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第35話 ドラゴンロード

「……覚醒」

 

 女性は、そんなことをつぶやきながら……姿が変わっていった。

 背中から羽が生え、体が屈強になっていき、肌が鋼鉄のようになっていった。

 その姿は……。


「……ドラゴン?」


 ……その姿は、まさにそうだった。


「我が名はカーリナ……またの名を……『ドラゴンロード』だ」

「ドラゴン……ロード?」


 何言ってるんだ……こいつ。


「アニマさん、こいつ、自分のことをロードモンスターと……ということは」

「……喋るモンスターの……名前?」


 私たちがそんなことを話していると、ドラゴンはご名答と言わんばかりに、大きく頷いた。


「その通り……お前ら人間が言う『喋るモンスター』……それが私たち、ロードモンスターだ」


 ロードモンスター……それが奴らの名前。


「我らがロードモンスターの目的はただ一つ……人間をロードモンスターに進化させ、最終的にロードモンスターが支配する世界を作ること……」

「人間を……ロードモンスターに?」


 そういえば、最初に遭遇したあいつ、当たりとか外れとか……。

 ということは。


「あんたらの狙いは……人間を襲って、ロードモンスターとやらにすること?」

「その通り……人間に我らの魔力を注ぐと、我らと同じ生命体に進化する……そして、己の欲望を最大限までに解放し、すべてを満たしたものが真のロードモンスターとなる」


 ……進化だって? でも……。


「あんたらのせいで……どれだけの命が犠牲になったと思ってるの!?」


 今、この場に転がっている死体、それに、最初のロードモンスターが襲った人たち、水を求めたスライムが襲ったと言われてる人たち……。

 ほとんどの人が、犠牲になってしまっている。

 いわば、こいつらがやっていることは……ただの殺人だ。


「殺人ねぇ……でも、君たちは進化したばかりのロードモンスターを殺してきたじゃないか」

「そ、それは……」


 私たちが……殺しを……。

 確かに、彼らは元々人間だ。

 あのミノタウロスやスライムも……人間から変異した。

 という事は……彼らは……。

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