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異世界転移組"日本"  作者: ぱいちぇ
第1章〜異世界転移〜
4/20

昭和日本

遅くなりました!おやすみ!



1941年1月3日

東京府 首相官邸


「これでカンドロス王国とスルー連邦合衆国両国との国交をが樹立できたのか、疲れたから少し休む..」


「失礼します!」


「はぁ...ノックくらいしたらどうだ..それでどうした?」


「南西方面偵察艦隊旗艦金剛が日本国海上自衛隊と名乗る航空機と接触した模様であります!」


「日本国?我が国と国名がかなり似ているなというか同じだな...それに竜ではなく航空機か、これは期待ができそうな気がするな」


第40首相東條 英樹は疲れながらも日本国という自国と同じ国名の国について興味を持ち始めていた。

もしかすると彼等は我々の先祖で以前に転移でもしたのではと思い始めていた。

そして彼等が航空機を持っている事にも驚いていた。

この世界に我々と同じ程度の技術を持っている国がいるかもしれないと貿易面で期待していたと共に驚異としても捉えていた。

ここでなぜ彼等が現代日本と同じ世界にいるのか、話すと長いが説明しよう。


時は1941年1月1日、それは起こった。


すでにその時少し歴史が変わっていた。

全陸海空軍や、在外日本国民などの全ての国民が突然12月31日夜に一瞬気を失い、気付いたら全国民が日本列島(沖縄や島々含む)の中にいたのである。

この時点で既に神の仕業だと誰もが考えたが、神の仕業だという事を更に国民が信じる事件が起きた。

それは陸地は見えるが明かりが全く付いていない朝鮮半島方面へ偵察に向かった陸軍航空隊が出発して10分足らずで戻ってきて朝鮮半島にたどり着く事ができない事だった。

偵察をしに行ったパイロット達に聞くと、

「しばらく真っ直ぐに飛んでいてが、気がつくと日本列島に逆戻りしていた」

と皆が口を揃えて言うのであった。

この時点で皆神様の仕業だという事を理解したが、

何をしたいのかが分からなかったため大人しく何かが起こるまで待っていた。

そうして1時間ほど経ち日付が1月1日になった時、

小さな地震が発生した。

幸い地震はとても小さかったようで、家が倒壊したりする事はない、と天皇陛下や政府首脳陣達が安心していた時に急に頭の中に誰かが直接喋りかけてきた。

その謎の声によるとーー


『お前達には我々の星を救ってもらいたい』


と言っていた。

最初神の声だと分かりながらどういう意味か分からなかった。

まず我々の星とはどこであろうか?

地球か?いや地球ならこんな事はわざわざしないだろう、そして神なら星を救う事など容易いのではと思っていた。

こうして国民達は頭の中に『?』を残したまま今しなければいけない事をしていった。

ここからの動きはとても迅速であった。

まず彼等は今分かっている事と問題点そしてそれらの解決法を挙げて行った。

〈分かっている事と問題点〉


1.ここは恐らく地球ではないどこか。

2.我々はこの星を救わねばならない。

3.大量の元在外日本国民の衣食住。

4.慢性的なな食糧、資源不足。


これらが主な分かっている事と大きな問題であった。

次にそれらの解決法である。

〈それらの解決法〉

・1に関しては地球に戻る事はできないと判断した。


・2に関してはまず情報を集めなければいけないという結論に至った。何から救わねばいけないのかが分かったら救う事が可能かどうかを判断する。


・3が一番厄介であった。今はホールや講堂などになんとか押し込んでいるが、既に不満が出ている事を皆知っていた。

なのでこの惑星内に移住可能な場所があった場合そこに移り住み開拓してもらおうと考えていた。それまではなんとか耐えてもらうしかない。


・4に関しては米が自国で賄えるが、それ以外の作物などはほとんど生産されていないので、これから出会えるであろう現地の国からの輸入と国内の漁師の数を増やし、魚と米を中心にかぼちゃなどを家庭菜園で作ってもらい安定的に供給されるまで耐えてもらおうと考えた。

