時代を超えた出会い
遅れてすいません。ちょっとだけ手も加えます
南西偵察艦隊旗艦金剛の艦長岡本 真司は困惑していた。
当初この世界は技術力が中世並みの国が多数を占めていて、大日本帝国が1番発展していると思っていた。が、どうだろう。
今レーダーに写っているのは明らかに中世の技術レベルでは作れない全長が40m近くもある飛行"機械"であった。
最初岡本がレーダーを見た時は船だと思っていたが、次にレーダーに写った時にものすごい長い距離を移動していたので飛行機械だと思いどれくらいの速さが出ているのかを計算した結果、およそ800km/時は出ているであろう飛行機械だったのだ。
岡本は恐れた、祖国がこのような飛行機械を持っている国に蹂躙されてしまうのではないか、と。
ここまで技術が発展していれば無線がおそらくあるであると想像したので無線を入れてみる事にした。
「通信士!未確認飛行機械に無線を入れろ!」
「了解」
『ジージッジ..こちらは日本国海上自衛隊所属P-1機長大谷だ。応答を願う』
「なっ日本国...?...」
岡本は大大大混乱した。今日本国と言ったか?日本?我が国と同じ名前ではないか?どういう事だ?一体何がどうなってんだ?
『んっ?反応が?こちら日本国海上自衛隊所属P-1機長大谷 章二!応答願う!』
「す、すまない!こちら大日本帝国海軍南西偵察艦隊旗艦金剛艦長岡本 真司、すまないが貴方達の所属をもう一回お聞かせ願いたい。どうぞ」
『...は?』
まあそれは混乱するであろう。
相手もまさか無線の相手が自分達と全く同じ名前だとは思いもしないだろうからな。
『す、すまない、了解した。我々は日本国海上自衛隊に所属しているが、、』
「..ん?が、どうしたんですか?」
やはり日本国という名前らしい。
それに緊張して敬語になってしまった。
部下達も口をパクパクし、何か言いたさそうにしているが喋らない。流石私の部下だが...どうしたんだ?続きが気になる。
『、確証はできないが..我々はあなた方の子孫だと思う、、』
「「「「「は?」」」」」
海上自衛隊 P-1機内
先程は驚いた。
レーダーで見つけた艦隊が自らを大日本帝国海軍と名乗ったからである。
思わず「は?」と皆口に出してしまった。
大谷は大日本帝国とは歴史の教科書に書いてあるあの大日本帝国か?と思った。ただただでさえ国が別世界に転移しているからこのような事が起こってもおかしくないと思ったので、
向こうに我々はあなた方の子孫だと思うと伝えたら向こうも「は?」と我々と同じ反応を返してきた。なのでとりあえず、
「詳しい事はいつか話しましょう。我々はあなた方の事を写真に撮り、本国に伝えなければなりません。
恐らくあなた方もこの機体の写真を撮って本国に伝えなければいけないと思います」
『...はい。我々もそうするつもりでした。では詳しい事は後日恐らく派遣されるであろう外交官同士話し合いましょう』
「はい。それではまた」
大谷はそう言って通信を切った。
「かなり興味深いな...」
「はい!最初は驚きましたが金剛ですよ!金剛が生で見れるなんてそれだけで運を全て使いきってしまったようです!」
「そんな事で運を使うなよ。よし早く写真を撮って本国に送信だ!」
「「「了解!」」」
そうしてしばらく進むと例の艦隊が見えてきた。
そしてそこにはインターネットでよく見る戦艦金剛の姿があった。
「...かっこいいな」
「やばいです。体が震えてます、やばいです」
「そうか、よかったな」
金剛はインターネットで見てもかっこいいと思っていたが、実際に見ると男の中のロマンがダンスをし始めるほどにかっこよかった。
今なら部下のミリオタが感じる気持ちが分かった気がした。
「よし、写真に撮ったな?ではしばらく上空を旋回して本国にデータを送信しろ、送信できたら帰還する」
「了解」
こうしてデータを日本本国に送り、岡本達は満足そうな笑顔で帰っていった。
現代日本
東京都 首相官邸
そこでは南東の海に大日本帝国の艦隊が現れた事に関して緊急会議を開いていた。
「...この情報は本当なのだな?もしこの情報を発表し後からこれは誤った情報でした、なんて言ったら社会から批判の大嵐だぞ」
「はい。しかし無線の記録や金剛の写真もあります。写真の戦艦は本物の金剛だ!と専門家が興奮していましたし、この艦艇は空母飛龍だ!と言ってまた大はしゃぎしていましたから本当だと信じてよろしいでしょう」
「うむ..仕方がない信じるか..国が転移するなんて事も起きているから今更これほどではあまり驚きはしないが、神々は我々に何を求めているんだ?」
「分かりません。ただ総理、今は国民にどう発表するかを考えなければいけません」
「そうだったな...よし今すぐに記者会見を開こう。
国民には旧大日本帝国海軍に所属していると見られる艦隊と接触、旧大日本帝国もこの世界に転移してきている可能性が高い、と言っておくか、原稿を用意しろ」
「了解しました」
東京都 首相官邸 記者会見室
ここでは総理が緊急会見を開いていた。
「...この写真にも本物の戦艦金剛や空母飛龍と思われる艦艇が写っており、これらの情報は本当だという可能性が高いと我々は思っております。今までの情報から、大日本帝国がこの世界に我々と同じ様に転移してきているという可能性が非常に高いと思われる、という事が政府の見解であります。では1人1つ質問をどうぞ。え〜はい、そこの方」
「東京軽材新聞の若林です。金剛や飛龍の他にも艦艇はいたのですか?もしいたならばその正確な数とできれば艦種もお願いいたします」
「はい。今回は他にも艦艇はいました。重巡洋艦や軽巡洋艦と思われる艦艇が5隻、駆逐艦と思われる艦艇が8隻他にもいたそうです。残念ながら正確な艦種は未だ特定には至っておりません」
「ありがとうございます」
「え〜ではそこの方」
「NHAの鳥松です。今回はなぜ完全に確定している情報を出さなかったのですか?それともしこの情報が間違っていた場合はどう責任を取るおつもりですか?」
「はい。この情報を国民に隠していて、本当だった時になぜ隠していたのだと批判される事が目に見えていますのでこういたしました。更に今回の情報はほぼ100%確定だと思っているので、責任を取るつもりも予定も一切ありません!」
「いえそういうことではなく...」
「質問は1人1つですよ!」
「え、は、はい、、」
有永首相はもう遊び半分に記者会見の時は鳥松を選び発言させていた。遊んでいたと言っても過言ではなかった。
こうして記者からの質問をこの後もたくさんされ、
会見は無事終了した。
おやすみなさい。最後まで読んでくれてありがとう!ブックマーク登録と評価おねしゃふ