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外連

作者: 杉将

外連なきよう、とあなたが言いました。これまで、そのことを守って生きてきました。あなたがいなくなってから、私の周りは、ひどい変わりようです。家の中だけは、綺麗にしようと心掛けています。朝、台所に散った水滴を布巾で拭いながら、私は一人だと身に染みて感じます。だから、すぐに私はあなたの元へ向かいます。あなたは写真の中で笑っています。外連なきよう、という声が、確かに聞こえてきます。あなたは本当は、外連、なんて言葉を知らないんでしょう? だって私、誰かに気にいられたり、誰かを騙したり、そんなこと、まったく考えてませんもの。あ、いま、突然に、気づいてしまいました。私自身がハッタリになりつつあるのですね。あなたがいなくても、自分を騙し騙し、生きていく私という存在。私は正直になります。あなたの元へ向かいます。頭を打ちつければいいでしょうか、いいえ、これはハッタリですね。では二階から飛び降りましょうか、いいえ、これもハッタリ。私はもう、もう。

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