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四話  

投稿遅くなってすいません!!

「陛下!!地方の騎士から伝令!!スタンピードが始まったようです!!」


スタンピード・魔物の氾濫。

この国ではおよそ二百年に一度スタンピードが発生する。国内の迷宮、森、崖、ありとあらゆる地から魔物が現れ街々に襲い掛かる。スタンピードについてはまだほとんどのことが解っていない。毎回、死傷者は国内人口の4分の1以上。

私たちは歩きながら部屋に向かった。地図などはそこにあるからだ。

「魔物の数は!?」

「推定ですがおよそ十万。」

「それは本当か!?歴代でもそんな数はいなかったはずだが・・・。」

「魔力探知にての調査ですのでおそらく確かかと。」

「そうか。」

どうするべきだ?何が最善だ?情報が足りない。魔物の数が多い。まずは住民の避難だ。1番守りやすいのはどこだ?一番危険なのはどこだ?

「各地に伝令!非戦闘民はバント辺境地へ避難しろ!」

「それですと、遠くに住んでるものは時間が!」

「辺境地に10分以内で行けない場所をリスト化してくれ。」

「何をするおつもりですか?」

「私が転移魔法で飛ばす!」

「危険です!!」

「問題ない。すぐにリストを作れ。」

「しかし・・・」

「時間が無い。急げ!!」

私は部屋に行き、支度を始めた。女の服では動きにくい。私は男物の服を着て剣を腰に下げ、自ら髪を切った。腰まであった髪を肩までバッサリと切って後ろで結んだ。

「うむ。我ながら父上にそっくりだ。」

念のため、ポーチの中に幾つかの魔法薬を入れた。準備はととのった。私はまた先ほどの部屋へ戻った。

「できたか?」

「へ、陛下!?そのお姿は?!」

「そんなことは後だ!」

「あ、リストは出来ました。」

「助かった。ありがとう。」

「共の者はおつけしますか?」

そうだな・・・。大人数飛ばすのは魔力がいる。一人でも強く、私を知っているものがいい。

「そうだ、マーキス・サトライザーにする。呼んできてくれ。」

「はっ!」

しばらく経つと、ルーカスが来た。

「このリストの地まで飛び、そこの住民を全てバント辺境地へ送る。」

「飛ぶ?」

「転移魔法だ。魔力酔いはするか?」

「いえ。大丈夫です。でも魔力は大丈夫なのですか?」

「ふっ。私を誰だと思っている?魔力なら余るほどある。」

私は魔法式を展開した。

「では行くぞ!」

「はい。」

『テレポレーション』

魔力が動くのが感じられた。一瞬、体が浮くような感覚がして、すぐに見慣れた土地の景色が見えた。迷宮のすぐ近くにある土地。冒険者が多く賑やかな地だ。魔物との小競り合いが多く近くに迷宮がいくつもあるためついたあだ名は『迷宮都市』。ここに非戦闘民はほとんどいないが、戦力になりうる者が多くいる。バント辺境地を守ってもらうため、彼らの力が必要だ。

「冒険者ギルドに行くぞ。」

「はい!」

「荒くれ者が多いが剣は抜くな。絶対だ。」

「はっ!」

冒険者ギルド。冒険者が依頼を受け、報酬を受け取るための場所。

冒険者には荒くれ者が多い。貴族の命令なんて聞かない。彼らは自由の民だ。彼らに頼み事をするときは彼らが興味を引くものが必要だ。

私たちは冒険者ギルドの中へ入っていった。いつも通り賑やかだ。

「お貴族サマ、ここはあんたみたいな奴が来るようなとこじゃない。とっとと帰んな。」

絡まれても無視だ。冒険者たちの集団を突っ切って、ギルド職員の元へ行った。

「おいコラ!無視かよ!喧嘩売ってんのか!?」

無視だ。うるさいけど。

「ギルド長を呼んでくれ。すぐにだ。」

「は、はい!」

あ、知ってる職員だった。私が女王だって知ってる子だ。

「おいコラ!ここは貴族だからって威張れるとこじゃねぇんだよ!んなことも知らねぇのか!?」

あ、ルーカスが怒り始めてきた。

「貴族だからって威張れると思ってんじゃねぇよ!!ここは実力主義なんだよ!!」

うるさいな。邪魔だ。

「うるさい。少し黙っとけ。」

「あぁ!?」

「耳元で騒ぐな、鬱陶しい。」

「テメェ!俺に勝てるとでも思ってんのか!?」

予想外に私は機嫌が悪かったらしい。まぁ、彼は強いらしいしここで一回潰しとけば冒険者に言うこと聞かせやすいかも。

「思ってるね。」

「お貴族サマが俺に!?ありえねぇだろ!?」

「じゃぁ試すか?」

「あぁいいとも。表でろや!!」

「当たり前だ。ここでやるわけ無いだろ。」

「あ、あの本気ですか?」

「ルーカス、危ないから離れてろ。」

「は、はい」

相手の力量も知れないで自分が強いと思ってる馬鹿を見てるとイライラする。

「どっからでもどうぞ?」

「なめるんじゃねぇ!!」

わかりやすい剣筋だ。突っ込んできたから、剣で弾き、吹っ飛ばした。もちろん魔法を使った。すぐさま相手に近づき首に剣を当てる。

「相手の力量も知らねぇで喧嘩売ってんじゃねぇよ。」

相手は目を見開いている。負けると思ってなかったのだろうか。それともこの口調?まぁどうでもいい。

「お待たせしました〜ギルド長をお呼び・・・って、えぇ〜!!」

「すみません。喧嘩を売られたのでつい買っちゃって。」

そう言った途端、職員の子は喧嘩を売ってきた人に駆け寄って矢継ぎ早にこういった。

「何考えてるんですか死ぬ気ですかあの方に喧嘩売るなんてなんでそんな馬鹿なことを馬鹿なんですか!!」

「へ・・・?」

喧嘩売ってきた人が惚けてるとギルド長が近づいてこう言った。

「オメェ、俺も敵わねぇお方に喧嘩売るとか勇気あんなぁ。ん?」

「ギ、ギルド長が敵わない!?まじですか!?」

「マジだ!!・・・陛下、この馬鹿にはよーく聞かせとくんでどうか不敬罪だけは勘弁してくださいませんか!?」

「あぁ。気にするな。」

私は剣を引き、鞘に収めた。

「ありがとうございます。」

「へ、陛下ぁ〜!?」

「改めて、お見知り置き願おう。この国の女王を務めている。ラディア・エンペル・シャドネイラーだ。ついでに少し前までシャドウとして冒険者もやっていった。」

「シャ、シャドウって・・・。申し訳ありませんでした!!!」

見事な実力主義。

「あの陛下、冒険者やっていたとは?」

「その話は後だ」

「はい」

「ところでギルド長、急に呼んで悪かったな。」

「いえいえ。それで、ご用件は?」

「スタンピードが発生した。」

ギルド長が目を光らせ真剣そうな顔になった。

「ほう、なるほど。では、詳しい話はこちらで。」

「あぁ。」

私たちはギルド内の応接室へ向かった。

いつもより長いです。(嬉しい)


この小説と、もう一つ書いてます。『公爵令嬢は最強の冒険者を志す』

興味を持った方は是非是非読んでみてください!そしてブックマーク登録、高評価、よろしくお願いします!

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