幸せにするぞ

【玉】わかってるさ、にんじん!一緒に頑張ろうな……え?お前誰?

【ら】らっきょうでーっす!白米ちゃん、俺も一緒だからね!

【米】やだぁー!困っちゃうなー♡ みんな優しくしてね!

【米】うっひょー!最高すぎ!でも、できれば肉君もほしかったなー!


母の皿


【じ】白米ちゃんもっとこっちおいでよ!

【米】わ、私……黒いよ?いいの?

【じ】そんなの関係ない!どんな君でも大好きだから!

【米】うん、うん!じゃがいもくん、大好き!

【米】ジャガイモの奴……。あいつは立派な奴だぜ。

【に】……だな。俺たちも見習おう。

【米】ふふ、みんな素敵。一緒になろ?


サラダ


【レ】あいつらマジで死ねばいいのに……。

【ト】ほんとそれな。

【玉】俺とあいつら、どこで道が分かれたんだ……。同じ土で育ったのに……。

【レ】あぁーあ、もうお前らと一緒になるしかねーのか。

【ト】仕方ねーだろ。この際仲良くやろうぜ。

【玉】そ、そうだな。てか、よく見たらトマト、お前いい体してんな……。

【レ】おい、トマトばっかり見てんじゃーねよ。俺のことも見ろ。

【玉】すまん。ついみとr………あぁぁああ、あれ?白米ちゃん?

【米】あー!玉ねぎ君だ、よかったー!なぜかお箸についちゃって……もうおしまいかと思ったよ!

【玉】白米ちゃん!お、俺と一緒になってください!

【米】もちろんです!うれしいよぉ、泣きそう。よろしくお願いします!

【ト】レタス……。俺たちも一緒になるか……。

【レ】……そうだな。ちょっとムカつくが、玉ねぎの奇跡を一緒に喜ぼう。


鍋の中


【玉】おい、残ってる奴いるか?

【に】いるぞ。しかし、おかわりからも漏れるとは思わなかった……。

【じ】そ、そんな~。おいら達どうなるんだっけ?もう残りちょっとしかないけど……。


【に】パターンは4つだ。朝カレーで食べられるパターン。これは何の問題もない。白米ちゃんかパンちゃん、どっちかわからないが一緒に食べてもらえるはずだ。

次に、冷凍されるパターン。これは先送りだ、今考えても仕方ない。

そして、3つ目。カレーうどんになるパターンだ。こいつはやばい、うどんちゃんに絡める具は、良くて玉ねぎ、次点でホロホロになった鶏肉くらいだ。ただ、肉の奴はもういないが……。どちらにせよ、俺とジャガイモは絶望的だ。

最後に……、破棄だ。何の希望もない、最悪のパターンだ。


【玉】たぶん……、カレーの残り量的に、出汁を加えてカレーうどんになる可能性が高いかもしれないな。俺か長ネギの野郎が追加されて、とろみをつけられる。


【に】どうだろうか?朝にカレーうどんを出すか?パンちゃんにつけて食べるが最有力だと思うが……。パンちゃんの場合も、俺とジャガイモは少しだけ危ういな。一緒でなくても、途中で会えればいいが……。


【じ】うぅ。白米ちゃん……。うわーん!



しゃもじの縁


【米】ね、ねぇ?私たちってもしかして……こ、このまま干からびていくの?

【米】………うそでしょ?


シンク


【米】うわーーながされるーー。お百姓さんにあやまりなさーい!

【米】ぞ、ゾンビどもにレイプされるなんてごめんよ!あー嫌だ―!くさすぎー!



 誰かが笑い、誰かが消えていく。それでも明日もまた、キッチンの片隅で小さなドラマが生まれている。






私はカレーは鶏肉派です。でも、コクが欲しいときは豚しゃぶカレーを作ることもあります。


肉は、ニンニクと塩コショウで下味をつけるのが基本。玉ねぎは多めに炒めて、甘みと旨みを引き出します。ジャガイモやトマト缶は、そのときの気分で入れたり入れなかったり。セロリはたまに入れますが、実はこれ、結構おすすめです。


香辛料は、唐辛子はマスト。ガラムマサラとクミンは気分次第で使い分けています。チャツネは最近使っていませんが、マンゴーチャツネはおすすめなので、ぜひ試してみてください。


食べるときは、紅ショウガや、オムレツやチーズも入れたりします。納豆も意外におすすめ!


みんなのカレーはどうですか?コメントお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