表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/68

第64話 いやだ

「さぁて、そろそろトドメと行こうか……果たして君は、どんなロードモンスターに進化してくれるのかな?」


 ……嫌だ、私は進化なんてしたくない、死にたくない。


 いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ。


「おやおや? 怖いのかい? ここから見ても震えているの、わかるよ?」


 私は恐怖のあまり、もはや後ずさりをする力すらも無くなってきた。

 私は死ぬのか……それとも進化してしまうのか……。

 どちらかは分からないが、私はもう……動く気力すらなかった。

 もう……このまま……やられた方が……。


「それでは、運が良ければまた会おう……アニマ!!」


 私は……目を閉じた。

 そして……私の体に……痛みが……。


「ぐはぁ!?」


 ……タイタンの呻き声が聞こえ、私は静かに目を開けた。

 そこに見えたのは……。


「……ロープ?」


 傷だらけのロープだった。

 タイタンはロープの攻撃を受けたのか、向こう側へ吹っ飛ばされていた。


「アニマさん! 大丈夫ですか!?」


 ロープは私に向かって手を伸ばした。

 ロープの腕はボロボロで、全身血だらけ……伸ばした手も小刻みに震えていた。

 私はその腕を掴むと、ロープを思いっきり抱きしめた。

 ロープの体温が体中に伝わり、彼女の無事が確認できた。


「ロープ! ボロボロじゃない!」

「あ、アニマさん……苦しいです……」

「あ、ご、ごめん……」


 私は咄嗟に離れ、ロープが向こうに突き飛ばした怪物に向かって構える。


「……ふふふ……あははははは!!」


 奴は立ち上がって、こちらに向かって指を差す。

 ロープの攻撃が聞いているのか、フラフラとしていて、頭がおかしくなったのか高く笑っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