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体が無くても側に居る  作者: 鋼二
鋼二編
8/36

ゲテモノほど旨い?

さて、今日から学校な訳だが....

「コラ椿!!何故お前が制服着てバッグ持ってるんだよ!!!」

「何でって、学校だよ?」

「学校だよ?じゃねーんだよ!!鏡見ろ鏡!!!」

「へ?ひゃあっ!せせせ制服とバッグが浮いてる!!オバケ~!!!」

「オバケはお前だ!」

「あそっか~♪」

コイツ、大丈夫なのか?

「そんな格好で学校行くのか?」

「ん?何で?」

本当に大丈夫か?人として...いや、幽霊として。

「何でって、制服とバッグだけが校内を移動する事になるんだぞ?」

「制服が勝手に歩く訳無いじゃん?」

「他人にはそう見えるんだよぉ!!」

「そうか、忘れてた~♪」

そう言うと、鏡に映った宙に浮く制服とバッグはスゥーっと音を立てずに消えていった。

「そんな事も出来るのか!?」

「私が触れてる物限定だけどね~♪」

しょうがない、連れてってやるか。


通学路を無事過ぎ、教室へ向かう途中の廊下でアホ二人に会った。

「オッス、鋼二!!」

「鋼二、おはよう♪」

声をかけてきた順番は、佐藤から秋野だ。

「ああ、おはよう」

「何だぁ?元気ねーなぁ」

「朝からドタバタでな」

「そういえば、最近いつも一緒に登校して来るのに、今日は夏野さん居ないんだね。風邪?」

秋野の質問に言い訳しようとしたその時、佐藤が不思議そうな顔でこう言った。

「夏野?夏野なら、鋼二の横に居るじゃねぇか」

何だって!?どういう事だ!!何で解る?秋野は気付いて無いらしい所をみると、佐藤のヤローには椿が見えてんのか?

「え?何処に?」

「ハァ?何いっt」

「この、バカ野郎!!!」

佐藤の台詞の途中で俺は叫んだ。

「何だと?誰が馬鹿だってんだコラァ!!」

そうだ!!椿はどうしてる?俺は椿の方へ目をやると、慌てた表情で立ち尽くしていた。

俺は佐藤の腕を掴んで走り出し

「ちょっと来い!!」

向かうは屋上だ。

「お前も来るんだよ!!」

俺がそう叫ぶと、椿と秋野が同時にビクッと肩を跳ね上げ、後を付いて来た。

「秋野は来なくて良い」

「え?解ったよ」

「オイ待て!俺を何処に」

「黙って来い!!」


さて、ここは屋上だ。ここに居るのは俺と佐藤と椿の三人だけだ。

「いい加減何故連れて来たのか説明しろよ」

「まず聞く、ここに居るのは何人だ?」

「何だってそんな事」

「良いから答えろ!」

椿がまたビクッとした。

佐藤が三秒ほど不思議そうな顔をして

「三人だろ?」

と答えた。

「じゃあ俺とお前と、もう一人は誰だ」

「夏野だろ?」

「じゃあ次だ。椿、何か言え」

「ひぇ!?えっと....こん..にちは......」

「あぁっ!どっどうも...」

聞こえてるな、一体どういう事だ?とりあえず、佐藤には聞こえない様に

「椿、アイツにお前の事言っても良いか?」

「解んないから、ご自由に」

「解った」

佐藤の方へ目をやると、あぐらかいて空を見上げていた。短気にも程があるぞ。

「なぁ佐藤、実はな」

「何だよ....」

明らかに不機嫌だ。

「この椿は、幽霊なんだよ」

「なっ.....?」

何故か椿が見える佐藤。

椿の事を明かし、佐藤は何を思うのか。

そして、鋼二は何を考えているのか......。

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