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11.5話 ある黒髪少女の話
あれからどれくらい時が経ったのだろう。
いくつもの街を歩いた。
たくさんの人に会った。
誰も知らない。彼の居場所を誰も知らない。
ーあれ?
彼って誰だっけ?
ーあれ?
私って誰だっけ?
ーあれ?
ーあれ?
だんだんわからなくなってきた。
だんだん消えて行く。
時間はあまり残ってないのかもしれない。
新しいところへ来た。
ここでなら見つかるかな?
ーなにを?
ー誰を?
「君〜、こんなところで1人でなにしてるの?変わった格好してるね?」
「お、以外に可愛いじゃん。俺らと遊ぼうよ」
違う。この人たちは違う。
ー誰と?
私はー…。
「おい!貴様ら何をしている!」
女の人の声。
女の人は違う。
後ろには冴えない感じの男の子。
ほんと情けなくて、地味で、懐かしい。
懐かしい?
ーあれ?
私は…?
あぁ、ようやく…。
ーあれ?
ー私は何をしてたんだっけ?
ー何をさがしてたんだっけ?




