衝突
随分遅くなりました。
旧太平洋 現アリマヌス海 海上
「この俺たちが運んでいる石油がみんなの幸せに繋がると考えたらやる気が出てきるよなぁ」
「本当だぜ。ただ最近俺たちみたいに石油運んでる船が木造船に追いかけられたらしいんだぜ」
「俺もその事件知ってるぞ。新しい衛星のお陰でニュースが観れるようになったからな」
「その事件なんだがよ木造船は聖ミリシマム国っていう国の軍艦らしくて、それが10隻くらいで追いかけてきたっていうんだからさ」
「世の中物騒になったもんだな。その船はどうなったんだ?」
「木造船とタンカーだったらそりゃタンカーが速いから逃げ切れたってさ。俺たちもそんな目に合わないといいけど...」
「本t...んっ?あれはなんだ?」
「おいおいあれが例の聖ミリシマム国の軍艦さんじゃあねぇか?」
「噂をしたらきちゃったかぁ」
「船長に報告しよう」
「そうだな。行くぞ!」
哨戒航行中のあたご艦内
「旧太平洋沖にて救難信号をキャッチ」
「無線繋がるか?」
「はい...繋がりました」
『こちら日本国海上国防軍所属あたご艦長竹林です。どうされましたか?』
『こちらひばな艦長村山です。今20隻くらいの帆船に追いかけられています!助けてもらえませんでしょうか?』
『その帆船に旗などはありますか?』
『白い旗に剣が3本描いてあります』
『おそらくそれは聖ミリシマム国の艦船ですね...やつらまた、了解しましたとりあえずそこから北北西の方角へ向かってください』
『北北西ですね?分かりました!どれくらい進めばいいですか?』
『20分ほど進んでください』
『分かりました』
〜15分後〜
「よしレーダーで確認できたな?」
「はい。1つのタンカーらしき影と22この帆船らしき船が確認できます」
「よし!SH-60Jを帆船に向けて立ち去るよう勧告しろ」
「了解しました」
聖ミリシマム国第93艦隊
「はははっ!見ろよあれ!あんなにでかい船が俺らの軍艦見たらのこのこと逃げて行きやがった!」
「でもあいつら速いな、、今日みたいに風がめっちゃ強くなきゃとっくに逃げられてたぜ」
「あんな船沈んじまえばいいのによ!」
「あ?なんだあれ?」
『こちら日本国海上国b..』
「日本国だってよ!撃ち落とすぞ!ロケット弾持ってこい!」
「よっしゃ!早く持ってこい!」
「よし配置についたな?目標日本国鉄羽竜!撃て撃て撃てー!」
バシュッバシュッバシュッバシュッ
「あ!1発当たったぞ?ふはは!あいつら煙が出てやがる!もっと撃てぇ!」
「ちっ!あいつらほんと逃げ足だけははえーな!くそっ!追いかけるぞ!」
あたご艦内
「あいつら撃ってきやがったか!くそ!正当防衛射撃の許可を取るんだ!」
「はい!...許可取れました!」
「SH-60Jの被害は!」
「"敵艦"のロケット弾の威力が小さかったお陰でローターの故障程度です!」
「了解!タンカーはどこだ?」
「あそこを航行してます!」
「敵艦は!」
「ヘリがもう帰ってきているのでもうすぐだと思いますが...あっ!見えました!」
「よし!ロケット弾を発射してきた船は?」
「あの先頭の船です!」
「日本を辞めるなぁ!正当防衛射撃開始!ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!!!!」
ドンッドンッドンッ
「射撃やめ!戦果報告!」
「全弾命中!標的傾いています!あっ!火事も発生しています!」
「よし!これで日本の怖さを思い知ったか!撤収!」
「アイアイサー!」
日本国首相官邸
「ついにやったか!あいつらにはムカついてたんだよなあ!」
「やりましたよ!これで当分何もしてこないといいのですが...」
「まあ、当然プライドが傷つけられたんだから何か講義してくるだろうな、まあでもスカッとしたな」
「全くです」
聖ミリシマム国聖都エイリーン
「なぁんだぁとぉぉ!!!」
「も、申し訳ありません!!!」
「うるさい!くそ!日本国め!」
「しかしあのギガ王国に対して圧倒的な猛威を振るったという通称鉄羽龍を撃退できる事が分かりました!」
「うむ、確かにそれはいい事だ。あのロケット弾を大量増産しておけ。そして国民に我々を攻撃してきた鉄羽龍を見事撃退し我々の損害はなしと大々的に宣伝しておけ!」
「はっ!」
第二帝国 サンド・ニイル 帝都バットホイール
「その日本国とアル・メドルが通商を開始しているとは本当か?」
「はい。アル・メドルに侵入しているスパイがある新聞に書かれていたと言っております!」
「くそっ!日本国とやらに本格的に非難声明をだせ!確かこの間日本の商船と聖ミリシマム国の軍艦が衝突したらしいな?その事を非難しろ!」
「了解しました!」
神聖エルスタリアン大帝国 神都マルクアースト
「今回のこの件は絶対に日本は少しの被害しか受けていなくて逆に聖ミリシマム国の軍艦1隻が沈没したっていう日本の報道が正しいだろう。皆もこの間きた日本の商船を見ただろう?悔しいがあのような大きな船は我々も戦艦くらいしか作れない。今回は聖ミリシマム国に非難声明を出しておこう。皆も異論はないな?」
「もし日本国と聖ミリシマム国が戦争を始めたらどうなるのでしょうか?」
「おそらく日本国に友好的な国々と聖ミリシマム国に友好的な国々が戦争を始めるだろうな。もしそんな事になったら世界大戦が始まってしまうよ。我々は中立だがな」
「なるほど。ありがとうございます」
A大陸A国
「なんか北西に新しい国が転移してきたんだってな」
「そうらしい。なかなか技術が高いらしいから空軍が長距離爆撃隊200機で偵察しにいったらしいよ。まあ爆弾の代わりに燃料タンク積んでるけどどうせバレないから大丈夫だろうね」
「そうだな。長距離爆撃隊って13000kmずっと燃料補給要らずに飛べる爆撃機『ボム』で構成されてんだっけ?」
「そうだよ。まあ13000kmずっと食べるっていっても片道6000kmくらいしか飛ばないからそんなだけどな」
「詳しい事は知らん!俺は医学部門社だからな」
「そうだな。じゃあ俺は今日寝る!おやすみ」
「おやすみ」
大日本帝国 首都東京上空
「おいGZ9543、下のあの街が転移してきたっていう国の内の1つの首都か?」
「結構大きいな、今までの中で最高規模かもしれん...ん?なんか鳴ってる?
「本当だウーンウーンってかすかに聞こえる。あ!ライトだ!まさか俺達気付かれたか!?」
「そんなまさか!ん?なんだあれ!」
「あれはロケット機か!?やつら技術水準が高いって聞いてたけど俺達のバリバリ現役戦闘機『スカイ』と同じ水準まで行ってるとは」
「とりあえず撤収だ!」
そこには現代日本からの技術提供の末配備されたレーダー網に引っかかった爆撃機を確認しにきた"ジェット"戦闘機『桜花爛漫 改』がいた。
これが未だこの世界の国もよく知っていない国、A国と大日本帝国の初のコンタクトであった。
ありがとうございます。




