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第45話 傲慢な欲望

「綺麗に……綺麗にしなきゃ……」

「俺は偉い……偉いんだあああああああ!!」


 奴らは2人同時にこちらに接近してきた。

 私は咄嗟に、回し蹴りをし、2体を圧倒させた。

 奴らは地面に叩きつけられ、怯んでいる。


「それじゃ! 次はこれ!」


 私は剣のカードを出し、腕輪に翳した。


『ジョブチェンジ! 剣!』


 私は剣と甲冑を装備し、戦闘態勢に入った。

 奴らはまだまだやる気なのか、呪詛を唱えながら立ち上がった。


「俺は偉い……偉いんだ……俺は至高なる人間なんだ……」

「汚い……汚いぞ……全く馬鹿らしい……綺麗にしなくちゃ……」


 ……至高なる人間、馬鹿らしい。

 なんて皮肉なんだ、自分たちが下に見ていたロードモンスターに成り果てるなんてね……。

 しかも欲望が、傲慢で、凄く醜い……案外2人らしいかも。


「私が……止めてみせる……来い!」


 私は剣を構え、戦闘態勢に入った。

 奴らも殺す気でいるのか、こちらに向かって爪を立て、突進してくる。

 腕を振り下ろし、私に攻撃を仕掛けようと考えたらしいが、私は膝でスライディングをし、その攻撃を避けた。

 奴らが背を向けたのを見た私は2体に目掛けて剣を振り下ろす。

 奴らは背中を抑え、出血を抑えようとしていた。


「ぐはぁ……痛い……なんてことだ……俺は偉いのに……」

「痛い……大変だ……血で汚くなった……綺麗に……綺麗にしないと……」


 奴らは自身の傷よりも、自分たちの欲望の方が大事なようだった。

 ……まぁいい、倒れている隙に攻撃を……。


「偉いんだ……言う事を聞けえええええええええ!!!!」

「汚いぞ……綺麗にしてやるうううううううううう!!」


 剣を振り下ろそうとしたその時、奴らは血相を変え、私の体を抑えようとしていた。

 私は咄嗟に剣で攻撃を抑えるも、それが吹っ飛ばされ、丸腰状態になってしまった。

 奴らの攻撃が当たり、私は建物の壁に叩きつけられてしまった。

 幸い、甲冑のおかげで少し痛い程度で済んだが、奴らは再び攻撃を仕掛けようとこちらに向かってきている。


「まずい……かも……」


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