大戦の足音
第3章やで
あの後、日本とメリー機械連合王国は神聖エルスタリアン大帝国の使節を仲介として話し合った結果が以下の通りだ。
1.日本国はメリー機械連合王国に対して装甲巡洋艦シュレッティンとその乗組員を返還する事。
2.メリー機械連合王国は装甲巡洋艦シュレッティンの乗組員達の家族を牢屋から解放し何の罪にも問わない事。
3.今後日本国とメリー機械連合王国は外交を結び、今回の事を根に持たない事。
4.メリー機械連合王国が今戦争をしている日本国との争いを止める事。
以上が日本国とメリー機械連合王国の間で結ばれた仲直り案であり、メリー機械連合王国は4番に関して少し考えたもののなんとか両国共この案を飲んだ。
しかし裏でメリー機械連合王国の国王であるメリーズマン十世は物凄く憤慨していた。が、流石に第1最先端列強国に逆らう事は出来ず一応署名する様に指示をした。
日本国使節はメリー機械連合王国に訪れていた仲介使に日本の使節がいつ神聖エルスタリアンに到着するかを伝え、そのまま補給の為に一度大日本帝国へ向かった。
そしてそれから半年が経った。
日本国 東京都首相官邸
「またメリーの嫌がらせか、、」
「はい。今回もいつもの様にメリー機械連合王国所属の軍艦が我々の民間船の隣を航行して挑発しているみたいです」
「メリーにも困ったもんだな、、まるで前世界の中国の様だ」
「ですが中国よりも挑発的ですよ。中国は1週間に1度という頻度で貿易船を煽るなんて事した事ないですからね」
「全くだ」
半年前の事件で日本の事が大嫌いになったメリーズマン十世は日本に対して一部の都市でしか商売を認めなかったり、日本の貿易船を煽ったり、日本大使館に石を投げさせたりしていた。
「国民に被害が起きなければいいですがね、」
「今メリー国内にいる日本人はどれくらいだ?」
「親子連れは危険なのでいませんが出張などで滞在している会社員が100人ほどいますね」
「その人達には路地裏とかには行かず、ホテルは政府が指定したホテルにしか泊まらない様に再度勧告しておくんだぞ」
「了解しました」
カンドロス王国 エルシー
「凄くなにあれぇ!」
ここエルシーは日本から鉄道を引いてもらい道路を整備し、港を日本の船でも入れるくらいまで拡張してもらい今話題の街...いや都市であった。
「鉄道なんて夢のまた夢で神聖エルスタリアン大帝国で乗ったのが最後だと思っていたがここに引いてある鉄道は大帝国の鉄道よりも乗り心地がよく速いぞ!」
エルシー・ローガンは自分の都市が最先端列強国くらいにまで発展して事を自分の子供に自慢していた。
「すごぉい!ねえねえお父さん!あの船大きいよ!」
「あれはねカンドロス王国の東側にあるティランナーって言う国内の都市と日本のトウキョウっていう日本の首都である大都市に繋がっているんだよ」
「へぇ!今度トウキョウって場所に旅行に行こうよ!」
「確か明後日一部の人達が日本へ行けるそうだからな、よし!チケットを買っておこう!ロミシュの為にトウキョウの中でも飛び切りいいホテルを予約しておくから楽しみにしておくんだぞ〜」
「は〜い!」
カンドロス王国のインフラは最早第一最先端列強国の神聖エルスタリアン大帝国と大差ないほどまで発展してきており、日本国と大日本帝国が今まであまりに余っていた食糧を大量に買ってくれたお陰で経済も物凄く豊かになっていった。
ハナ・トンガ国 首都ノンガ
「ん?なんだって?」
「だ〜か〜ら〜新興国が3ヶ国現れたんだけどめっちゃ活躍して...」
「その新興国の名前はなんだって?」
「ニホン国っていう名前らしいよ」
「日本!?本当に日本なのか!?」
「そ、そうだけど」
「どこでその情報を?」
「向かいの宿に泊まってる旅人さんが言っ...」
「ありがと!今日も美味しかったよ!」
「ちょっ!おだいは!」
「つけといて!」
宿屋アピール 4号室
ドンドンドンドン
「どなたですか〜?」
「俺は冒険者ランクBのヨウスケだ!あんたに聞きたい事があるんだ!開けてくれ!」
ドンドンドンドン
「開けるからドンドンとドアを叩くんじゃない」
「すいません」
ガチャッ
「こんにちは!あなたは旅人とお聞きしましたが」
「そうですよ。私は旅を続けて25年のピナチェロと申します」
「あなた日本国という国をご存知で?」
「ええ、その日本国がカンドロス王国を攻めていたギガ王国の首都に空爆していた時にそこにいましたからね。その後もカンドロス王国へ行ったらニホン国のインフラ輸出により物凄く発展していましたからね。あの列車の中で食べたシチューの味が忘れられませんよ」
「日本国へは行った事はないんですか?」
「残念ながらチケットを入手できなかったんだよ。だけど今くらいならチケットの枚数も増えてるし行けると思うよ」
「カンドロス王国へはここからどう行けばいい?」
「明日の早朝出港する船に乗ってアニョンズに行き、そこから乗り換えてメリー機械連合王国に行く。そこからカンドロス王国へ行けるよ。明日の船は速度重視の船だと思うから大体2ヶ月もあれば着くんじゃないかな?」
「ありがとうピナチェロさん!」
「いいってことよ。気をつけてな!」
メリー機械連合王国 首都メリス王城内
「我が国には今どれくらいのニホン人がいる?」
「100人ほどです」
「ふっ!少ないな」
「ニホンの政府があまり渡航しないように呼びかけているそうです」
「相変わらずクソみたいな野郎どもだな!今すぐに宣戦布告してやりたい気分だ!」
「まあまあ今は落ち着いてください。今現在海軍は『無線機』という最先端技術を搭載した主力艦を大量に大急ぎで建造しております。」
「我が陸軍も最近『戦車』という新しい兵器を開発致しました。戦車とは歩兵よりも早くかつ高火力なまさに理想の兵器でございます。この戦車を大量生産している最中であります」
「我が陸羽軍も予算増加のお陰でようやく空爆する為だけの空軍機が研究完了致しました。その機体を『爆撃機』と名付ける事に致しました。更に旧式の戦闘機よりも航続距離と火力に優れた『新型戦闘機』も量産中であります」
「うむ。メリー機械連合王国軍が発展している様でなによりである。今後も仮想敵国ニホンに勝てる様軍備を整えていくように励め。実は最近聖ミリシマムから文が届いたんだ」
「どのような内容ですか?」
「簡単に言うとニホンがこの世界を侵略しようとしているので共に潰そうという文だ」
「おお!それは絶好の機会ですな!彼等は弱いですが数が多い。ですので壁にできますぞ!」
「ああ、その通りだ。第2最先端圏内の国々に仲間になるよう要請をしろ!どんな手を使っても構わん!とりあえずニホンを敵とみなす様にさせろ!」
「「「はっ!!!」」」
聖ミリシマム国 聖都エイリーン聖城内
「メリー機械連合王国から連絡です!」
「彼等はなんと?」
「共に侵略国家からこの世界を守ろう!との事です!」
「おお!メリー機械連合王国は分かってくれたか!裏世界からの返事は?」
「第二帝国サンド・ニイルがかなり興味がある様ですが第一帝国アル・メドルが大批判してきています」
「そうか、、それは残念だがなんとしてでもニホンに対して敵視させろ!」
「了解!」
一気に3ヶ国の日本が現れた事で静かにこの世界が燃え始めている事に気付く者はごく僅かであった...
眠いねんな




