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異世界転移組"日本"  作者: ぱいちぇ
第1章〜異世界転移〜
3/20

出会い

遅くなりました!



竜騎士アルザスは混乱していた。

少し前にかなり大きな嵐に出会い仲間達と離れ離れになってしまったが愛騎のロードとの連携でうまく嵐を掻い潜ってきた。

そして疲れたので近くにあった小島で一休みし、その小島がどこか分からなかったので周囲を散策をしていた時だった。


「な、なんだあれは...」


そう。竜騎士アルザスは日本の領空に向けて飛び立っていた為、航空自衛隊のスクランブル機と接触したのである。

これが後のコルド帝国竜騎士日本領空侵犯事件となったのだ。


「は、速い、、帝国のワイバーンγよりも速いのでは...?こ、こうしちゃいられん速度をあげて臨戦態勢だ!」


こうしてワイバーン連絡型β+に乗っているアルザスは最高速度の400km/時まであげた。

本当は450kmまで出せるがワイバーン連絡型β+は速度が速い変わりに体がでかくとても疲れやすく、450km/時を出すと5分で疲れるからである。

だが400km/時なら30分飛び続けることが可能なので逃げる時は400km/時ほどが実質的な最高速度なのである。

しかしF2-Aが1200km/時で追いかけるため当然逃げられるはずもなくF2-Aが追いついた。


「くそっ!追いつかれた!なんだこの細長い形は!ん?ひ、人?」


そこには人が乗っておりこちらに速度を合わせてきている細長くてでかい化け物がいた。


「手を振っている?ついて来いと言っているのか...?」


相手のジェスチャーを理解し親指をぐっとたてた。

すると相手も親指をぐっとたててきた。

とりあえず殺されなくてよかったと思うアルザスであった。



北海道 航空自衛隊千歳基地


そこには黒崎がその上官佐々と共にアルザスに質問をしていた。


「ではあなたはコルド帝国という国の竜騎士であり嵐に出会い仲間達と離れ離れになった後に島で休憩、その後飛び立った先が我が国の防空識別圏で黒崎と出会ったと...」


「は、はい、そうです...」


アルザスは圧倒されていた。誘導されて行った場所の近くにものすごい広く発展した街があり着陸した後もそこには先程の鉄でできた竜がうようよといたからである。中にはものすごく大きな竜もいた。

さらにここがこの国の首都ではないという事にも驚いた。そして首都を見てみたいとも少し思った。


「ではあなたはあなたの竜と共にコルド帝国に送還する事になると思いますが我々はこの世界の事を何も知りません。何か知っている情報やコルド帝国の礼儀作法を教えてもらってもいいでしょうか?」


「は、はい、えっとコルド帝国の歴史ですが...」


こうして佐々達が得られた情報がコルド帝国は1000年の歴史を持つ国でこの100年に2回イギンス連邦に侵攻されどっちも負けてしまったが反省し国土を守る為に絶賛軍拡中だという事。

他にもドイス帝国やイトリー共和国などという国と貿易をしているらしい。

そして砂漠が国土の半分を占めているらしくそこの土地はたまに黒い水たまりがあったりするのでみんな気持ち悪がり近づかないらしい。


「おい黒崎、砂漠にある黒い水って石油の事じゃないか?」


「ええ、そうですね、おそらく石油です。これが本当だった場合資源問題の1番難関の石油が解決できますから異世界に転生したかもしれない日本にとってとても喜ばしい事でしょう」


「よしすぐに大佐に連絡しよう。これで心配していた石油不足による自衛隊活動停止みたいな事がなくなりそうで安心だ」


「そうですね。ただすこしスムーズに行き過ぎているというかドキドキ感がないですよね、」


普段から日本転移系小説を読んでいる黒崎からしてみればすこしスムーズに行き過ぎているような気がしてムズムズしていた。

だがそんな黒崎を無視してすぐに大佐に連絡している佐々はとても喜んでいた。



東京都 首相官邸


ここでは総理が明日行われる国会で質問攻めに会う事が確定しており落ち込んでいる有永総理がいた。


「はぁ...どうにか明日の国会で上手く立ち回れる材料はないかな...」


そんな有永に天は味方をしたのであろう。


「総理!今朝千歳基地に降り立った竜騎士からの証言でコルド帝国に石油がかなり埋蔵されている可能性があると分かりました!」


「なに!それは本当か!よし!これで明日の国会を乗り切れられるぞ!...だが『竜騎士がいるなら防空識別圏がある可能性があるじゃないですか!どうするんですか!』って言われたらどうするか...だがそこは謝罪して資源問題が解決しそうな事を話せば大丈夫か...」


このように有永は国会での対応を考えながら仕事をしていた。



翌日 東京都 国会議事堂


そこでは法連議員と有永首相が口論をしていた。


「竜騎士がいるなら防空識別圏がある可能性があるじゃないですか!どうするんですか!」


「え〜この件に関してましては先程決まった自衛隊のコルド帝国とカンドロス王国への海上自衛隊派遣が終わり無事に国交が樹立してから正式にカンドロス王国へ謝罪したいと思っております」


