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二話

「なるほど。アストル様が陛下との婚約を破棄し、次の婚約者を、ということで私が呼ばれたわけですか。」

「うむ。」

「しかし公爵、余は・・・。」

「陛下は彼のこと、お嫌いでは無いでしょう?」

「嫌いなどではない。でも、でも私は・・・。」

私は幸せになってもいいのだろうか。私には双子の兄がいる。名はカイザー。本来なら彼が王になるはずだったのだ。なのに彼は私を庇って呪いを受けてしまった。彼も幸せになるはずだったのに、私のせいで彼は幸せになれなくなってしまった。兄の幸せを奪っておいて、私は幸せになっていいのか?

「陛下。あなたも幸せになって良いのですよ?」

公爵はまるで私の心を読んだかのようにそう言った。

「陛下は幸せになるべきです。不幸せな王が王座について、国民は幸せになれますか?」

「それはそうだけど、でも・・・」

「陛下、これは我ら貴族全員の願いです。貴方様はボロボロになった国を立て直された。国民は皆幸せになれたのです。今度は、あなたの番です。幸せになってください。」

「私は、幸せになっていいのか?」

「はい。」

「兄は私のせいで呪われたのに?」

「それでもです。」

思わず涙が溢れてしまった。ずっと我慢してきたのに。心の底にしまっていたものが溢れ出てしまったかのように。

「そう、か。」

「陛下。」

ルーカスに呼ばれた。なにやら真剣そうな顔だ。

「陛下、私と婚約してくださいませんか?」

「え・・・?」

今、ルーカスはなんて言った?

「私と婚約してください。」

「私でいい、のか?こんな私で?」

「ずっとお慕いしておりました。できることなら、私はあなたと婚約したい、そう思っておりました。」

止まりかけていた涙がまた溢れ出てしまった。

ずっと、彼が、ルーカスが好きだった。憧れていた。それを今までは隠してきた。でももう、隠さなくていいんだ。

「私も、あなたが、好きです。」

「婚約してくださいますか?」

「はい。」

すごく嬉しい。ずっと叶わないと思っていた夢が叶った。私はしばらくの間、泣いていた。

涙がひいて、私は急に恥ずかしくなってきた。

「コホン。公爵、アストル殿との婚約破棄と、彼との婚約を発表してくれ。」

「はい。かしこまりました。」

公爵は微笑みながらそう言った。父が亡くなって以来、親代わりだった彼は、ずっと私の幸せを願っていたんだ。

私は彼の後ろ姿に向かってこう言った。

「公爵、ありがとう。」

あなたには感謝してもしきれない。

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