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浮世噺  作者: 齋藤昨夜
7/13

ヨコギル

高校卒業後、私は2年間日本をあちこち旅していた。

いろんなものを見たし、いろんなことを聞いた。

今日話すのはその時のお話。

私が19歳のときの話。



生まれ育った街を離れて、私は行くあてもなくふらふらとしていた。

元々目的もない旅だったから、時々知らない町の本屋さんに寄って、珍しい本を漁っては読み、見たこともない店のアルバイトをして生活費を稼いだりした。

そんなある日。

特に用事もなく、予定もない、そんな日があった。

私はその時の泊まっていた民宿の部屋で1人、買ってきた本を読んでいた。

民宿はカーテンがかかった窓がひとつに、卓袱台とエアコン、それに小さな冷蔵庫が置いてある。実家の私の部屋とそんなに変わらない作りが、落ち着かせてくれた。


ふと、カーテンに人影が差す。

窓の外を誰かが横切ったのだろう。

別に不思議な事じゃない。

また、窓の外を誰かが横切った。

まぁそんなこともあるだろう。



それからしばらくして、外からは誰の気配もしなくなった。

そして、思い出した。

実家の私の部屋は一階だけど


「ここ…二階、だ…」


恐る恐るカーテンを開けてみたけれど、外にはだれもいなかった。

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