そして情報を集める為に偵察をすることにした。

空母機動艦隊と航空隊を四方に派遣して偵察させる事が決まりそれから1時間ほどで各艦隊は出航した。

そしてそれからまた1時間ほどで大陸発見と西方偵察艦隊から連絡があった。

なので同行させていた外交官に交渉をさせる為に近くの港に寄港してもらった。

下がその時の様子である。



カンドロス王国 ティランナー港


「まるで中世の街並みだな..」


同行していた外交官上田 和成は駆逐艦島風に乗っていた。今から島風に積んである大艇で先にあの港まで先遣隊が行き向こうに用件を伝えてから行くらしい。


「別世界の国との外交一番乗りだな..これは歴史に残るかもしれない」


「そうだな、だけど失敗してダメダメ外交官として歴史に残るのか、成功してお手柄外交官として歴史に残るのかどっちか俺も楽しみだよ」


「お前なぁ...」


上田の補佐官である斎藤が嫌味を言う。

この2人は幼なじみであり上田が先に昇進したのが気に食わないのか嫌味をたまに言ってくるようになった。

だがそれでも2人はとても仲が良く、競い合っていた為、きちんと仕事をするので周りからは【2人で1セット】で完璧と評価が高かったので今回艦隊についていく事が決まったのであった。


「失敗はできない、祖国の運命がかかっているのだ。きちんとやろう」



カンドロス王国 ティランナー市 ティランナー邸


その頃ティランナー邸ではティランナーを治めるティランナー家当主エリザックが慌てていた。

急に沖合に馬鹿でかい灰色の船が現れたのだ。

先程ブーンという声で泣くワイバーンような何かが飛んできており少ししたらどこかに行ったという奇妙な出来事でただでさえ領内が騒がしかった所へあの馬鹿でかい灰色の船が現れたのだ。

領内は大パニックになっており領主として早期対応をしなければいけなかった。


「沖合の灰色の船から小さな船が降りてきて責任者と話しがしたいと言ってきました!!」


「相手はどこの国だ?まさかギガ王国の新兵器じゃないだろうな...」


「いえ!相手は大日本帝国という国から来たと言っており外交を結びたいそうです!」


ギガ王国ではないのと相手が外交をしたいと言ってきたという言葉を聞き少し落ち着きを取り戻したが1つ疑問に思った。


「その、大日本帝国とはどこだの国だ?」


「分かりません、新興国では?」


「阿呆!新興国があんなでかい船を作れるわけがなかろう!裏世界の国か?とりあえず会いに行くぞ!」



ティランナー港


「はぁ、ようやく着いたな」


「本当だな、思ってたより遠かった...」


「先に兵隊さん達が行ってくれたおかげでもう準備は整っているようだが、あれだな?随分と物騒だな?」


「本当だな..威嚇でもされてるのかな」


これは王国側が警戒して大量に動員した兵隊達であったが、上田達には少しインパクトが強すぎたようだった。

その中から1人身なりが綺麗な人がでてきた。


「ようこそ我が領地ティランナーへ。私はこの領地を経営しているティランナー伯爵です。我々はあなた方を歓迎します!と言いたいところですがまずはあなた方がきた国の事について話してくれませんか?」


「初めまして伯爵殿。私は大日本帝国から来た外交官の上田と申します。分かりました、なんでここに我々が来たかという事と我が国の事をお教えしましょう」


「上田殿、親切でありがたい。ではこちらへ」


ティランナー伯爵に案内された場所は色々調度品が飾ってありいかにも豪華って見た目の屋敷に入っていき、その内の1つの部屋に案内された。先についたところで早速上田達は今回の経緯について話した。

ティランナー伯爵は終始真面目に上田の話しを聞いていた。


「そうですか、大日本帝国の事はよく分かりました。

つまり貴国は我が国と貿易をして食糧を得たいと?」


「そう言うことですね」


「ただ我々にどんなメリットがあるんですか?」


「貴国のメリットは我が国の軍艦や商船が入れるだけの港の建設する事や道路の補強、鉄道網の整備などをいたします」


ティランナーは島風の事を1番大きな軍艦と思っておりまさかこれ以上大きな船があると思っていなかったが、後々知る事になる。

それに鉄道というものも気になるし、あんなに大きな船を作れる技術を持つ国のインフラを我が領土に建つ事を想像したら自分にはメリットだらけだったのでもちろん了承した。

カンドロス王にも国同士の貿易を行う様に働きかける事を伝えたら更に上田は喜んでいた。


こうして昭和日本はカンドロス王国と同様にスルー連邦合衆国とも貿易協定を結びとりあえずは安心したのであった。

最後まね読んでくれてありがとうございます!

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