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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私の体験した怖い話 ~夢~

作者: 稜の幻想日記

文学フリマ短編小説賞に参加するために書きました。アドバイスなどいただけると幸いです。

 私は同じ夢をよく見ます。それは私の小さな頃の体験を第三者として見るという夢でした。

その日も同じ夢を見て私は「あぁ、またこの夢か」と夢の中ですが内心思っていました。

 

それに私の小さい頃の体験と言いましたが内容は父と母と遊園地に行ったり川で遊んだりする楽しかった思い出でしたし記憶も薄れてあやふやな内容でしたから何度も見たいとは思えませんでした。

そして、その日の夢は川で両親と遊んでいるという内容の夢でした。楽しそうな風景の中に一つだけ謎の違和感を感じました。

 それは、川の中だというのに黒い服を着た老若男女が笑顔で小さい頃の私に向かって合掌をしていたからです。

 もちろん私の記憶に川の中から合掌をする人など見たこともありませんでしたから私は「もしかして、普通の夢じゃない?」と思いました。そして黒服の一人が何かを言うと同時に目が覚め起きると汗だくになっていました。

 後日、母に川で黒い服を着た人たちに合掌されたことはあるかと聞いてみましたがあるはずもなく「ただの夢よ」で片づけられてしまいました。

 それから一か月が過ぎ私も色々と忙しくなりその夢のことを忘れていました。

するとまたあの川の夢を見たのです。相変わらず楽しそうな私を川の中から合掌をする老若男女でしたが前とは違い笑顔ではなく泣く一歩手前の顔でした。そして、なぜか川の水面に顔を出しているのです。

私は「おかしい、なんで川の底にいたのに水面まで出てきてるんだ」夢の中でパニックになっていました。しかし、これは夢なのですから外からの衝撃で目が覚めるのです。

私は部屋中に鳴り響く時計のアラームで目が覚めました。そして、夢から覚めるとき黒服たちが私をギロっと一斉に見てきたのです。 私は怖くなり誰かに相談しようと思いましたが夢だから誰に相談するの?と思い。その日はほかのことをして気を紛らわせながら過ごしました。

 恐れていたことにその日、またしても同じ夢を見てしましいました。楽しそうに川で遊ぶ夢は嘘のように消えなぜか第三者視点の私を取り囲むように無表情の両親と無表情な小さい頃の私。そして、川の中から出てきた黒い服の老若男女達に囲まれていたのです。黒服たちは昨日見た時とは違い何かを怒っているようでした。

合掌していた手もなぜか掴むような形になっていて私を川に引きずりこもうとしているようでした。

 そして、両親と小さい頃の私も一緒に引きずり込もうと手を掴む形にしていたのです。

私はなぜか「やばい! 川の中に引きずり込まれたら何かがやばいと」思い必死に「目覚めろ目覚めろ」と心の中で祈りました。

 すると耳元で『ッチ 地獄に落とせなかった』と恨めしそうな声が聞こえ目が覚めました。

私は慌てて近くのお寺に駆け込み「なんでもいいからお払いしてくれ」と頼みました。

 寺の住職は最初「あんた、ここは頭の病院じゃないよ」と言ってきましたが夢の内容を話すと慌ててどこかに電話をかけて「ここじゃそういうお払いはできないから本山に行きなさい」といわれ招待状のような紙と御札のようなものを渡されました。

私は「めんどくさいことになったな」と思いましたが何かがあってからでは遅いので言われたとおりに本山に向かいました。

 本山で私を待っていたのは優しそうな御婆さんでした。御婆さんは私をみると「大変でしたね」と笑いかけてくれました。それに対して私は「はい、ものすごく怖かったです」と言っていました。

御婆さんがお堂に案内してくれ、その案内された場所でお払いが始まりました。

御婆さんと若いお坊さんのお経を聞いているとだんだん体が重くなり気づいたら意識を失っていました。

 目が覚めると布団のなかでした。御婆さんに私の夢に現れた者の話を聞くと「夢の中の楽しい思い出に現れたりするのは死神なのよ」と教えてくれました。私は川に引きずり込まれる直前に目が覚めたから死なずに済んだらしいです。

「きっちりとお払いもしたので同じ夢をみることはないでしょう」といわれたとおりに私はその日以降同じ夢を見ることはありませんでした。それでも、いつかまた黒い服を着た死神が私の夢の中に現れるのではないかとびくびくしながら過ごしています。

もし、あなたが同じ夢を何度も繰り返し見るのならお気をつけてくださいね。


 おわり

初の本格的ホラー?になります。なぜか書いてる間鳥肌が止まらなかった

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