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序章
2作目です!! ぼちぼち書いてました。ちょっと応募し損ねたので投稿しようと思います。楽しんでいただけたら嬉しいです。
僕はあの日、恋をした。
高校二年生の、秋。
特別なイベントの日でもない、何の変哲もない普通の日。
初恋だ。
多分一目惚れ。
彼女に初めて会ったあの日を、今でもふと鮮明に思い出す。
あの時の君は、とても綺麗な黒髪で真っ赤な頬、美しい瞳だった。
スピードがとても速い、それでいて、とてもゆっくりとした恋だった。
出会うなら、もっともっと早い方がよかったな。
なんですぐに気付かなかったんだろうなぁ。
もう何百回も君に言ったけど、
これからも何度でも君に言おう。
あの日の告白の言葉。
君に捧げる愛の言葉。
君に渡したあのピンクの花。
「私は、貴方の虜です」