女の子の日
年が過ぎて、私は小学6年生になった。
お父さんもお母さんも、ちょっと老けた感じ。
それは仕方ないか。
「いってきます。」
「気をつけてねぇ。」
高学年になった私は低学年の子を迎えに行って一緒に連れていく地区の班長になっていた。
朝は6時前に起きて、7時10分ぐらいには全ての子の迎えを完了させる。
そして、無事に学校まで登校する。
それが私に日課の一つだ。
低学年の頃は、迎えに来られるのが当然の様に考えていたから、高学年の人の気持ちなんて考えなかったけど、今ならわかる。大変だ。
それだけじゃない。女にとっての辛い日がある。
女の子の日だ。
お母さんに教えてもらったけど、「生理」と言うみたいで女性が大人になる為に必要なものだと言われた。
だけど、それがキツイ。
私は他の子よりも早くて小学5年生になった頃に生理になった。
その時は「お祝いだ!」とか言われて何が何だか分からなくて一緒に喜んでいたが、実際に経験してよく分かった。
そして今日からがその日なのだ。
朝から、お腹の所が痛くて、ナプキンというのを付けてるが何だか気持ち悪い。
これがまだ全然慣れない。
イライラするから余計だ。
けど、低学年の子達にはそんなの関係ないし、私の生理の事で八つ当たりしてもダメだし。
だから、我慢して生理の日は登校をする。
学校に着いたら、教室に行く前に私はトレイに寄ってから教室に入る。
私の場合、出血が多く、朝はナプキンを変えてから教室に入らないと、匂いが漂いそうで嫌だからだ。
私はトイレでナプキンを変えてから、教室に入った。
「はい。みなさん。お早うございます。」
全員「おはようございまーす。」
今日も一日学校での生活が始まる。
生理の日は早く家に帰りたいのが本音だ。
一度だけ先生に言ったが、大丈夫と言われ、結局気持ち悪いのを我慢して学校が終わるまで耐えた。
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夕方になり、やっと学校が終わった。帰りは低学年の子は低学年同士それぞれ固まって帰る事になっており、高学年の私や他の班の生徒も好きに帰れる。
私は急いで帰った。
「た、ただいまぁ!」
「あら、お帰りなさい。どうしたの?そんなに慌てて。」
「だって気持ち悪くて・・・。」
「あぁ、そういう事ね。お母さんも生理になった時はまだ慣れなくて気持ち悪かったもの。トイレに行ってナプキンを変えてきなさい。」
「は~い。」
私はトレイに言ってナプキンを変えてから自分の部屋に入って服を着替えた。
やっぱり、ナプキンを変えた後は気持ち悪くない。
それからいつもの如く1週間経ってから生理が終わった。
正直、とてつもなくホッとした。