だが偵察機はかなり高い上空を飛んでおりカンドロス王国の竜騎士が飛んで来なかったことからバレていないと思われた。

だが謝罪すると言ってしまったので謝罪しなければまたそれにつけ込まれる為謝罪する事に決めた。

ちなみに偵察機によるときちんと都市が確認できた為写真を撮ってきてもらった。

それを国会で提示し今になる。


「え〜そして昨日コルド帝国から飛来してきた竜騎士によると『コルド帝国の半分は砂漠に覆われており黒い水が湧き出ている場所がある』とのことです。

これは推測するに石油だと思われます。

かなり広い範囲で砂漠が広がっているので埋蔵量はかなり期待ができるので派遣した自衛隊にサンプルを回収してきてもらい石油と確認が取れた場合交渉次第で現地で原油を採掘し日本に輸送できたらいいと考えております」


有永首相は勝ったなと思った。これで文句を言う奴は批判されるだろう。

そして有永の予想通り誰も文句は言わずに国会は終了した。



神奈川県 横須賀在日米軍基地


ここでは在日米軍の幹部達が今後について話し合っていた。


「本土との連絡が絶った今、我々の立場は失われつつある。だがここで反抗しても自衛隊に勝てるわけでもないし未来もない。なので我々は日本政府の意向に従う事にした」


「し、しかし!日本は我々の立場を本当に保証してくれるでしょうか?」


マイケル少将は心配性の性格からアライジャ中将のアイデアにあまり乗り気ではなかった。

しかしアメリカとの連絡がつくまで日本に極力従わなければ立場も失い食糧も供給してくれなくなるかもしれない。在日米軍3万人ほどの命を背負っている者からしてこうせざるは得なかった。


「仕方がないのだ。さっきも言ったがこうしなければ我々に未来はない。逆に何かいいアイデアがあるのか?」


こうアライジャが言うとみんな黙ってしまった。

そしてこのまま会議はスムーズに終わりアメリカ合衆国と連絡が取れるまで日本政府に極力従う事に決定した。



東京都 首相官邸


「総理、在日米軍から連絡です」


内容はアメリカ合衆国との連絡がつくまで在日米軍が大損をする様な事がない限り日本政府に従うとの事だった。そしてアメリカ合衆国大使館のファンタシア大使の了承も得てるとの事であった。

在日大使のファンタシア大使は気がそこまで強くなく、だからといって弱いわけでもなかった。なのでアメリカ合衆国を建国する!などと言う事は言い出さなかったのである。


「在日米軍は新しく国を建国する!とか言ってくると思っていたがかなり大人しかったな...」


「はい。ファンタシア大使はとても温暖な方ですからね..とりあえず何事もなくてよかったです」


「あぁ全くだ」


こうして厄介事であった在日米軍の問題が日本政府が支援する代わりに在日米軍は実質的に日本国自衛隊になる様なもので有永首相は顔には出さなかったがものすごく上機嫌であった。



同時刻 南東に向かった偵察機


「南東方面は小さな小島があるくらいで特に何もないな...」


この頃日本政府は日本周辺を知るため全方位に向かって頻繁に偵察機を飛ばしていた。


「ええ、レーダーにも特におかしな物は...ん?」


「どうした?」


「これは...ここに大型艦と見られる船を含む艦隊15隻を発見しました!」


そこには大型艦2隻中型艦5隻小型艦8隻と思われる艦隊が北東方面から南西方面に向かって進んでいた。


「とりあえず接触を試みよう!しかし、この大型艦2隻は200mを超えるほどの大きさだからかなりでかいな...」


「はい。この世界の中でも強国なのかも知れません!これは貿易面でかなり期待ができます!」


「うむ、そうだな」


そしてしばらく進んだ時にそれは起こった。


「機長!対象艦から無線です!」


「既に無線も使用しているのか...よし!繋げ!」


「ジージッジ..こちらは日本国海上自衛隊所属P-1機長大谷だ。応答を願う」


これは運命の出会いとも言えるであろう。


『なっ日本国...?...』


「んっ?反応が?こちら日本国海上自衛隊所属P-1機長大谷 章二!応答願う!」


『す、すまない!こちら大日本帝国海軍南西偵察艦隊旗艦金剛艦長岡本 真司、すまないが貴方達の所属をもう一回お聞かせ願いたい。どうぞ』


「「「「...は?」」」」

現代日本と昭和日本の出会いでした。次話で昭和日本について書いていきます。次話は今日の4時に投稿したいと思います。読んでくれてありがとうございました!

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[一言] 「よしすぐに大佐に連絡しよう。これで心配していた石油不足による自衛隊活動停止みたいな事がなくなりそうで安心だ」 「そうですね。ただすこしスムーズに行き過ぎているというかドキドキ感がない…
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